秩父に行って、南側を見ると「山肌」が盛大に切り崩されている山が見えます。あの山は「チチブセメント」の原材料となる「石灰石」の採掘場があり、秩父のシンボル的な存在である「武甲山」なんですよ。
一見「採掘現場」である為「登る事ができない」と思われそうですが、実際は登る事ができ、その山頂から「秩父の街並み」を一望できるのです。いつも「あの花聖地巡礼」で秩父の街を歩いていますが、やはり「武甲山」は気になる存在。そして私は高校の時山岳部に所属していたりするので、久方ぶりに登ってみる事にしました。ちなみに今回は一人です。
さて、「武甲山」の「登山口」なんですが、これがまぁ「NAVI」で検索しても出てこない…。なので「経緯・緯度入力」で検索です、座標は「北緯35°56'30.7" 東経139°06'56.9"」くらいですが、「秒」は「0.1単位」で入力できない場合は「0.1単位」を切った状態で検索し、近くに「細い道がチョロっと出ているS字」になっている道がありますので、その「S字」の1つ目のコーナー、「チョロっと出ている道」との丁字路を目的地にしておきましょう。ルートとしては「東京」からでしたら「国道299号線」で秩父へ向かい「峠越え」をして「秩父」へ入ってすぐの「信号」、「生川信号」を「左折」します。ここからは「セメント工場」が続くので「工場内に入っちゃった?」と思われますが、気にせず進みます。工場地帯を抜けて道が細くなる地点で「この先行き止まり」と書かれた看板がありますけど、これも気にせず進みましょう。250mほど進めば「NAVI」で設定していれば「目的地」の案内がされるでしょう。設定して無くても「駐車場入り口」の看板がありますし、右を見ていれば「鳥居」がありますので、気が付くと思います。
鳥居をクルマのままくぐれば駐車場です。砂利敷きながらキチンと整備されており、30台ほど駐車ができるようです。
その奥には「武甲山登山道マップ」がありますので、装備を整えたらこれからどんなルートを通るか再確認しておきましょう。その横には「登山届け」のポストがあり「受け口」の下に「届出用紙」がありますので備え付けのボールペンで必要事項を記入して、投函してから「登山道」へ入ります。
武甲山は「山頂」までを「52の丁目」で道のりを表現しており、駐車場のある場所が「一の鳥居」と呼ばれ、「一丁目」でもあります。なので、登山道には「丁目」が表記された「石塔」が設置されているので、頂上まであとどれくらいかの目安になっているのです。ただ、「一定間隔」で「設置されていない」ので丁目間の距離は広かったり狭かったりしますよ。
「登山届け」を出していよいよ登山道へ入ります。初めは「コンクリ舗装」がされているはいるのですが、かなり年月が経っている上に整備もされていないので結構荒れた状態、その後閉鎖されている「武甲茶屋」と「マスの養殖池」を抜けて「八丁目」で初めの分岐に当たりますから、ココは直進「武甲山」へ。ここらでは道には結構石がゴロゴロしていたり、傾斜もまずまず急な状態なんですが、傾斜としては「終始こんな感じ」ですので、傾斜にならしておきましょう。
さらに進んで「十四丁目」。ココでまた「道しるべ」があり、「黄色の矢印」で登山道を指していますし、間違える事は無いでしょう。道も舗装が終わり、木で仕切られた「階段」になっており、幅も狭くなり本格的な登山道がはじまりですよ。ちなみにココから「頂上」まで「1295.4m 1時間40分」とかかれています。
ココから五十町目までの道ですが、基本的に狭く、道も階段状となっていたり、「杉の根」で階段のようになっていたり、結構足を高く上げる機会が多く、土の道に石がゴロゴロ転がっています。そして「杉林」なので、見通しは良いのですが、フトすると道を見失ってしまいそうな場所もありますが、注意深く見れば「道」になっていますから、そうそう登山道を外れるようなコトは無いとおもいます。上がり方も「北側」が「石灰石採掘場」なので、山を回りながらではなく、「つづれ折り」に登っていきます。
十八丁目には「不動滝」があり、そこから「竹筒」で「水」が登山道まで引かれており、さらにコップまで置いてあるので飲むことはできるようです。私は飲みませんでしたが、水自体はさすがに天然水だけあって程よい冷たさなので顔を洗って気分転換できますよ。ただ、休むにも「道の真ん中」で広くなっていて休憩できるような状態じゃないんですけどね。ただ、この先「水場」は一切ありません。横にある小さな「ほこら」で道中安全を祈願して手を合わせて、頂上へ出発です。
半分を超えて「三十二丁目」にくると、急に開けた場所にでます。ココが「大杉の広場」で、広場の中央にはどーんと大きな杉が1本立っています。さすがに広場ですので「丸太を寝かせたベンチ」があり、休憩を取りやすい状態になっています。基本的に「道」が狭い「武甲山」では途中にある唯一の休憩場と考えても良いでしょう。半分朽ちたような看板には「ここまできたね 山頂まで60分」とあり、実質ココが中間地点みたいな感じになっています。
しっかり休憩を取って、また登りましょう。さらに道は急斜面に段差が多くキツくなります。ちなみに私はココでも休憩しませんでしたが。
武甲山は「杉林」に登山道があるので、杉で遠くをみる事ができないんですよ。それに地面まで光が当たらないので、直射日光による暑さは無いですが、風通しも悪く、結構蒸した状態です。
四十二丁目で「分岐」があるのですが、「大雪」によって「階段が崩れてしまった」為「階段コース」は現在「封鎖」されていますので「一般コース」しかありません。でも「階段コース」は「急」なので、そう考えると別に大した事ではない気がします。コレが逆だったら強制的にキツイコースになってしまいますが。
そして、五十丁目に着くと急に視界が開け、神社が見えます。コレが「御嶽神社」。五十二丁目、終点です。が、実はこの先、第一展望台と第二展望台があり、「第一展望台」が「山頂」になるので、「神社」の裏へ回り、柵に沿って石が多く滑りやすい道を歩き頂上へ。「第二展望台」ですが、こちらは現在閉鎖されているようです。近くまで行くと「鉄柵門」があり、鍵がかかって先へ行けないようになっていましたから。そうそう、神社の隣には「立派なトイレ」があるのですが、今日の時点では「水洗設備の故障」などで「閉鎖」されていました…。ちなみにトイレは登山道中、駐車場も含めて「ココしかありません」、どないせ一ちゅーねん!
