ひろせ明子の市議日記

無所属・無会派。
市議として日常で見たこと・感じたことを綴っています。

定額給付金

2009年03月05日 | 議会
議案45号は、今話題の定額給付金関連議題でした。
3月3日、以下の反対討論を行いました。



議案45号、定額給付金、子育て応援特別手当金補正予算の反対討論を行います。

昨年夏以来の世界規模での経済の悪化の対応策の一環として、麻生首相が掲げた政策ですが、当初からばらまき政策であるとの批判を受けてきたものです。
最近の世論調査でも、7割を超える国民がこの政策に疑問を抱いています。
そもそも、定額給付金は当初は景気後退での市民生活の支援ということで、当時麻生首相は自らは受け取らない、取ることは「さもしい」とまで発言して、話題を呼びました。
ところが一転して昨日は、自らは「もらう」、そして「有効に使い、地域経済の活性化に使う」と前言を翻す発言が飛び出て、再度マスコミや野党から猛烈な批判を浴びています。

経済の悪化による国民生活の支援が、いつのまにか、消費を促すことが目的だと変遷してしまっているのです。
総額2兆円もの税金を使う目的が、数か月の間に変わる、ころころ変わる、政策なんてものではなく、麻生首相の思いつきとしか国民の目には映りません。

もし、国民への生活支援というのであれば、2兆円をばらまくのではなく、1回限りの給付ではなく、世界大不況に対する恒久減税にすべきです。

目的が、地域経済の活性化、消費拡大であるならば、総計2兆円では、連日マスコミ報道されている地方の疲弊しきった経済にはカンフル剤にもなりません。
全国で緊急支援を必要としている、雇用・福祉・医療・教育・介護へもっと有効な使い方があるはずです。

子育て応援特別手当金ですが、
これは、二人以上子供のいる家庭の経済支援が目的とした少子化対策の一環としてのものです。小学校入学前3年間・・・平成14年4月2日~17年4月1日までに生まれた子の第2子以降の子供に、一人頭36,000円を支給するというものですが、
① 3~5歳でも一人っ子は該当せず
② 3~5歳双子の場合、第一子はだめ
と矛盾だらけです。
そもそも1回限りで少子化対策になるのか、国全体で650億円になると言われていますが、そのお金があれば、産婦人科支援金、保育園新設支援金など、もっと有効な税金の使い道があるはずです。

そもそも政治とは、中島岳志北海道大学准教授の言葉をお借りすると、「小さな税を集めて公共のために大きくつかう」ことです。今回の給付金は「税金の再分配で「政治の放棄」です。
この政治の放棄である、今回の措置には賛成しかねます。

最後に、制度に反対することと、これを貰うということは別です、反対したら「貰うのはおかしい」という短絡的思考はくれぐれもなさらないようにお願い致します。
受け取りを拒否して今の政府に預けておいても、「ろくなことに使わないんだから、税金を返せ」という主張もあります。
あるいは、政府が有効に使わないのなら皆の給付金を集めて、積極的に有効活用する、様々な団体に寄付して、政府のできないことをするという動きもあります。
これらは今回のばら撒き行政、政治への市民の最高の抵抗だと思われます。




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