ひろせ明子の市議日記

無所属・無会派。
市議として日常で見たこと・感じたことを綴っています。

ビデオジャーナリズム

2009年07月31日 | 情報公開
このブログで何度も紹介して来ている、神保哲生氏の「ビデオジャーナリストの挑戦」(ほんの木出版)を読んだ。
日本で初めて放送された「ビデオジャーナリスト」という言葉は、神保氏が制作したニュースステーションでの「阪神大震災とインターネット、インターネット生きていた」という番組だったことなど、大変興味深いことが書かれている。

ビデオジャーナリストはアメリカでは既に社会的地位を確立しているのだが、日本ではまだまだのようだ。

ところで同著に情報公開制度に関してこんなことが書かれていた。
アメリカの「情報自由法」だが、これはアメリカ憲法修正第一条項に基づくもので、報道の自由を保障する一つの方法として定められたものだが、この法律の最も重要な要素は、「行政情報の原則公開」であることである。
つまり、原則的に公開を意味する。原則的に公開とは、公開しなくても良い情報について、詳しく定められていることを意味する。
逆から言うと、「公開しなくてもよい」と定められている情報以外は、全て公開の義務があるということだ。情報公開法というのは、公開しなくてもいいものを定めた法律なのである。

一方、日本では自治体レベルの情報公開条例という形で施行されているものはあるが、それは「何ならば公開しなくてはならない」という限定的法律概念になっている。
この違いは、日本は民主主義国家で主権在民でありながら、行政に関わる情報を国民が知るという権利が確立されていないことになる。

この指摘は、正にその通りだと思う。
私が議会でも良く言うことだが、「情報は基本的には市民のものです。ただし、個人情報に触れる部分は開示の対象にはならない」と。

市側と私とではこの認識に違いがあるから、並行性の議論になってしまうのだ。

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