こたなたよりこんなこと

「登場人物」と「人物設定」は「フィクション」です。人物・企業・団体は実在のものとは関係ありません。

つくば蘭展なのにカメラが無い

2014年03月22日 | 博物館・科学館

 今年度最後の「国立科学博物館 筑波実験植物園」での「特別展」は「つくば蘭展」。「蘭」と言えば「園芸品種」の「貴族」みたいな物でその美しい姿は何世代もかけてより華やかに、美しくなるように改良された品種で、ソレが一同に集まると「花の社交界」のような感じになります。

 さて、今回の「つくば蘭展」は全部で「3会場」あり「熱帯資源植物温室」では「つくば洋蘭会&水戸市植物公園蘭科協会作品展示」でここが一番華やかな場所ではないでしょうかね。「見せる」ために改良された蘭が温室全体に並べられている為、「サバンナ温室」から入る事ができなくっているのでご注意を。

 第二会場は「筑波実験植物園野生蘭コレクション展示」となり、「野生種」と「改良園芸品種」よりも地味な感じが多いですが、品種的に貴重な物も多くあり「蘭」の多様性を見せてくれます。

 そして、第三会場が「研修展示館」でして「発見する眼 -ランでみるサイエンティフィック・イラストレーション」と「蘭展」なのに「蘭」だけを展示していません。そのサブタイトルの「サイエンティフィック・イラストレーション」が中心となり、その中での「蘭」を紹介しているのです。「作品例」として現在「植物標本図画家」として世界的に有名な「中島睦子」女史による「学術的」なイラストと製作過程が紹介されており、ジャンルは違えども絵を描いている人間にとってはとても興味深い内容になっています。

 「サイエンティフィック・イラストレーション」は「ボタニカルアート」とはまた違い、モノクロでかかれる事が多く「形」を重点に置かれて描かれている点で「標本画」とも言われているのです。「植物」の「標本」は大抵「おしば標本」で作られます。「おしば標本」は植物の「特徴」を知る事ができる標本ですが、「おしば」の通り「押して」標本にする為形が崩れてしまったり、「乾燥」させるので「色素」の変色も発生してしまいます。そのため「元の姿」を知る事は難しくなってしまいます。それを表現するのが「標本画」なのです。が、現在ではケイタイで「写真」を簡単に撮る事ができ、デジタルカメラも「銀塩写真」と同レベルまで迫ってきています。動画も「4K」を見る機会が増えてきています。そうなると「絵」である必需性は無く「写真」で十分じゃない?って事になりますが、そうはいかない部分があります。「写真」では「標本」の「全て」に「ピント」を合わせる事ができませんし、不要な部分も写ってしまいます。それに「生物」では「個体差」がありますので「標準」として定めるコトは難しい事になります。なので「絵」なのです。「絵」でしたら「標準」とされる特徴をそれぞれ含ました状態にして描く事ができるのです。ただし「色」の再現は「写真」にはかないませんので、「論文」では「写真」で生息状況や色を、細部の形を「標本画」を使う事によって「形」を明確にしているのが現在では多く使われている方法なのです。

 それにしても「つくば蘭展」は「蘭」の華麗な姿を見るのが楽しみなんですが、「D300」の故障により「写真」が撮れない状態なのが、なんとも楽しみをなくしてしまっているのに等しいですよ…。

 それでは、本日の登場人物は「植物園関係」で登場している事が多いこの方、「命を見守り見届ける者」として「命の女神」の任に就いている「天元界 生物運脈省 霊魂運命監査室 霊魂運命監査室長」の「アルセレート・エリクス・エフォナー」さんです。「蘭」の可憐な姿を写真に撮るのも楽しみの一つである蘭展、カメラが無いとなんだか楽しみの半減です。ちなみに背景は「つくば蘭展 第二会場内」でケイタイのカメラで仕方なく撮りました。

2014_03_22

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