農夫イシコロ



シミー書房さんの 『 しらくも村のおはなし 』 の中の一話、「 農夫イシコロ 」。

生まれ故郷を出るとき、投げたコインの裏・表で海へ行くか山へ行くかを決めた

若い幼なじみ同士、

裏が出て山へと向かったイシコロは、その後、百年前には森だった土地を開いた丘、

しらくも村に、妻と共に移住して、丘の斜面に小麦畑を作ったのでした。

その後二度と会うことがなかった表のコインの友は、しわぶき湾の岬の灯台守に。


「 農夫イシコロ 」 は、「 わたしは海を知っている 」 というもうひとつの詩の一冊

と繋がり、このふたりの男の長きにわたる友情を、しみじみと・・・まるで上映する

作品の趣味が良いミニシアターにかかる映画みたいな・・・深い味わいなのです。

この2作品、手紙が好きな方にもとてもおすすめな作品です。

そして、農夫となったイシコロは三人のこどもに恵まれ、

長男は、ふもとの商店街でパン屋さんを構え、父親の作る小麦でパンを焼くのです。

ああ、なんて素敵なんだろう!!

父が小麦を作り、息子がその小麦粉でパンを焼く!

そのようなパン屋さんが、しらくも村の商店街にあり、私は読むたびに憧れの気持ち

を募らせ、香ばしい小麦のにおいを嗅いでみたくなるのでした。


明日は金曜日、パスキューアイランドのパン販売の日です!

パスキューアイランドのカウンターも、グラハム粉のきつね色に焼けたパンのいい匂い

が漂います。パン好きのみなさま、どうぞ食べてみてください。



グラハム粉の丸いプチパン
1個 150yen








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