一般のコミックスは「コミックス」の発売リストをチェックしてあらかじめ買うものをだいたい決めておくけど、そこには載っていないものもある。
『北欧女子オーサが見つけた日本の不思議』オーサ・イェークストロム メディア・ファクトリー
『日本のことは、マンガとゲームで学びました。』 ベンジャミン・ボアズ 青柳ちか 小学館
『「国際人」はじめました。』海野凪子 ゆづか正成 大和書房
『アラスカ・ワンダホー!』世鳥アスカ イースト・ブレス
『日本人、ここがステキで、ここがちょっとヘン。』 サンドラ・ヘフェリン 片桐了 大和出版
以上の5冊は、ここ数カ月の間に買ったものだけど、エッセイコミックの棚、しかも紀行・海外というジャンルに置いてあった。内容の点でも、この際「マンガ」よりも「地理」のカテゴリーに入れてみた。日本人から見た異国、およびその逆。
『日本人、ここが~』は、まえに言及したかどうか覚えていないけど私は買って読んだ『ニッポン在住ハーフな私の切実で笑える100のモンダイ』と同じ原案者による。
「欧州人は仕事に命かけません 恋人や家族に命かけます!」というけど、警察や軍人は命かけてくれないと困ると思う。『エロイカ~』をむこうの人が読んで、少佐のキャラに納得してくれているのだろうかときいてみたい。
「日本のお菓子で外国人に人気なのが「柿の種」」ーーこれはほかでもきいた。
アジア人が日本語ペラペラよりも、金髪青目の人がカタコト話すほうがほめられてしまうという指摘。「日本語上手」と簡単に言い過ぎるという声もどこかで見たなぁ。
『アラスカ~』
そもそも「プリンセスGOLD」の連載。私が購読をやめるころに始まっていた。秋田でなく、このてのものをよく出しているイースト・ブレスから出たのは納得できる。でもアラスカといって少佐を連想する読者だって当時いただろうに。
親の転勤で高校~大学の4年をアラスカで過ごした筆者の体験記。
ケーキがジャリジャリしていたとか蛍光ピンクがいちばんインパクトを感じるのは『ヘタリア』の刷り込みだろう、さすがアメリカ・・・。
サーモンやイクラが食べ放題はうらやましい。釣りの場で時々ほかの釣り人からイクラをもらえるらしい(彼らは食べないので)。
『国際人~』は、『日本人の知らない日本語』の「凪子先生」監修。「レレレのおじさん」のような眼に描かれている。外国人に接する際に気をつけたほうがいいこといろいろ。外国語できる=国際人 ではないこと、外国語能力以前に伝えたいことがあることが大切なこと等。
『日本のことは~』
4歳で「マリオ」にハマり、14歳で「らんま」に初恋だったという経歴を持つアメリカ青年ベンさんのあれこれ。高校で日本語を勉強しようと決意して、でも授業がなかったので学校とかけあって開講にこぎつけてしまったというくだりには、・・・さすがアメリカ、と思わざるをえない。
大学での友達の帰省に一緒に行ったら鹿児島で言葉がわからなくて落ち込んだというくだりは笑う。なにしろ暗号替りにされたくらいだから。NHKのドラマで標準語字幕がつけられたこともあるくらいだから。
この絵、『ダーリンは外国人』の小栗左多里さんとよく似ているけど別人なんだろうね。
『北欧女子~』
日本以外にも違った性質のマンガはあるので、いつも日本流感覚で測るわけにはいかない、しかし日本式を意識して描かれているならばやはりその尺度で見てしまうのはやむをえまい。
まわりくどい前置きをしたけど、日本マンガの美意識に照らして、日本のマンガの中においても、この絵は遜色ない!と言いたいのである。かわいい。
ストックホルム出身の筆者が13才でセーラームーンを見て人生が変わり、スウェーデンで漫画家・イラストレーターとして数年仕事をしたあと2011年に日本に引っ越したという。
『ベルばら』『NANA』『ウテナ』が好きだというオーサさん、「少女マンガの強い女性主人公が日本マンガを好きになった理由の第一かもしれません」、ぜひお友達になりたいものである。
「スウェーデンでは傘は雨の日しか使わないものだけど日本では・・・雪の日にも役に立つのか!」 ーーえ、雪に傘を使わないの?
