明日葉(アシタバ)はセリ科の植物で、暖地の海岸に近いところに自生する。
わが家は海からひと山ふた山越えた内陸部にあり、このあたりが分布の限界なのか、さらに山奥に入ってしまうとあまり見かけない。条件さえ合えばとても丈夫な植物だけれど、霜には弱いらしい。
すくすくと伸びた新芽を摘み、ゆでてお浸しにしたり、卵とじにしたり、マヨネーズも合うし、生で天ぷらもパリパリして美味しい。
セリやミツバの仲間なので、香りにも味にも独特の癖がある。これがそれこそ癖になる味で、おぼえてからは年々好きになっていく。感覚としては、山菜というより野菜、ふだんのおかず、です。
いつも4月5月頃が旬なので、まだちょっと早いかなと、枯れ草の間をのぞいてみたら、早くもつややかな新芽が出ていて、それがとても魅力的に見えたので、片手でにぎれるくらい摘んできた。
すぐお湯を沸かし、さっとゆでて絞る。どれどれと味見をしたら、これがまあ甘くて柔らかくて美味しいのなんのって。気がついたら流し台の前で立ったまま、醤油も何もつけずにむしゃむしゃと食べていた。
アシタバは健康食品として売られているほどだから、身体に良いのは確かだろうけれど、たまたま現在のわたしに不足している栄養素がばっちり含まれていたに違いない。
猫がときどき外で熱心に草を食べているのも、こんな感じだろうか。動物は知識や情報がなくても、必要なものは本能的に摂取している。わたしもちょっぴり猫に近づいてきたかな。
ここ数年、積極的に保護して(草刈り担当者にも「食べるんだからね!」としつこく念を押して)きた成果が、ようやくあらわれてきたようだ。早春から初夏まで、濃い緑の葉がいつでも利用できるのはとてもありがたい。なにしろ今年は、畑の小松菜もほうれん草もいっこうに育たず、ほとんどヒヨドリに食われてしまったし。
アシタバは多年草で、数年たつとずいぶん大きな株になるが、そこからにょきにょきと1メートルも茎を伸ばして、白い花火のような花を咲かせ、大量の種をつけたあと枯れる。
完全に熟した種が乾いてしゃらしゃらと鳴るようになったら、そのへんの草むらにまき散らしてやり、残った太い茎は根元からのこぎりで切り倒してしまう。春には、種から芽生えたちっちゃなアシタバ小僧が、あっちこっちで元気に顔をのぞかせる。
梅の花もふえました。
実が採れるかな、どうかな。
(青梅でつくるシロップを、夏よりも冬にお湯割りで飲むのが好き)
クロッカスは、黄金のろうそくのようなつぼみをひらいた。
(『木苺通信』p.137)
コウヤボウキの綿毛。
これもなんとかふやそうとしているけれど難しい。
赤い新芽がぽちぽちしてきたアメリカテマリシモツケ(…だったっけ?)
本日のクレ坊。
たまにひとりになりたい気分のとき。
本日の「いいね!」
The Polar Bears Occupying an Abandoned Weather Station in Russia
シベリア沖の無人島にやってきたホッキョクグマたち。観測所の廃墟でくつろいでおりまする。