爺つぁま日記

北緯40度北東北の美しい自然と爺つぁまが行く四季の釣り

16-09-10 カミ泳がせを考える

2016年09月10日 | ウダウダ日記

昨今の桧木内川は、立て竿でヘチや激チャラ狙いをするアユ師の数が増えた。
しかし中には、一見釣り人とオトリとの相対的位置関係は正しくても、竿先もオトリアユも静止したままでじっと待ち続ける姿もよく見かける。
動きを止めた静止オトリに対する野アユの反応は極めて薄く、何時まで待っていても掛からない。

引き釣りではオモリを支点にしたオトリが自由に動いて、野アユの反応を誘う。
引き泳がせ釣りでは引かず緩めずの竿操作でオトリが泳ぎ昇る様を演出する。
カミ泳がせ釣りではオトリの泳力に任せ、方向を制御しつつ常に尾鰭を振らせ続けなければならない。

即ち何れの釣法においても、一時でもオトリが休む場面はあり得ないのである。
カミ泳がせをしているのに野アユが一向に反応してくれないと嘆くご同輩の多くは、スタミナを失ったオトリが動きを止め石や底にへばりつき、果ては根掛かりを把握できないまま時間ばかりが経過している状態なのである。
釣り人は如何にオトリに動きを与えるかが、釣果の差となって明確に表れる。
激チャラなどでは、泳がせ方の上手下手が実に10倍もの釣果の違いとなってしまうこともある。
流れや風を味方につけ、竿先でリズムよく目印や水中イトによるオバセ加減を調節しつつ、継続して泳がせることこそが最大のキモなのである。
自分の腕から竿やイトを通して10数mも先にあるオトリを自在にコントロールするのは、ある程度の鍛錬が必要で一朝一夕には身につかない。
しかしそれを楽に習得できるアイテムが、軽量短竿でありフロロラインを使用することによる滑らかな泳ぎなのである。
北東北のアユ釣りもいよいよ最終盤、もうサビが出たものもあれば、まだまだ若くて10月に入っても楽しめそうな川もある。
どちら様ももうひと頑張りである。

コメント (1)
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