「スウェーデンのメンズウェア」は「オシャレなファッションはまだフェミニンなイメージ」「スウェーデンの男性ファッションはつまらない印象です」 え、そうなの? 北欧諸国ではいちばん垢抜けたイメージがあるけどね。
「マンガ」でなく「地理」カテに入れたので、多少はそれらしい話題を。
「アラスカ」といえば私の連想は、まずは『エロイカ』、少佐の部下たちの左遷先。辺境のような扱いを受けていることに対して、30年ほどまえに読んだ青池系サークルの本で、かつて住んでいた読者からある種の異議申し立てが載っていたことも思い出す。
90年秋にドイツに行った時はデュッセルドルフ空港だったが、給油のためにアラスカ・アンカレッジ空港で数時間過ごした。このとき「アラスカンマラミュート」という犬のポストカードを見つけて、ハスキーみたいな犬の存在を知ったものである。
スウェーデンといえば・・・
40数年前だと、「フリーセックス」なんて言葉が出回っていた。
税金が高くて高福祉。
劇作家ストリンドベリ。
美女大国。イングリッド・バーグマン。グレタ・ガルボ(見たことないけど)。
グスタフ・アドルフ、クリスティナ女王。グスタフ三世、フェルゼン。
第2時大戦では苦渋に満ちた中立。
ミステリー大国。マルティン・ベック。エリカ&パトリックの事件簿。
『北欧女子オーサが見つけた日本の不思議』オーサ・イェークストロム メディア・ファクトリー
『日本のことは、マンガとゲームで学びました。』 ベンジャミン・ボアズ 青柳ちか 小学館
『「国際人」はじめました。』海野凪子 ゆづか正成 大和書房
『アラスカ・ワンダホー!』世鳥アスカ イースト・ブレス
『日本人、ここがステキで、ここがちょっとヘン。』 サンドラ・ヘフェリン 片桐了 大和出版
以上の5冊は、ここ数カ月の間に買ったものだけど、エッセイコミックの棚、しかも紀行・海外というジャンルに置いてあった。内容の点でも、この際「マンガ」よりも「地理」のカテゴリーに入れてみた。日本人から見た異国、およびその逆。
『日本人、ここが~』は、まえに言及したかどうか覚えていないけど私は買って読んだ『ニッポン在住ハーフな私の切実で笑える100のモンダイ』と同じ原案者による。
「欧州人は仕事に命かけません 恋人や家族に命かけます!」というけど、警察や軍人は命かけてくれないと困ると思う。『エロイカ~』をむこうの人が読んで、少佐のキャラに納得してくれているのだろうかときいてみたい。
「日本のお菓子で外国人に人気なのが「柿の種」」ーーこれはほかでもきいた。
アジア人が日本語ペラペラよりも、金髪青目の人がカタコト話すほうがほめられてしまうという指摘。「日本語上手」と簡単に言い過ぎるという声もどこかで見たなぁ。
『アラスカ~』
そもそも「プリンセスGOLD」の連載。私が購読をやめるころに始まっていた。秋田でなく、このてのものをよく出しているイースト・ブレスから出たのは納得できる。でもアラスカといって少佐を連想する読者だって当時いただろうに。
親の転勤で高校~大学の4年をアラスカで過ごした筆者の体験記。
ケーキがジャリジャリしていたとか蛍光ピンクがいちばんインパクトを感じるのは『ヘタリア』の刷り込みだろう、さすがアメリカ・・・。
サーモンやイクラが食べ放題はうらやましい。釣りの場で時々ほかの釣り人からイクラをもらえるらしい(彼らは食べないので)。
『国際人~』は、『日本人の知らない日本語』の「凪子先生」監修。「レレレのおじさん」のような眼に描かれている。外国人に接する際に気をつけたほうがいいこといろいろ。外国語できる=国際人 ではないこと、外国語能力以前に伝えたいことがあることが大切なこと等。
『日本のことは~』
4歳で「マリオ」にハマり、14歳で「らんま」に初恋だったという経歴を持つアメリカ青年ベンさんのあれこれ。高校で日本語を勉強しようと決意して、でも授業がなかったので学校とかけあって開講にこぎつけてしまったというくだりには、・・・さすがアメリカ、と思わざるをえない。
大学での友達の帰省に一緒に行ったら鹿児島で言葉がわからなくて落ち込んだというくだりは笑う。なにしろ暗号替りにされたくらいだから。NHKのドラマで標準語字幕がつけられたこともあるくらいだから。
この絵、『ダーリンは外国人』の小栗左多里さんとよく似ているけど別人なんだろうね。
『北欧女子~』
日本以外にも違った性質のマンガはあるので、いつも日本流感覚で測るわけにはいかない、しかし日本式を意識して描かれているならばやはりその尺度で見てしまうのはやむをえまい。
まわりくどい前置きをしたけど、日本マンガの美意識に照らして、日本のマンガの中においても、この絵は遜色ない!と言いたいのである。かわいい。
ストックホルム出身の筆者が13才でセーラームーンを見て人生が変わり、スウェーデンで漫画家・イラストレーターとして数年仕事をしたあと2011年に日本に引っ越したという。
『ベルばら』『NANA』『ウテナ』が好きだというオーサさん、「少女マンガの強い女性主人公が日本マンガを好きになった理由の第一かもしれません」、ぜひお友達になりたいものである。
「スウェーデンでは傘は雨の日しか使わないものだけど日本では・・・雪の日にも役に立つのか!」 ーーえ、雪に傘を使わないの?
「スウェーデンのメンズウェア」は「オシャレなファッションはまだフェミニンなイメージ」「スウェーデンの男性ファッションはつまらない印象です」 え、そうなの? 北欧諸国ではいちばん垢抜けたイメージがあるけどね。
「マンガ」でなく「地理」カテに入れたので、多少はそれらしい話題を。
「アラスカ」といえば私の連想は、まずは『エロイカ』、少佐の部下たちの左遷先。辺境のような扱いを受けていることに対して、30年ほどまえに読んだ青池系サークルの本で、かつて住んでいた読者からある種の異議申し立てが載っていたことも思い出す。
90年秋にドイツに行った時はデュッセルドルフ空港だったが、給油のためにアラスカ・アンカレッジ空港で数時間過ごした。このとき「アラスカンマラミュート」という犬のポストカードを見つけて、ハスキーみたいな犬の存在を知ったものである。
スウェーデンといえば・・・
40数年前だと、「フリーセックス」なんて言葉が出回っていた。
税金が高くて高福祉。
劇作家ストリンドベリ。
美女大国。イングリッド・バーグマン。グレタ・ガルボ(見たことないけど)。
グスタフ・アドルフ、クリスティナ女王。グスタフ三世、フェルゼン。
第2時大戦では苦渋に満ちた中立。
ミステリー大国。マルティン・ベック。エリカ&パトリックの事件簿。