【昨日(9月14日)のレポート】
≪行程≫
東大沼キャンプ場 →(道道・R5・R227)→ 函館フェリー乗り場 →(津軽海峡フェリー 函館発9:30→11:10大間着)→(R279)→ 道の駅:よこはま →(R279・R4)→ 道の駅:しちのへ →(R4)→ 道の駅:とわだ →(R4・県道42)→ 道の駅:なんごう (泊) <210km>
≪レポート≫
今日も完全なる移動日だ。昨日までと決定的に違うのは、函館9時半発のフェリーに乗れば、北海道とサヨナラをするということである。今回の旅も愈々終わりに近づいたのを益々実感しながらの起床だった。樹木に囲まれた東大沼のキャンプ場の朝は清新で、小鳥たちの囀りの中に今日もいい天気で始まったようである。6時近くまでにブログの投稿を終え、朝食はフェリー乗り場に行ってから摂ることにして、6時10分にはキャンプ場を後にする。函館の津軽海峡フェリー乗り場に着いたのは、7時頃だった。途中で給油を済ませ、高速道での負担をなるべく少なくしようと心掛ける。
出航の時刻までかなりあるので、先ずはスマートチエックインという機械での発券を済ませてから車に戻り、朝食を済ませる。この間に気温はどんどん上昇し、車内の温度は30℃近くにもなり出した。真にしつこい残暑ではある。ターミナルビルの方へ行って涼を取り、しばらくして戻って車から外に出ると、見覚えのある古い型式のフランス製の車が入って来た。先日稚内公園の森林キャンプ場で見かけた車で、その時相棒は何やら声掛けをしていた。その時は女性を含めて3人ほどの外国の人が乗っていたのだったが、今日は降りて来たのは、男性一人だった。相棒が寄って行って挨拶を交わしていた。向こうの方も気が付いたようで、その後近づいてきて握手を求められた。彼の話す言葉を多少は聞き分けられるのだけど、当方は話す言葉を知らないので、肯くだけだった。彼の説明では、地球は狭いとのこと。奥さんは子供のことがあり一緒にいたウクライナの人も飛行機で戻ったのだと、ゼスチュア入りの事情紹介だった。日本の軽自動車級の大きさの車で、キャンプなどをしながらこの国の旅を楽しんでいる人もいるのかと思いうと、彼の言う世界は小さいという意味も良く理解できるなと思った。合わせて、自分の怠慢を少し反省した。フランス語はともかくせめて英語での会話くらいは身に付けておくべきだった。そんなことを思いながら過ごしている内に時間が経ち、間もなく乗船時刻となり、フェリーの中へ。
大間へのフェリーは「ばあゆ」という名の小型の船である。青森航路の方はより大型だけど、ばあゆの方は近距離であり、利用者も少ないので小型となっているのであろう。積載する車も大型のトラックなどは見られない。北海道の旅から戻られる方の車も何台か収まっていた。1時間40分の船旅は、穏やかな海の中を何事もなく航行して、予定通りの時刻に大間のフェリー乗り場に到着。さあ、ここからはもう北海道は、恐らく来年まで来ることの叶わない遠い世界となってしまった。そんな思いが一瞬目の前を過ぎった。
津軽海峡フェリー、大間~函館航路に就いている「ばあゆ」の全景。もうこの船には何度もお世話になっている。
大間からは先ずは一路横浜町の道の駅を目指す。毎年フェリーを降りる時刻は決まっており、したがって次の行動も似たものとなる。我々の場合は、一気に横浜の道の駅まで走って、名物のホタテ入りのコロッケを昼食のメインにしている。下北半島の海は穏やかで、秋を忘れた太陽の下に光を溢れさせて輝いている。マリンブルーの海面の下には、果たしてどれほどのマグロ君たちが漁師の人たちと睨み合っているのだろうか。マグロとは縁のない自分たちには、漁師の人たちの意気ごみに応援もしたいけど、一方でマグロ君たちにも巧みに逃れて生長して欲しいものだと思ったりしている。下風呂温泉を過ぎて、大畑町(今はむつ市)からむつ市の市街地を掠めて、しばらく右手に海を見ながら走って、横浜の道の駅に到着。暑い!猛烈な暑さである。これが残暑なのか?と思うほどの本格的な炎暑が大地を焼いている。とんでもないことだなと思った。12時半を少し過ぎている。さっそく売店に行き、相棒が買ってきたのは、いつものコロッケのほか、今日はホタテのフライとホタテごはん。この旅最後のホタテ尽くしの昼食は、まあ、豪華というべきか。自分はパンの間にコロッケやフライを挟んで食べることにした。それにしても外は暑い。1時間ほど休憩して出発する。
