山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

東北春旅: 第27日

2007-05-26 05:21:38 | くるま旅くらしの話
今回の旅も残り少なくなったが、又天気が崩れ出したようだ。出発の準備をしていると、雨が降り出した。今日は、久しぶりに平泉の中尊寺、毛越寺などを訪ねた後、一関市の厳美渓の観光、それに郊外の本寺地区の史跡などを訪ねた後、道の駅:厳美渓に泊まる予定でいる。雨はたちまち本降りとなった。旧水沢市の郊外を走っていると、「黒石寺」「正法寺」という案内板が目に入った。何故か解らぬままに、手元の地図に黒石寺にマークがしてあったのを思い出し、急遽其処へ行ってみることにした。相棒に聞いても、黒石寺のことは覚えがないという。こんな時は行ってみるに限る。謎解きみたいで少しワクワクした。黒石寺は行ってみると、お寺よりもそこで行われる蘇民祭という信仰行事で有名な所だというのがわかった。蘇民将来のことは、相棒の方が詳しい。以前TVなどを見ていて、地図にマークをしたのかも知れない。これが謎解きの結論だった。ついでに少し先にある正法寺へも行ってみることにした。こちらのお寺には驚いた。初めての訪問だったが、なんと日本
一という萱葺き屋根の本堂と庫裏が壮大・どっしりと構えていた。知らなかったがこのお寺は、永平寺、総持寺に次ぐ曹洞宗三本山の一つであり、その昔は東北エリア布教の拠点であったとか。5年の歳月をかけ、平成の大修理を昨年終えた本堂は、圧倒される広さと威厳に満ちていた。現役の修行僧もかなりおられるようだった。此処へ来ることになったのは、これは仏のお導きかも知れないな、と思った。予定外の全くの気まぐれから、この様な感動を拾うことが出来て、旅は止められない。正法寺の参詣・見学を終えた後は、最寄りの道の駅:水沢で昼食休憩。その後、雨の中を平泉へ向かう。走っているうちにだんだん中尊寺を訪ねるのが億劫になりだし、パスしてしまった。毛越寺の庭だけでも見ようかと寄ってみたが、予想以上の人混みで嫌気がさし、こちらの方もパスする。とにかくひどい雨降りだ。厳美渓は明日にして、先日岩手県立博物館で知った一関市郊外の本寺地区へ下見に行くことにした。本寺地区は、中世の荘園だった所で、それが最近確認された往時の絵地図と比
較できるほどの景観が今も残っているとかで、何やら県か国かの指定を受けたとのことであった。本寺村は、その昔は「骨(ほね)寺村」と呼ばれていたとのこと。何やらミステリイアスな雰囲気を覚える名称である。道の駅:厳美渓から10分ほどの所だった。行ってみると、世界遺産登録を喧伝する幟などが幾つも立てられ、雨の中に翻っていた。案内板もあり、今日は深入りせず明日に楽しみを期することにして、道の駅に戻る。駅の隣に市の博物館があり、まだ時間があるので入ってみた。骨寺村のこともちょっぴりわかった。それよりも此処出身の偉人が多いのに驚いた。辞書「言海」の大槻文彦が、大槻玄沢の孫の一人であり、この一族の方々の近世における絶大なる貢献に感動した。いい勉強になった。雨は依然降り続いている。長い夜となりそうだ。全く、どんどはれ!である。今日の走行は122km。
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