山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

温泉の話⑧(玉勝温泉)

2007-06-10 02:17:42 | くるま旅くらしの話

青森県にある日本で11番目に大きな湖は何というのか知ってますか?と突然尋ねても、それが小川原湖だと直ぐに答えられる人は、小川原湖近くに住む人を除けば、殆ど居られないように思います。小川原湖は、海水が混ざった塩湖で、シジミなどが名産となっている他、ワカサギなどの小魚の佃煮なども名物となっています。

この小川原湖の西にあるのが東北町ですが、東北町は今回の合併で上北町と一緒になりました。下北は有名ですが、上北という名は上北町という町がなくなってしまうと、忘れられてしまうのではないかと心配です。というのも、上北町には上北地方を代表するような温泉が幾つかあるからです。私の感覚では、東北町の温泉というよりも上北町の温泉と言う方がしっくりします。私は、この上北町の温泉の大ファンなのです。

上北町の温泉は天然掛け流しのものが多いのですが、たくさん温泉があるのに、温泉街などという大げさな建物も通りも無いのが気に入っています。ごく日常的に銭湯に入る気分で天然温泉を楽しめるというのは最高です。偶には気取った湯船も楽しみですが、基本は暮らしに密着した銭湯のような温泉が私は好きです。今回の旅の目的の一つが、ここの温泉に入りながら、1週間くらいのんびり過ごすことでした。実際にそうはゆきませんでしたが、5日ほど滞在しましたので、まずは満足です。

今日はその上北の温泉の中の玉勝温泉というのを紹介します。この温泉は最近TVで取り上げられ放映されたということですが、残念ながら私には見る機会がありませんでした。玉勝というのは、ちょっと変わった名前ですが、思うにこれは小川原湖にまつわる伝説の登場人物から取った名称だと思います。玉というのは玉代姫、勝というのは勝代姫のそれぞれ頭の一字を取ったものでしょう。

この伝説は、はるばる都から父を訪ねてきた二人の姉妹が、ようやく此処まで来て父の消息を尋ねあてたのですが、その父は既にこの世の人ではなかったというのを知って、姉の玉代姫は湖に身を沈め、やがて妹の勝代姫も湖に身を投げたという悲しい話です。そして姉が身を沈めたのが姉沼、妹が身を沈めたのが小川原湖となったという話です。

玉勝温泉は少し湯の温度が高いのですが、これは入れないほどではなく、内風呂だけで露天が無いので、そのように感じるのかもしれません。大きな湯船が真ん中にあって、その周囲が洗い場となっていますが、何だか気楽な銭湯に入っている雰囲気で、いいものです。サウナも併設されており、こちらの方はあまり高温ではないので入りやすく、水風呂に入った後は爽快です。

温泉は日帰り入浴施設だけではなく、もともと旅館に併設されたものであり、湯治などに利用することも出来るようです。道の駅からは車で5分もかからない距離にあり、風呂から出た後は汗を噴出しながら駅に戻り、ビールで乾杯の後、汗が引くまでのんびりと夕時を楽しんで夜を迎えます。

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