yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

宇宙の果て

2007-08-07 07:20:15 | 科学
  宇宙に果てはあるのか、果ての向こうには何があるか、を考えたことはありませんか。私も子供の頃から不思議に思っていました。
数年前に、宇宙創生のインフレーション理論で世界的に著名な宇宙物理学の佐藤勝彦東大教授の講演会を聞いたことがあります。その時も聴衆の一人(某大学教授)から「宇宙の果てを佐藤先生はどのように考えていらっしゃるか」という質問がありました。答はこうでした。「私は宇宙物理学者ですから、宇宙に果てがあると考えることを恥といたします」でした。
講演の後日に、先生の著書「宇宙はわれわれの宇宙だけではなかった」PHP文庫を読みましたら「私が宇宙に興味を持ったのは、皆さんもそうだと思いますが宇宙に果てがあるかどうかと考えたのがスタートです。」と書いてありました。
大先生も私も小さい時に考えたことは同じだと知り安心いたしました。
  宇宙の果てについては、こう考えればいいと思います。仮に地球の表面すべてが宇宙であるとします。自分が今居る位置から東へ東へと進むと地球を一周して、やがて、元の場所に戻ることができます。地球表面積は無限大ではなく有限の面積を持っていますが、地表面には果てがありません。実際の宇宙は地表面のような2次元では無くて、縦、横、高さのある3次元ですが、3次元的に閉じた空間が宇宙モデルであるならば、宇宙に果ては存在しないことになります。ただし、人間はこのように3次元で閉じた空間をイメージすることが困難なだけです。数学的には可能なことらしいです。
 佐藤先生がインフレーション理論で主張されているのは、われわれの宇宙だけが唯一の宇宙ではなくて、マザー宇宙から派生した、チャイルド宇宙、孫宇宙、曾孫宇宙が無数に存在するのだそうです。そして、2つの宇宙の間に因果関係が全くなくて、ワームホールという通路で結ばれているという奇妙なものです。今や宇宙論は神の領域を離れて物理学の重要なテーマの一つとなり、急速に発展しているとのことで興味は尽きません。
コメント
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