ヤッパウミハイイヨネ

川口I-STORMバラクロ水曜6時


 

これって、あなただけじゃないからね・・・

2014-08-19 19:32:30 | オープンウォーター
OWSにおける悩みとして割とよく聞く話だ・・・
『スタートしてちょっとすると心臓がバクバクして呼吸が早くなって怖くなる』
お客様や選手から、こんな事を相談される
言っている本人は、自分だけじゃないかと思っているようだけど、
この相談は多いし、私自身もOWSデビューしてから3年くらいは、この症状があった
私がこの症状に向きあう時・・・「自分だけじゃない、他にもきっと同じ様に恐怖心と戦っている人がいるんだ」
こう考えて自分と、その誰かをガンバレ、ガンバレって励ましてると、だんだん落ち着いてくる
どうも、自分だけに意識が集中するとマズイ、泳ぎながら他の選手を応援しよう
そもそも、過呼吸って自分の呼吸や鼓動に意識が集中しだすと悪化していく
音楽を聞いたりテレビを見たり、自分から意識を遠ざけると落ち着いてきたりする
若い頃に散々経験してるから、人にもちょっとはアドバイスが出来る

OWSの事故の発生の多くはスタートから第1ブイまでの間
今回の琵琶湖OWSでも、第1ブイまでは特に選手の異変に気付くように観察

第1ブイまでのリスク・・・、救助サインの前に気付く努力
一番後方を担当する事が多いので、後ろから選手の頭の動きを見ている・・・
水面から上がるのは、腕と頭だ 腕が上がらず頭がリズム良くピョコピョコしてれば平泳ぎ
腕が上がって頭ピョコピョコはヘッドアップしてると思われるが、上がる頻度が多ければ顔を付けるのが怖くてヘッドアップクロールの可能性=声かけ
腕が出ず頭がずっと上がりっぱなしは顔上げ平泳ぎ、もしくは立ち泳ぎ、その行為は顔を付けられない、方向が解らない、足が付かない不安、もうひとつ重大な問題、過呼吸の可能性=即声かけ
不安やハイペースで呼吸が早くなることで、顔をつけてられなくなり、顔上げ平になり、その平泳ぎも呼吸が早いとそのリズムで手を動かすからセカセカになり、それで尚更呼吸が浅く早くなり過呼吸を引き起こす
今回はリレー競技で、クロールで泳ぎ出した選手がゲートブイを過ぎてから頭を上げたままになったので、
すぐに側によって顔色様子を覗う、手が速く動き呼吸が早いので、慌てさせない様に声かけ・・・
「大丈夫?ゴーグル曇った?」 返事が無い・・・
「いつでもつかまって大丈夫だからね」・・・手の動きが早いまま平泳ぎで返事無し・・・
「顔を付けた方がラクに泳げるよ」・・・頷いて顔を付けて平泳ぎでしばらく泳いだものの・・・
ブイが近くなると慌てて顔上げ平泳ぎ・・・ブイにつかまろうとしてるな、
急いで目の前にチューブを差し出し「ブイは不安定だからつかまれないよ、こっちにつかまって」
チューブにしがみつき息が荒い・・・
「少し、呼吸を落ち着かせようか、口でふぅーーー、ふぅーーー、ってゆっくり長くね」
・・・頷いて、一緒にふぅーーー、ふぅーーー、
「そうそう、、落ち着くまでゆっくりね」怖がらせない様に笑顔で対応
すると彼女は初めて口を開いた『あとはあっちのブイを回ればいいの?』 
「そうだよ、もう1つ目まで来たからあと1つだよ」
・・・第2ブイを見つめてる様子はだいぶ落ち着いて呼吸も戻った様だ
『行きます!』 意を決したように力強い言葉に大丈夫だと判断し
「うん!がんばってね!見てるから大丈夫だよ!」
それから彼女はクロールで泳ぎ出したが、ヘッドアップが出来ないので
平泳ぎでたまに前を確認するように声をかけると、
すぐに実施し・・・要領が解ってきたかのように、10ストロークに1ストロークの平泳ぎで素早く前方確認、
以降安定して仲間が待つゴールに向った

ヨッシーは脱平キックを推奨しているが鬼ではないのだ、
人を蹴らなければ平泳ぎはOKなんだよ
・・・ただいつまでもそのままにしないで、
技術練習をして欲しいと願っているのだ!
コメント (4)
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