26日に「国立科学博物館」へ行ってきましたが、「月末の金曜日」と政府が推奨している「プレミアムフライデー」なので、普段の夜間とは違った「スペシャルなイベント」が開催されているのです。今回では「大人のコンパス」と「-日本の博物館を築いた男-田中芳男 プロジェクションマッピング」が一般参加イベントでして、それ以外にも「申し込み」が必要なイベントもありました。
で、今回私としてはやはり「大人のコンパス」は絶対に行きたいイベント。
「コンパス」は正式名称「親と子のたんけんひろば コンパス」で「上野本館」で唯一私が入った事の無い「一般展示室」なのです。年間12回近く「上野本館」に行っているのになぜ「コンパス」だけ入ったコトが無いのか?このコンパスに入るには「条件」があるのです。それは「0歳から12歳までの親子」が入れるのですが「対象年齢」は「4歳から6歳」。当然「保護者同伴」で「こどもだけ」は不許可。当然「大人だけ」も「ダメ」です。そして何よりも「入場人数制限」があり、「定員60名」で「開館時間」から「地球館一階インフォメーション横」にある「コンパス入場整理券発券機」にて整理券を入手しないとならないのです。「10時から15時まで、1時間毎で1日6回。、当日の開館時間から発券開始されるのですが、午後以降の3回は開始時間の3時間前から。発券終了は各回開始時間20分後。コレだけの条件ですから、さすがに朝から整理券発券機の前は行列ができているのですよ。さらに「入室」できたとしても、「制限時間」があり、「1回45分間」この時間内でしか楽しむ事ができないのです。
今回の「大人のコンパス」では「入室時間制限」はありませんが、「定員」はさすがに「大人」が対象ですから20名ほどまで。「大英自然史博物館展」を見終え、「ムーセイオン」で食事をした後、18時40分にコンパスへ。やはり入れると解っていても恐る恐る係員さんへ、「入れます?」と尋ねると、「ハイどうぞ」でついに念願のコンパスへ入室です。
人数管理用なのか「保護者」の「IDケース」を渡されますので、それを「見える位置」に付け、入室。「コンパス」は土足禁止なので靴を脱ぎ、靴箱へ。そしてコンパスで遊ぶ事ができるのです。
正直解らない人にとっては「何が?」と思うでしょうが、「普段子供連れ、しかも4歳から6歳まで」とかなり条件が厳しいのです。そこに大人一人で入れるのですよ。「コンパス」の中はある程度のスキマから見る事ができるのですが、実際中がどのようになっているかは全く見れない状態でしたから私にとっては「唯一この時点で科博で入った事の無い見た事の無い一般展示室」ですし、どんな様子なのかとても知りたかったのですからもうテンションも上がります。
ともかく、手短なところから見て、そして「遊び場」なので、簡単な小部屋を繋げた「アスレチック」のような作りで、つり橋やハシゴなどが設置され、穴を潜ったり覗き窓から覗いたり。そしてその小部屋の先には動物の剥製が置かれ、ケースに入ってはいますが、普段とは違った感じの展示の仕方で、それは「上から覗く」ようになっていたり、その逆で下から見上げたり、近くを横から見たり。当然ながら「4歳から6歳児」が対象なので、天井は低いですが、天上は最上段は「ネット」になっているので頭を強打する事は無いです、それでも穴は狭いので大人だとチョット苦労する方もいるかもしれません。それとほふく前進を多用するので、長袖・長ズボンが服装としては理想です。
それと基本「子供用」ですので大人用ではないコトもお忘れなく。私はテンションが上がっていたので、つり橋を少々勢いつけて渡って「子供用なので…」と注意されてしまいました…」
そんな「アスレチック」以外にも「カモシカ」と「タヌキ」の剥製は触る事ができ、展示されている剥製も「ここだけ」しか展示されていないのもいくつかあり「ペンギンの親子」や「シロクマの赤ちゃん」「フタコブラクダ」などがそうですね。
