『でんしゃがきた』(偕成社)の中国語(繁体字)版ができました。
タイトルは、右の三つならんだ文字は擬音で、
踏切の絵のところに書いてあるから「カンカンカン」かな?
台湾の東方出版社というところです。
乗り物の絵本は、台湾でも中国本土でも人気があるみたいで、
(リアルな世界を描いているため、日本の文化や習慣も
はっきり出てしまうのですが、そこはあまり違和感ないのかな?)
このシリーズの既刊はすべて翻訳されています。
最後の場面・・
みんな みんな まっていたんだ。
でんしゃが くるのを まっていたんだ。
よかったね、でんしゃ。
きてくれて ありがとう。
さあ、きをつけて いってらっしゃい。
ここの文章、台湾版では、
みんな電車を待っています。
電車がやっと駅に到着しました。
ありがとう、工事のおじさんたち、ご苦労さま。
乗客のみなさま、気をつけてお乗りください。
楽しい旅を!
・・という感じになっているようです。
(といっても、中国語が読めるわけではないので、
グーグル翻訳を駆使しての「推測」です)
ニュアンスが、微妙に違うといえば違うんですが、
こういう主語がきわめてあいまいな日本語って、
他国語に翻訳するのはむずかしいんだろうなと思います。
絵本の場合、「絵」で理解できるおかげで、誤訳は少ない。
逆に言うと、絵と矛盾しない文章であれば、絵本として成り立つ。
良くも悪くも成り立ってしまうところが、面白いところでもあり、
またむずかしいところでもあります。
<追記>
台湾の出版社が(独自に)つくった宣伝動画を発見!
→こちら
こちらは日本語版
でんしゃが きた | |
竹下文子・作 鈴木まもる・絵 |
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偕成社 2013年 |