レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

名前の呼び方、ベラスケス他

2020-09-08 08:44:52 | 歴史
人名を正しく呼ぶことは難しい、それは現代でも歴史上の人物に対してでも思う。長い名前の人をフルネームで呼べない場合の適切な端折り方。
 先日読んだ『名画の言い分』で知ったこと。
 スペインでフェリペ4世に徴用された「ベラスケス」、「ディエゴ・ベラスケス」のフルネームは「ディエゴ・ロドリゲス・デ・シルバ・イ・ベラスケス」で、「アンダルシアの慣習によって、7人兄弟の長子のベラスケスは母親の姓を継いだ」と書いてある。
 スペイン人の名前は、名前・姓のあと、母方の姓を「イ・〇〇」とくっつけることがあるとはきいている。(「イ」はand) では、母方姓を継ぐのでなければ「ディエゴ・シルバ」と呼ばれたのだろうか。
 「レンブラント」は「レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン」、父が「ハルメン・ヘリッツゾーン」だそうで、なんとかゾーンはなんとかの息子を意味する「父称」なのだろう。「ファン・レイン」が姓にあたるか? 『神曲』の解説で、イタリアでは著名人は名前で呼ぶ慣習があると知ったけど、オランダでもそういうことがあるのだろうか。
 「ヨハネス・フェルメール」は、「ヤン・ファン・デル・メール・ファン・デルフト」。「ファン・デルフト」は「デルフトの」(ファンはドイツ語のフォンなのだろう) 父が姓のフォスを「ファン・デル・メール」に変えて、息子がそれを縮めてフェルメールに。ヤンもヨハネスも同じ系列の名前。
 同じオランダで上記レンブラントと時代も重なるのに、レンブラントはたぶん個人名の「レンブラント」と呼ばれるのに、なぜフェルメールは「フェルメール」なのだろう?
 こういう、呼び方についての疑問はたびたび感じる。
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