レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

フィツェック  ヤクドシトリオその4

2012-08-05 18:42:11 | 
図書館で予約していて順番待ちだった本が、このところ続々まわってきている。

セバスチャン・フィツェック『アイ・コレクター』
 すでに数冊邦訳されているドイツのミステリー作家。
 サイコな犯罪が多いので、面白いことは面白くてもあまり気分が良くはない・・・。
 この本のタイトル、『アイ、ロボット』なんて映画の手抜き邦題と同じように誤解していたのだけど、原題がDer Augensammlerで、本文中では「眼の収集人」と書いてある。母親を殺して子供を誘拐して、時間内に父親が発見しないと子供を殺す、そして死体からは左目がえぐられているーーというたいへんグロテスクな連続殺人。 タイトルからして『眼の収集人』では気味悪すぎるので英語にして妥協したのだろう。

鯨統一郎『笑う娘道成寺  女子大生桜川東子の推理』
 バーのマスターと常連客の男二人の「ヤクドシトリオ」、そこへやはり常連の美しい女子大生(2作目からは院生)東子(はるこ)。 トリオが懐かしネタのバカ話に興じ、「そういえば」と最近起きた事件の話題が引っ張り出され、それをきいた東子が、事件と似た古い物語と重ねて、新解釈を披露しつつ事件の謎を解くーーという趣向のシリーズの4作目。
 1作目はグリムメルヘン、2作目は日本の昔話、3作目はギリシア神話(これはいまひとつだった)、そして今回は歌舞伎。新しい常連である若いOL坂東いるか(冗談のようなネーミング)が歌舞伎好きという設定。
 忠臣蔵がけっこうツッコミいれられているのは私には愉快である。

 小路幸也の本が近いうちに数冊届くだろう。
 新着図書の中に佐藤賢一の『小説フランス革命』の新刊があり、まだ予約が3人だったので私も入れておいた。
 伝記の棚を物色したら、ルイ16世やメッテルニヒもはいっている。いずれ読みたい。




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