詩仙 李白の絶句です。
峨眉山月歌
峨眉山月半輪秋
影入平羌江水流
夜發清渓向三峡
思君不見下渝州
峨眉山月半輪ノ秋
影ハ平羌(きょう)江水ニ入リテ流ル
夜清渓ヲ發ツシテ三峡ニ向カフ
君ヲ思ヘドモ見エズ渝州ニ下ル
「訳」
この夜、私は清渓を発って三峡に向かった。ちょうど峨眉山の上には月が出ていたが、山にさえぎられて半分しか見えなかった。秋の夜空はあくまでも澄み渡り、月光を映した平羌江の水は、きらきらと光を返しつつ流れていた。やがて舟は両岸のさしせまった峡にさしかかったが、その時にはもう月の姿は山にかくれて全く見ることができず、そのまま空しく渝州に下ったのである。
李白が故郷を離れた時(25,6歳)の感懐を述べたと言われる詩です。
阿部吉雄「漢詩」學燈文庫
峨眉山月歌
峨眉山月半輪秋
影入平羌江水流
夜發清渓向三峡
思君不見下渝州
峨眉山月半輪ノ秋
影ハ平羌(きょう)江水ニ入リテ流ル
夜清渓ヲ發ツシテ三峡ニ向カフ
君ヲ思ヘドモ見エズ渝州ニ下ル
「訳」
この夜、私は清渓を発って三峡に向かった。ちょうど峨眉山の上には月が出ていたが、山にさえぎられて半分しか見えなかった。秋の夜空はあくまでも澄み渡り、月光を映した平羌江の水は、きらきらと光を返しつつ流れていた。やがて舟は両岸のさしせまった峡にさしかかったが、その時にはもう月の姿は山にかくれて全く見ることができず、そのまま空しく渝州に下ったのである。
李白が故郷を離れた時(25,6歳)の感懐を述べたと言われる詩です。
阿部吉雄「漢詩」學燈文庫