

新月二日前の月と金星が横並びに接近する現象です。季節は夏ですが背景は冬の星座ふ
たご座です。月と金星の右側ではオリオン座の三つ星がまっすぐ立ち昇ってくる様子も同
時に見られます。


新月翌日の二日月が水星と接近します。輝面比0.03の月が見えるのは太陽が沈んでから
30~40分が過ぎたころです。この時の水星の高度は約2°です。水星が沈むとき火星のよう
に赤く見えることがあるので運が良ければ赤い水星を見ることができるかもしれません。


この日の月は新月前日で輝面比0.02ですが、注目すべきは弦が上を向いてお皿のようにな
っていることです。この向きの月と惑星が接近するとそれだけで荘厳的な美しさがあります。
2022年で条件よく見られるのはこの日だけなので見逃せない接近です。


水星はやや離れたところ(角距離6°)にありますが、究極に細い三日月と一緒に見るこ
とができます。ただし水星の明るさが0.3等と明るくないので探すのは難しいかもしれま
せん。デジカメで撮影して位置を確認してから肉眼で探すのがおすすめの方法です。


こちらは「2022年に見える細い有明の月」で紹介した新月25時間前の月です。接近を見
る以前にこの月が見えるかが鍵となります。これほど細い月と金星の接近は撮影したこと
がないのでぜひ撮影したい天体現象です。


クリスマスの夕方に西の空で見える三日月と2惑星の接近です。この時の水星は明るさが
-0.2等なのでキレイに見えることと思います。日没時から注意してみていると三日月→金
星→水星の順に輝く様子を見ることができます。
最後にこれまでに撮影した月と惑星の接近アーカイブから数枚を紹介します。

2016年2月7日「ほぼ1週間の天体たち」

2019年11月19日「五日月と土星・木星の接近」

2019年1月2日「月と惑星たちのアーバンな接近」

2019年11月24日「輝面比0.01の月と水星の接近」

2008年12月30日「月齢1.8の月と水星・木星の接近」

2017年9月19日「月齢28の月と水星・火星の接近」

以上蔵出し画像でした~。

来年後半も楽しみです。さて一つ前のコメントで「1月に金星が東に回っている」ことにビックリしましたが,なんと12月には再び夕方に登場するとは!二度ビックリです。金星は1年交代で「明け方,夕方」と変わる気がしていましたが,こんなこともあるんですね。
私も12月の宵の明星には不意打ちを喰らった感じでした。内惑星の動きは一筋縄ではいかないようですね。それがまた楽しいところではありますが…。