レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

ドイツのManga, Anime

2006-09-01 15:57:49 | ドイツ
私が実際にドイツで目撃した日本のアニメは、『セーラームーン』『アタックNo1』『キャプテン翼』『三銃士』『ラ・セーヌの星』その他。鮎原こずえはなぜか「ミラ」なんて名前だ。挿入歌部分は訳されていなかった。シモーヌがなぜか「ナディーヌ」。
 いま放映されているものは、下記のサイトでわかる。

「Animexx 」

マンガについては、
「The Incomplete Manga-Guide 」
Aktuelleをクリックすれば、いまの新刊が表紙絵つきで出てくるので、ドイツ語読めなくてもわかります。Neuheitenは、タイトルや作家の名がずらっと並んでます。

 私が滞在中には、少女マンガはまだ数えられる程度だったのに、増えたものである。もっとも、古典的名作は少なくて、アニメやゲームで知られる作家が多いようだ。氷栗優なんて、すごくメジャーというほどでもないと思うけどけっこう出ているのはゲームのキャラデザインの効果なのだろう。玉石混交の作家だけど『ルートヴィヒ2世』が出ていることは、ドイツ絡みであり、この作家の秀作に属している(と思う)ことでたいへん嬉しい。実はSissiというアニメがあり、どこの国の製作か知らんけどポピュラーなようだ。ディズニーアニメふうの、実に可愛くない(私の好みでは)絵!ああ、ドイツの子供たちに、日本の少女マンガ家たちの描いた美しいシシィを見せてあげたい!と思っていた。ルートヴィヒなら当然シシィも出ているから、その点でもめでたい。
 古典的作品で珍しく訳されているのは『ベルばら』。Die Rosen von Versailles
と「ばら」が複数形になっているのは、作者の「本当は「ばらたち」だった」という意図を汲んでのことだろう。副題として、「レディ・オスカルの恋と戦い」とついている。「オスカル」という男名前と「レディ」の組み合わせで、特殊な立場にあることがわかって良いタイトルである。
 「ドイツ」に縁の深いマンガでは『MONSTER』(未読)、『アドルフに告ぐ』がある。少女マンガでは、私の知る限り上記の『ルートヴィヒ2世』だけか?
 『動物のお医者さん』は出してほしいものだ。中には、やめろ日本の恥!と言いたくなるシロモノも混じっているからなぁ・・・。

 Animaniaという情報誌があり、最新号を知人が送って下さった。それに『マリアさまがみてる』が紹介されていて、マンガ版は独訳が出始めるということだ。
 ヒット作ということならば、『大奥』はどうかな~。
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ドイツでセラムンにハマる

2006-09-01 15:24:17 | マンガ
 日本では92~97年の作品。当時私は、少し読んだし見たけどさほど面白いとは思えなかった。しかし、好きか嫌いかと問われたら好きだと言えた。これにノレたら楽しいだろうな、と思った。
 98ー99年の1年弱、ドイツ西南部のフライブルクに留学した。私が『セーラームーン』にハマったのはこの時期だった。部屋にテレビはなかったが、旅行中にホテルでテレビがあれば喜んで見た。私の個人的好みの問題もあるが、どうも西洋人の描くキャラクターは概して可愛くない。そんな中で、懐かしい感じの日本アニメの絵が目にはいり、そこで『Sムーン』はたいへんありがたく見えたのである。
 キオスクでは、『SailorMoonMagazin』という雑誌ーーというには1本しか乗っていないがーーが売られていた。 アニメの1話ぶん(日本で出ていたアニメ版コミックス準拠、だから全話ではない)+ファンの声、放映情報、歌の紹介など。3,9マルク(約300円)で隔週。そういうのを買い、ホテルのテレビで見て、そのうちマンガ版の独訳も出るようになった。原画集は当初、日本と同じものが訳されて出ていたが、そのうち「廉価版」が出た。5巻を6巻に分け、表紙がソフトカバーで、巻末のコメントがそれぞれのページの隅っこに置かれてページ数が減っている。私はこれをそろえたのだが、やはりおりこみポスターなどカットされた部分もあるので、完全版をそろえたくて中古店で探している。まだ3巻と5巻がない。
 当時ドイツでは、ほぼ毎日放映されていたので10ヶ月しないで全部終わる。そしてまた始めから、と何度も繰り返していた。このこととニワトリとタマゴだが、ビデオはごく一部しか出ていなかった。そのかわりなのか、音声カセット(またはCD)は多かった。もちろん全話ではないし、なぜか『S』までだけだが。アニメの音声に、説明的なナレーションが加わったもの。
 子供用なのか、アニメの内容の小説化の本もけっこう出ていた。少しは買ってくればよかったと思う。
 「公式キャラクターブック」も訳されていた。
 マンガ版は、『ムーン』のあと『セーラーV』も出た。(ほかの武内作品では『チョコレート・クリスマス』『Theチェリー・プロジェクト』)
 日本では、アニメの後番組として確か『キューティーハニーF』をやっていたと思うのだが、おかしなことに、ドイツでも同じことがあった。
 
 むこうで見たアニメでは、本来(マンガでは明らかではないけど)オカマのゾイサイトが女になっていた。このほうがちょっとかっこよかったりして。フランスではクンツァイトの弟設定だったらしい。・・・兄弟でいちゃつくほうがずっとヘンじゃないのか?
 女になっているのは『スーパーズ』のオカマトリオの一人のフィッシュアイもだった。それで見ていて全然違和感を感じなかった。
 なお、ドイツは(特殊事情のポーランドを除いて#)欧米では唯一、キャラの名前が日本と同じらしい。時々言われることだが、日本の作品を外国で放映する際に、その国の名前をつけてしまうことが珍しくない。
 ただし、「うさぎ」だけは「バニー」と呼ばれているが。

ポーランドの事情:
あの国では、外国作品を放映するとき、吹き替えでも字幕でもなく、訳したセリフを重ねて、その背後に実際の声が少しきこえている状態になっている。日本の番組で、外国人のインタビュー部分などで使う感じの手。ただし、日本でこれをする場合には、せめて老若男女くらい声を分けるのに、ポーランドの昔の「弁士」のように全部一人で務めている。
 私がポーランドでこれを体験したのは99年3月のことで、ドイツで出た雑誌にもこういう方法は書いてあったが、もういまどうなっているかは知らない。変化があるかもしれない。
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