山頂からは真下に「採掘場」が見え、遠くには秩父の街並みが一望できます。ただ、今日はあまり状態が良くなく、あまり遠く、「秩父橋」まで見る事ができないくらい。コレがスッキリ晴れていたらねぇ。
五十丁目は「十字路」になっており、直進で「御嶽神社」、右で「第二展望台」方面へ。そして「左」が「シラジクボ・大持山・小持山・浦山登山口」へとなり、こちらを経由しても「一の鳥居」へ戻れるので、こちらへ向かいます。少し進むと「四十二丁目」の「階段コース」と合流する十字路に出ますが、ここは直進。細い道を進みます。
が、まぁホント道が狭い。ヘタすると「獣道」と間違えるくらいの細さで、さらに急斜面で足場が悪い。60cmくらいの段差がありましたし。ココまで道が悪いと「ホントに登山道?」と疑いたくなり不安にもなります。コレで人が結構いたらまだ信じられますけど、「武甲山」の時でも下りが3名、登りで4名。そのうち3名は1グループでしたから、人にはほとんど会いません。そんな不安を抱えつつ進んで行くと「道案内」と「分岐」が。コレで登山道である事が確認できます。
この分岐は武甲山方面からでは「Y字路」。直進で「小持山方面」細く、降って行く道が「持山寺跡」へ。今回は体力と時間の問題から「持山寺跡地」へ向かいます。ちなみに「小持山」へはココから50分。そして「急な登り」です。
「持山寺跡」へは「25分」で行け、道も平坦な感じなのですが、幅が1m以下、しかも急斜面、柵無し。少し間違って踏み外せば滑落です。そして結構ヤバめ。そんな道で欠けている場所あり、岩場有り。斜面が急なところが少ないだけマシです。でも斜面が急な場面もありますケド。
感覚的には「25分以上」歩いたところで分岐と道しるべ。「持山寺跡」方面へ進みます。ココでは分岐がしっかりしているので、迷うことは無いと思いますよ。右へ進みしばらくすると丁字路に。「持山寺跡」は直進ですから、そのまま進み、開けた場所と看板で「持山寺跡」に出ます。が、「寺跡」とあるので何か基礎でも残っているのかな?と思ったら、「お塔」と「案内看板」があるだけ。何となくシンとしたチョット違う空間な感じがしますが、なんとも素っ気無い場所です。コレより先は道がありますが、戻ります、先ほど通った「丁字路」に出て、今度は「生川基点」方面へ進みます。
この道もまた、細く、急斜面。そして「杉林」なので、変に開けているので、道を見失いそうになります。つづれ折の斜面をひたすら下り。実は「下り」ってブレーキをかけながらですから、大腿部の筋肉を結構使うんですよ。ソレが続くのでかなり、登りよりもキツイ。そんなこんなで、道が少し平坦になったところで「鉄板」で出来た橋が見え、その先は何か見たような景色。そうです「八丁目の分岐」です。
来た道を下り、「丁目石塔」でカウントダウン。駐車場へ戻って終了です。
ちなみに今回休憩は頂上での1回。「スポーツ飲料」を2L持って行ったのですが、結局500mlくらいしか飲みませんでした。所要時間が「9時12分」に登山開始し、到着が「12時10分」。「約3時間」ほどの登山でした。それにしても「標高1304m」とそんなに高くないから、ブランクがあっても何とかなるかな?と思ったですが、斜面が急すぎ。帰り「モーターサイクル」に乗っていて「大腿部」が「ツリ」ましたし。コレが「大持山」経由でしたら「5時間」近くの道のりでさらに急な登りがあるのですから、相当な事になりそうです。あと秩父の夏はキツイので、登るのなら「今の時期」か「秋半ば」と少し涼しいくらいの時が良いでしょう。斜面が急なのでかなり運動量になりますからね。登るには「結構体力に自信」がある方でないとおススメできませんよ。
それでは、本日の登場人物は「あの花巡礼要員」となっているこの方。「はとバス」のバスガイドをしている「日本スピッツ」の「Chiefille」である「雪」さんです。秩父のシンボルとなっており「あの花」でも当然ながら背景で出ている「武甲山」にチャレンジした「雪」さん。無事に山頂に到着です。背景が「武甲山山頂」です。