墓山から見下ろすと、昔と変わらぬうららかな春の海といち早く営業を再開した三セクのホテル。
磯を洗う波も実に穏やかで、潮騒も聞こえては来ません。
されど観光客もなく漁民も見あたらない北三陸の海、小出しにして未だ続く復興ならぬ復旧工事。
難を逃れた住民の多くは海岸段丘の高台に居を移し、岸壁に係留される船は増えないままです。
海辺に立ち背後に聳える大防潮堤を見上げると、改めてあの日の惨状を思い起こします。
津波に襲われたものの奇跡的に流失を免れた実家、主の居ない庭先にひっそり咲くクリスマスローズ。
もうここでは暮らすこともないと思えば、一抹の寂しさがこみあげてくるオラでありました。
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