レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

ドイツの旅のメモから 前篇

2010-09-22 06:26:09 | ドイツ
 1998ー99年約1年の留学の際、あれこれと旅をした。
 家に書いた手紙のコピーがあり、抜粋して2回に分けて投下(あとで説明を加えた部分もあるけど)。宿はたいてい、「地球の歩き方」その他のガイドブック、観光案内所の資料から、場所と安さで選び、予約してあった。

1998,9.6 (日)
 宿は、駅に近いPension Spehnkuch(現在のヴュルツブルクのHPには載っていない). 
 ヴュルツブルクに着いた日は雨。二大名所のマリエンベルク要塞とレジデンツは月曜が休みなので急いでまわる。マリエンベルクは山の上なので歩きでがあった。リーメンシュナイダーの彫刻がたくさんあって、重苦しい時代の色を感じさせる。レジデンツは、天井画が華麗な様子をよく本で見ていたが、実際には思ってたよりも暗くていまひとつな印象。
 次の日は市内の教会めぐり。ノイミュンスターには中世の詩人ヴァルター・フォン・デァ・フォーゲルヴァイデの墓があるはずだが、どこかわからなかった。独文の同窓生K川君は新婚旅行でドイツに来て、この町に来て、これについて質問の電話を中世専門のH尾先生にかけている間に泥棒にあったという。もちろん私は電話して尋ねたりはせず、単にあきらめた。
 シーボルト記念碑は、木立の中に隠れるようにして立っている。日本語ドイツ語両方で解説がついている。

(ヴュルツブルク2泊とニュルンベルク3泊の間はバイロイトとバンベルクに2泊ずつしていたけど、この手紙ではとばしてある、別の便に書いたのだろう。このブログでも、バンベルクに関してはすでに言及したし、バイロイトも機会があるだろう)

9.12-14 ニュルンベルク泊
 着いた時は雨。まず駅近くの「交通博物館」へ。ニュルンベルク~フュルト間はドイツで最初に鉄道が走ったところなのでこの町にあるのだろう。郵便についても展示も面白かった。郵便馬車から鉄道へ、アイヒェンドルフの時代はまさに過渡期であったことを実感できた。
 ナチ時代の列車はハーケンクロイツ+鷲のマークがついている。戦場へ兵士を、KZ(強制収容所)へ囚人を運ぶことに列車が使われるさまや、当時のプロパガンダポスターの展示もあった。
 ペンションに荷物を置いて、フラウエン教会の仕掛け時計を見て、有名なソーセージ屋の一つに昼食に行く。香ばしいニュルンベルガーソーセージとザワークラウトで幸せになる。
 マルクトでレープクーヘンを売ってたのでいちばん小さい袋を買う。あちことある高級菓子店MOSTを見つけたので、名物のマジパン「ベトメンヒェン」を買ってみる。ピーナツ味のような感じであっさりしている。
 午後は「ゲルマン国立博物館」へ。
13日、日帰りでアンスバッハへ。カスパー・ハウザーの記念碑がある。
14日、ローテンブルクへ。天気は雨風で最悪。見どころはだいたい、人形劇以外は見た。
 最後の朝食時に初めてほかの客を見る。このときの旅行で泊まったところで最も空いていたのはここ、Pension Altstadt(いまも健在のようだ)。

9.15-18 レーゲンスブルク泊
 ここでの宿は、取り寄せた資料から、観光の中心地に近いうちで最も安いところHotel Am Peterstor。場所が良くて安くてたいへん結構であった。(健在の模様)
 初日、「トゥルン・ウント・タクシス城」(この城は、『オルフェウスの窓』の音楽学校の建物のモデルらしい)などを見物。この一族はドイツの郵便事業をほぼ一手に引き受けていた。ルートヴィヒ2世の寵臣も出しているし、シシィの姉ヘレーネ(フランツ・ヨーゼフの本来の見合い相手)が嫁いでいるせいか、シシィの肖像も飾ってあった。
 2日目、旧市庁舎内などを見物。レーゲンスブルクはドイツの歴史の中心だった、とガイドのおじさんが誇らしげに語っていた。この建物の前には、フェリペ2世の異母弟、カール5世(カルロス1世)の庶子であるドン・フアン・デ・アウストリアの銅像が立っている。「われらの息子」として。
 観光の中心地とは少しずれたところにある、「ドイツ東部美術館 Ostdeutsche Galerie」に足を伸ばしてみると、有名な画家はたぶんいないけどなかなかきれいな絵があった。パンフはドイツ語、英語、そしてポーランド語、国境の流動性を感じた。
3日目、パッサウへ。ガラス博物館と大聖堂のパイプオルガンコンサート。
4日目、念願の、「ヴァルハラへ遊覧船で行く」を果たす。(90年11月に行ったときはすでに冬場なのでバスだった)
コメント (2)
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