今日の泊りの予定は、当初七戸の道の駅と考えていたけど、到着時刻が早すぎることや明日からの高速道利用ことを考えると、もう少し先の方まで行って泊まった方がいいと考え、地図を調べた結果南郷村にある道の駅まで行って泊まることにした。八戸道の南郷ICは道の駅のすぐ近くなので好都合である。ということで、先ずは七戸の道の駅を目指す。下北半島は東通村や六ヶ所村など我が国の原発産業の重要な部分を占める施設が多くあり、特に六ヶ所村には使用済み核燃料の再生利用のための施設があり、これから先いろいろと物議を醸しだすのではないかと思っている。横浜町はその六ヶ所村の反対の陸奥湾側にあり、いつもこちら側の道を通っているので、太平洋側のことは分らないのだけど、そのような施設が直ぐ傍にあることを思うと、何だか心穏やかならぬものを感じての走行だった。野辺地からは日本一長い国道4号線に入り、間もなく七戸の道の駅に到着。ここも横浜の道の駅以上に暑かった。往路の時も書いたけど、七戸は東北新幹線の新しい乗降駅ができ、それがこの道の駅のすぐそばに設けられている。隣接してイオンのショッピングモールも開店し、何だかまだなじみにくい空間がそこにあるような気がしている。七戸町の現実を実感するのは、地産物品の販売所に入った時である。品質の高い安価な商品が多く並べられているのを見た時、ああ、やっぱりここは変っていないなと安堵するのである。七戸町は天間林村との合併で、役場をわざわざ天間林村の方に写しているけど、どうしてそんなことをしたのか解せないでいる。七戸といえば、巨大な七戸城の遺構もありそれなりの歴史のある場所なのに、やはりその近くに行政の拠点があるのが普通なのではないかなどと思うのだけど、どうやら他所者には判らない不思議がある様だ。ま、余計なおせっかいといわれればそれまでだけど、新幹線の駅だってすぐそばにあるのにどうしてなのかなと思ってしまうのである。
売店で、今日の夕餉用に豆腐を買い、この冬のつまみにも間に合わせるように、浸し豆(この地ではべったり豆と呼んでいる)や青豆を5kgほど購入する。浸し豆というのは、青豆などを1夜水に浸し、膨らんだものを塩ゆでして食べるもので、枝豆の中身だけを食べているような食感がある。自分の大好物である。この豆はこの地で販売されている物が日本一安いと思っている。500gが300円。守谷市内のスーパーなどでは信じられないような低価格である。(どうやら普段の暮らしがバレてしまったようだ)これを買わないというのは、豆の存在価値を知らないという不幸な方たちであろう。、車に戻り水などを少々補給して、しばし休憩。1時間ほど休んで出発。
ここから南郷村の道の駅までは小一時間ほどである。まだ太陽は空高くあり、暑さも変わらない。日が沈めば少しは涼しくなるのだろうけど、日没までにはまだ2時間以上はある。しかし何時までもここに留まってもいられないので、次は十和田の道の駅に行って休むことにしたのだった。十和田市は七戸に隣接しており、直ぐ近くなのだけど、道の駅ははるか離れた郊外にあり、そこには裂き織の工芸館などの他場外馬券売り場などもあって、一寸変わった雰囲気の道の駅となっている。ここにも良質の地産物が多く並べられており、寄って飽きない場所だ。20分ほど走って到着。ここで30分ほど過ごして太陽が鎮まるのを待ったのだけど暑さは一向に収まらない。17時少し前に出発。
R4を名川村手前から左折して県道に入り、階上町の方に向かってしばらく走ると、南郷村となり、道の駅はその中心街近くにあるようで、間もなく到着する。ここにはだいぶ前に一度来たことがあるのだけど、その時は休日だったかして何かイベントがあったらしく大変な人出に困惑して直ぐに逃げ出したのを覚えている。相棒は全く記憶にないと言っていた。大変立派な施設が集中している場所にあり、それら全体が道の駅であるかのような景観だった。立派なアンツーカーの400mトラック陸上競技場をはじめ、温泉プール、大型のドーム体育館、それにジャズ専用の館までつくられている。スポーツと文化の施設が集中しているかのようだった。守谷市の貧弱さとは比較にならない。駐車場も広く、何処に停めて良いのやら迷うほどだった。
まだ17時半前で空には依然としてピカピカのお天道様が輝いており、それに今は丁度風向きの交代時間の凪なのか、そよとも風が無く、暑さは車の外に出ても不変だった。あとで、TVのニュースを見たらやはり今日は異常日だったようで、この暑さは話題となっていたようである。18時頃にようやく陽が沈んでもこの暑さは変らず、どうにか耐えられるレベルになったのは、20時を過ぎた頃だった。とにかく風がないので、蒸し暑さは身体から逃げ去ってはくれないのである。北海道の暑い日とはやはり少し違うなと改めて思ったのだった。20時過ぎ寝床に入って、久しぶりの本土(?)の夜の眠りに就く。明日からは高速道の移動時間ばかりが待っている。
今日(9/15)の予定】
道の駅:なんごう →(県道42)→ 八戸道南郷IC → (八戸道・東北道)→ (未定)
本土にお帰りなさい。
今年の北海道は
気温と言い
雨と言い
例年とは違う
夏だったようですね。
でも
そんな中でも
工夫しながら
長旅を楽しんでらっしゃる
山本さんは
さすがです。
旅という非日常と
車の中で過ごす日常を
バランス良く
楽しんでらっしゃる様が
とても参考になります。
どうぞ
御宅まで
ご無事で
お帰りください。