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晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

X-37Bと中国宇宙ステーション(天和)ほぼ同時刻パス 観望記録

2021年07月07日 | CSS(中国宇宙ステーション)
 梅雨の晴れ間となった7月6日、SCWの予報を見ると天気は下り坂ですがベタ曇りにはならない予報だったので、20時33分頃に通過するX-37Bと天和の撮影にチャレンジしてみました。

コースは違いますがほぼ同時刻にX-37Bと中国宇宙ステーション(天和)が通過していきます。

 本日の撮影は梅雨明け後に備えて拡大撮影におけるX-37Bと天和の適正露出を探るためのテスト撮影です。拡大撮影に使用している30cmのドブソニアンはファーストライトから13年目になりますが、先日、意を決して初めての鏡面洗浄を行ったのでそのテストも兼ねてます。

 で、撮影計画ですが始めにX-37Bを撮影して20時35分23秒に影に突入したところで天和の撮影にスイッチです。天和はすでに西空のしし座付近を通過しているはずですので、一呼吸置いて北斗七星付近で天和を補足して撮影を開始します。

 もっともこれは雲が切れて目視できていることが絶対条件なので天気しだいでは補足どころか確認すら出来ないかもしれません。雲の切れ目が大きくなることを願って待機です。

 システムはいつものPowermate2×を装着して174MMにはUV/IRcutフィルターを付けました。シャッタースピードは1ms、ゲインを400(MAX)にしてこれを基準として今後調整していきます。

 フォーカス調整はアークトゥルスで行いましたが空の様子はご覧のとおりで雲量は7~8といったところです。ちなみにwindy予報での200hPaの気流速度は57m/s、500hPaの速度は9m/sでした。


さて、そろそろ時間です。時報が20時33分を告げたので動画撮影開始です。あとは目をこらしてX-37Bを目視で確認できたらファインダーで追尾するだけですが、アークトゥルス下方10°に見えるはずの移動光点がまったく見えません。

 20時33分36秒から20時35分36秒までのGIFアニメ(20倍速)

2021/7/6 20h33m36s~ 20h35m36s D810A 24-70mmf2.8 fl24mm ISO1600 2sec×56

 結局、X-37Bを確認することが出来ませんでした。リニューアル・ドブソニアン出番ならず…

 撮影後に画像を確認したところX-37Bは確かに通過していました。この写真で判断すると明るさは3等級以下なので、半透明上層雲が流れているこの状況では肉眼での確認は難しかったと思われます。


 時報が20時36分を告げました。急ぎましょう。南の空に向けているドブソニアンを真北に向けて天和の捜索です。雲に切れ目がありますが半透明上層雲が覆っているのでクリアではありません。ターゲットポイントの北斗七星付近を目をこらして見ていると…

 おっと、見えました。まあまあの明るさですね。早速拡大撮影開始です! ファインダーでも補足できましたが、予想ほど明るくはないですねぇ。設定したパラメーターでは写らないかなぁと思いながら追尾を続け、屋根で見えなくなったところで撮影終了です。ここでデジカメを東の空が見える場所に移動して撮影した写真がこちらです。

2021/7/6 20h38m08s  D810A 24-70mmf2.8 fl24mm ISO1600 2sec(トリミング)

 さて、惑星カメラでは写っているでしょうか。確認です…

 おお、写っています! あー、露出オーバーですね。もっと露出を押さえていいようです。
2021年7月6日20時36分の中国宇宙ステーション(天和)



№3588(クリックで拡大)


№3865(クリックで拡大)



 ご覧のように完全に露出オーバーですが、中心のコアモジュールの両側に無人補給船天船2号と神船12号がドッキングしている様子がなんとなく分かりますね。

 しばらくは天気が悪い日が続くようですが、雲の切れ間からでも撮影できることが分かったので次のチャンスを待つことにしましょう。


↓過去ブログ
X-37B 観望記録(6/25)
長征5号Bロケット・コアボディ 目撃記録