霞みたなびく中に見えていた山々は灰色の空に溶け込むように消え冷たい風が吹く。
時折薄日が漏れていた穏やかな一日の始まりは、時が経つほどに崩れて午後には雨になった。
北日本の明朝は今季一番の冷え込みになるとか・・・。
ワカ仕掛け作りをしようと机に材料を広げたところへ、本日もまた招かれざる客の登場。
短い冬の日の貴重な3時間、ひたすら毎度の他愛もない話を聞かされる。
悪い人間ではないだけに邪険に扱うことも出来ない叔父、この長っ尻だけが困りもの。
しかも最近は人の迷惑も顧みず、昼時だろうと平気で顔を出す。
それでも嫌な顔など見せずに、必死の思いで聞き上手に徹するオラである。
だがやはり何度も同じ話題に付き合うのは辛く、時には腹立たしくもなる。
彼の周りの話し相手は、もうオラだけになってしまったのだろうからと我慢の時間を耐えた。
年寄りの愚痴や自慢話、何れオラにもそんな時期が来るのかもしれないが・・・。
そのとき、ムコや孫たちがオラのホラ話を黙って聞いてくれるだろうか・・・。
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