レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

劉備徳子、薔薇王

2020-03-27 14:44:16 | マンガ
『劉備徳子は静かに暮らしたい』5巻(最終巻) 仲野えみこ 花とゆめコミックス
 三国志の英雄たちが転生しての学園ラブコメ、なんで日本人なんだよというツッコミは言ってもムダ、『アリーズ』(ギリシア神話)然り。
 私は三国志はメジャーどころしか知らないレベルだけど、無茶なネーミングも含めて楽しめた、偉そうな曹操(女)とか、絵のうえでも美形ぶりは際立っている周瑜とか。←私の読んだ中では、このマンガの周瑜がいちばんきれいに見えた。
 一人くらい筋肉系がいてもよかったのに。


『薔薇王の葬列』
 既刊14巻。この際始めから再読。『ヘンリー6世』もまた読んだ、ヘンリーが極端に信心深く弱気で、羊飼いになりたいと言っているのは原作にもあったのか。彼の叔父や大叔父の権力争いの部分などは切り捨ててある。
 『薔薇王~』は8巻からが『リチャード3世』にあたるのだが、原作はH6とR3が3:1の長さ、そこは完全に違う。13巻の時点でついにリチャードが即位するが、まだエド兄(4世)の王子たちは生きている。
 王位を狙っているらしい怪しい奴はやはりあいつだったか。
 バッキンガムxリチャが熱くて困惑するほど。でもバッキンガムもいずれはな~、そこは外せないだろう。原作では、領地をくれなかったからという単純な動機だけど、それはなかろう。想像しやすいのは、・・・嫉妬? オクタ総受けローマ妄想世界のルフスみたいだ。ケイツビーは当然アグリッパで。
 まるで『ベルばら』のように、リチャのドレス姿が感嘆されるなんていうエピあり。かなりダークではあるものの、少女マンガのお約束もこの物語は押さえてある。
 少女マンガにとってジェンダーの混乱は永遠のテーマだというのが私の持論である。

 薔薇王~は私の知る限りで少なくとも英訳・独訳が出ている。日本の三国志マンガは中国で読まれているのだろうか、うんとポピュラーなものならば充分ありそうだけど。
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