ひろせ明子の市議日記

無所属・無会派。
市議として日常で見たこと・感じたことを綴っています。

神話だった通信の秘密 その4

2009年07月17日 | 通信の秘密
6月8日、一市民の方から頂いた封書が両辺が見事に切られた形で届きました。
あれから1.5ヵ月、郵便事業株式会社浦安支店の対応は当初は疑問だらけでしたが、担当者が精一杯頑張ってくれまして、今回の原因が見えて来ました。
封筒の材質に問題ありという結果がデーターで出てきたことはお知らせ済みです。(7/9日のブログ)
このデータ、おかしな話ですが、同社職員が個人で自腹を切って検査を行ってくれました。
本来ならば、会社の費用で徹底的に調査をすべき事柄ですが、郵便事業株式会社は、担当職員にこんな調査費用までも負担させるのが分かりました。
郵政民営化とは、こういうことなのでしょうか?
もしこれが、民営化されていなければ、もっと素早い対応・調査を局の経費でしていたのではと思います。

次に、今回の問題は、郵便事業側だけではなく、この封筒を販売してきたコンビニにも責任があります。
また、コンビニにこの封筒を卸していた会社の責任も当然に問われるべきです。

事件(私は今回の事を敢て「事件」と言います。)発覚後、私は当然に輸入元にも連絡をしました。
購入した封筒に連絡先が書かれていましたので、直ぐに輸入元は分かりました。

輸入元と販売元とこの間どんなやり取りをして来たのか、今回は披露します。
(ここまでの裏話を公表するつもりはありませんでしたが、余りにも対応が酷いので、敢て実名入りで公表します。)

●6月8日:問題の封書が届く
●6月8日:郵便事業浦安支店に電話を入れる。担当者が事情を聞きに家に来るが、現物の写真を取ることもなく帰る。
●6月9日、10日と交渉するが誠意が見られない。
●6月11日:現物を持って、関東支社と本社を訪れ、調査依頼をするが、全く取り合わない。
●6月29日:輸入元の亜細亜貿易株式会社に電話を入れる。
本件に関して、郵便事業株式会社から連絡が来ているとのこと。
問題の封筒は引っ張り強度が弱いとの指摘を同社から受けているとのことだった。
   JIS規格 タテ:490  ヨコ:540
   本封筒   タテ:337  ヨコ:373

また、5月に2件ほど同じような苦情が消費者から寄せられているとのことでした。

●7月7日:郵便事業浦安支店が封筒の破損状態の調査を行い、結果を公表してきた。(ブログでお知らせ済み)
実験した10%もの封筒がタテの両辺が切れるとのこと・・・欠陥商品であることの証明が出来たわけです。

●7月10日:亜細亜貿易株式会社に電話を入れ、郵便事業浦安支店の調査結果を伝え、責任もって回収してほしいと依頼するが、現在調査中という理由で断られる。
●7月10日:販売元のサンクスに電話を入れ、この間の事情を伝え、欠陥封筒の回収を申し入れたが、輸入元の調査結果を待つとのことだった。
●7月14日:サンクスから電話が入り、前日の13日に全店舗に回収命令を出したと言うことを教えてくれる。
●7月15日:郵便事業浦安支店担当者が来る。郵便事業株式会社としては、サンクスに回収の要望は出せないとの説明がある。その理由は、問題の封筒は100%封筒としては使われていないからとのことだった。
●月16日:サンクスに電話を入れ、マスコミに回収したことを公表するべきだと申し入れを行うが、検討中とのことだった。

私は、マスコミに発表するようにかなり強くお願いしたが、回答はもらえませんでした。
私がマスコミ発表を申し入れた理由は、棚から回収しても既に買い込んだ消費者は欠陥封筒であることを知るすべはなく、私と同じような目にあう可能性があるのです。
しかし、「輸入元の調査結果が出てから考える」と言う返事でしかありませんでした。

この時私はサンクスの売る側の倫理観の欠如も指摘しました。
問題の封筒は1枚たかだか10円50銭ですが、金額の多寡にかかわらず欠陥商品を売った以上、直ぐに回収すべきだし、既に購入した消費者に対して何らかの公告をすべきである。また、たとえ10円の商品でも(実際は10枚単位で売られているので、105円だが)欠陥は欠陥であり、憲法で保障された通信の秘密が侵害されているのは事実なのだから、もっと重く受けとめてほしいと要望したが、電話口の人の返事は、「調査結果を待ってから」の一点張りでした。

そこで私は、今回の事を実験する為に、私も問題の封筒を購入し、切手を貼って投函までしていることを伝えました。私の友人も実験に協力してくれたことも伝えました。ここまでの事を伝えたら・・・棚から回収を始めていることは欠陥商品であることを認めたに等しいのだから・・・、常識的には私の住所を聞いて、代品を送ってくるなり、あるいは代金を返還してくるなりの対応があってしかるべきですが、全くその様子が見られませんでした。
  ※断わっておくが、私は決してお金や代品が欲しくてこのようなことを言っているのではありません。

売る側のモラルとして、欠陥商品を販売した時は、即座に代品提供とか代金の返還とかが行われものであると私は考えています。実際私はそのようなスタンスで市議になる前商売をしてきました。
しかし、私が電話でこの間この封筒の問題点をいくら指摘しても、「代品提供、返金」の言葉が全く出ませんでした。(私はきっとクレーマーと思われていたのでしょう。)
ここまで売る側のモラルが低下したのかと、私は驚きを禁じ得ませんが。

そこで私は、欠陥商品を買わされた消費者の私に何もしようとしないその姿勢が問題であることも最後に伝えました。
そうしたら、(やっと)「住所を教えて下さい」とのことでした。
私は、お金や代品が欲しくて文句を言っているのではないので、住所や連絡先を教えることはしませんでしたが、サンクスの売る側の倫理観の欠如はしっかりと批判しておきました。

郵便事業株式会社浦安支店の職員さんお二人は自腹を切って(それもかなりの金額)今回の調査をしたのですから、サンクスはこの職員さんを表彰しても良いぐらいです。(自己負担分は是非返金してあげてほしい!問題の封筒以外にも、他の封筒も買いこみ、実験をしています。また、70枚も切手を貼って投函する実験もしています。)
このお二人の実験・調査がなければ、依然この封筒はサンクスの棚に並べられ続け、私のように不愉快な思いをする消費者が多数出たはずですから。

私がきつくサンクス批判をした結果かどうかは分からないが、本日付でやっとサンクスは自社のHPに書き込みをしました。
遅すぎる書き込みですが・・・。

「長形4号白封筒 エコクラーフ 10枚入」回収のお知らせ 

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