金曜の夜、というかもう土曜日になってから開腹手術で起こされた。
分娩10日後の繁殖雌馬。
空腸の腸間膜に穴が開いて、そこを小腸のほとんど全長がくぐってしまっていた。
腸間膜の支えを失った部分は捻れたことで変色がひどく壊死が始まっている。
その部分は切除するとして・・・・他の部分は壊死はしないが蠕動が出るかどうか微妙。
しかし、漿膜面に筋状の出血があり肥厚しているのは空腸のほとんど全長なので、すべてを切除するわけにはいかない。
1.5m切除して吻合する。
吻合部の粘膜は変色していたのが気になった。
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終わって帰ったのは3時40分。もう空が白み始めていた。
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翌日、昼前に軽度の疝痛。フルニキシンで治まる。
夕方、発汗し、烈しく前搔きする疝痛、フルニキシンで治まる。
夜中、さらに強い寝ようとする疝痛。フルニキシンで・・・・治まらなかった。
鎮静剤をうって、枠場に入れて胃カテーテルを入れるとガスがかなり出た。
超音波を内股部に当てると完全膨満した小腸が見えた。
再開腹を決断する。
小腸閉塞なので1人では手に負えない。当番を全員呼び出す。
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吻合部の吻側が膨満し、反吻側は20cmほど攣縮し、吻合部で膨満している。
吻側も反吻側も合わせて2mほど切除して吻合しなおした。
今度の吻合部は粘膜面の変色はなかった。
今度は良いか?
しかし、吻合部の吻側は変色も肥厚もないものの膨満している。
吻合部より下位は肥厚が残っている。刺激すると収縮するが健康な腸管ではない・・・・
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終わって帰ったのは3時40分。
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朝を待たず疝痛を繰り返した。術後イレウスの再発だ。
膀胱破裂の子馬の手術中で手が離せないので、頼んでリドカインのボラス投与と点滴投与を始めてもらう。
胃カテーテルを入れると毎回胃液が回収されるので、胃カテーテルを留置した。
だるく、憂鬱な日曜日。
夜遅く別な繁殖雌馬の開腹手術で呼び出される。
PCV70%を超える結腸捻転。
大結腸の内容はガスはほとんどなく青草の粥状物で、引っ張り出すのに苦労する。
内容を抜いても腫れ上がった大結腸はひどく重く、糸で腹壁にぶら下げることになる結腸固定術に手間取る。
終わって帰ったのは1時半。
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月曜日、結腸捻転の馬はまだPCV70%越え。
それでも状態は悪くなさそうだ。
空腸腸間膜ヘルニアの馬は徐々に胃液の逆流が減ってきた。
さて・・・・
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きのうは美しい日だった。
爽やかな風が吹いて、快晴で、
草刈りは残っているけど・・・まだ虫もいないし。
散歩する暇も体力もないけどbeautiful.