「東風」は、雅語で「こち」と読み、爽やかな春風を言います。
菅原道真の次の和歌が有名です。
東風吹かば匂ひおこせよ梅の花 主(あるじ)無しとて春な忘れそ
菅原道真(845-903)は平安時代の学者、漢詩人、右大臣です。藤原時平の讒言により太宰府に配流されました。梅が好きだった道真公が、都を去る時に紅梅殿の梅に向かって詠んだのが、この歌です。
春の東風が吹くようになったら、花を咲かせて香りを届けておくれ、主の私がいなくても春を忘れないで届けておくれ
菅原道真公は、死後、天満宮に祀られ学問の神様になりました。
一方、「馬耳東風」という四字熟語もあります。出典は李白の次の詩です。
答王十二寒夜独酌有懐(十二寒夜 独酌シ懐ヒ有リテ王ニ答ウ)
世人聞此皆掉頭
有如東風射馬耳
世間の人はせっかく作った詩賦を聞いても皆、頭を掉(ふ)ってわからないと言う
それはまさに春風が馬の耳に吹きかかるようなものだ
人の意見をまったく心にとめずに聞き流す態度のことを言います。「馬の耳に念仏」も同じ意味です。
菅原道真の次の和歌が有名です。
東風吹かば匂ひおこせよ梅の花 主(あるじ)無しとて春な忘れそ
菅原道真(845-903)は平安時代の学者、漢詩人、右大臣です。藤原時平の讒言により太宰府に配流されました。梅が好きだった道真公が、都を去る時に紅梅殿の梅に向かって詠んだのが、この歌です。
春の東風が吹くようになったら、花を咲かせて香りを届けておくれ、主の私がいなくても春を忘れないで届けておくれ
菅原道真公は、死後、天満宮に祀られ学問の神様になりました。
一方、「馬耳東風」という四字熟語もあります。出典は李白の次の詩です。
答王十二寒夜独酌有懐(十二寒夜 独酌シ懐ヒ有リテ王ニ答ウ)
世人聞此皆掉頭
有如東風射馬耳
世間の人はせっかく作った詩賦を聞いても皆、頭を掉(ふ)ってわからないと言う
それはまさに春風が馬の耳に吹きかかるようなものだ
人の意見をまったく心にとめずに聞き流す態度のことを言います。「馬の耳に念仏」も同じ意味です。