一通りアスレチックを回り、今度は「本棚」のある方へ。色々な「子供向け科学絵本」や「図鑑」があってこれらはある意味「科博特選こども向け書籍」の集まりとも言えます。そしてそのコーナーの中心部分には「アクリル標本」があり、その横には「CCDカメラとモニタ」で拡大して見たり、アクリル標本一覧がありそれを見ながら名前を調べたりする事ができ、また「積み木」のようになっているので並べたり積んだりしてみる、自由な発想で楽しめそうですね。
今回初めて「コンパス」に入りましたが、コレは確かに「こども」も楽しいでしょうね。普段と違った体験ができ、近くで動物を見て、触って、そしてぎもんに思ったり、もっと知りたかったりすれば、直ぐ側に図鑑があってそれで調べる事もできる。遊び方は色々あって、それぞれ興味を持ったり疑問を感じたりする事ができる。確かに「こども」にも面白いでしょうし、でも、こどもが面白いと思えるものは少なくとも大人でも楽しめる部分もあります。特に博物館は「知っていたようで知らない事」が多々ありますからね。子供用はその点解りやすい説明がされているので、大人でも理解しやすかったりするんですよね。そういった部分も含めて、この「大人のコンパス」は素晴らしい企画だと思いました。
次回もあるようでしたら、今度は落ち着いてじっくり堪能したいですね。
「コンパス」を楽しんだ時点で時刻は19時15分を過ぎており、今回、もう一つの特別企画である「-日本の博物館を築いた男-田中芳男 プロジェクションマッピング」を見に行く事に。投影時間は「告知」では「随時」とありましたが、実際は30分毎に投影しているようで、19時30分が最後の回。危うく見れないトコでした。
で、この会場が「日本館地下一階ラウンジ奥」と常連じゃないと解り難い場所。さらにそこに「胸像」があるなんて知っている人はどれだけいるか?と言うほどのマイナーな場所なのです。簡単に場所を説明すれば「ミュージアムショップの逆側」で「カフェ」と「休憩所」がある場所の一番奥。
5分前に到着したのですが、誰もいない状態でしたのでとりあえず一番前に陣取るとゾロゾロと人が。多分「ここであっている?」状態だったのでしょうね。「閉館30分前」の放送が流れいよいよ「-日本の博物館を築いた男-田中芳男 プロジェクションマッピング」が開始です。普段全く強い照明が当てられていない胸像に光が当てられ音楽と共に開始です。
さて、この「胸像の人」なんですが「田中芳男」氏で、「上野に研究啓豪機関としての博物館・動物園・植物園・図書館を構想、実現」した人物で「日本近代博物館の父」とも呼ばれている人物でその業績の一端を今回の「プロジェクションマッピング」で表現したそうなのです。
「ビル」などの建築物に施されるプロジェクションマッピングは見た事がありますが、「胸像」へのプロジェクションマッピングは始めて見ましたよ。やはり胸像の素材が「ブロンズ」なので、「暗い色合い」なのであまり色が表現できていませんが、それでも「胸像」という部分を利用し、服が変わったり、目が動いたりという演出がされていましたよ。
上映は1回5分程度で、それを2回リピート投影をしており、意外と回数は少ない感じがしますね。シアター360は約10分毎ですので内容的にももう少し多くても良いのでは?とも思えますし、日中でもあの奥まった場所は暗いですから十分見る事はできるでしょうから、ある意味常設でも良いのでは?とも思えます。
そんなワケで26日は、久々にリラックスでき、とても充実した1日になりました。ただこの充実感とノンストレス状態は、勤務先についた瞬間に消え去ってしまうんですよね…。
それでは、本日の登場人物は「博物館」で、今回の「大人のコンパス」企画を考えそうなこの方。「ベルギー国立博物館 天文室」の「天文室長」である「マリアノール・ルーフィオ」さんです。普段は子供用の展示室を大人にも限定で開放する事になり、「マリアノール」さんが「発案」、「担当」する事になり、入場者へ注意喚起しています。が、この人多分企画時に楽しんじゃって色々やっちゃったんでしょうね…。ちなみに背景が「大人のコンパス」時の「コンパス入り口」なのです。
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