山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

‘12年 北海道くるま旅くらしレポート <67回>

2012-09-06 02:36:56 | くるま旅くらしの話

【昨日(9月5日)のレポート】      

≪行程≫                                                                 

千望峠駐車公園 →(道道・R237)→ ファーム富田 →(R237)→ 富良野山部:嶋田農園 →(R237・道道)→ 道の駅:東川道草館 (泊) <99km>

≪レポート≫

 素晴らしい夜明けの景観だった。千望峠は上富良野町の八景の一つとなっており、ここからは四季を通して目前に十勝連峰の山々と遠く左手に大雪山塊を眺望することができるのである。昨夜吹いていた風は、空を浄化する役割を果たしたのか、4時過ぎの空には雲一つない青空が広がっていた。しばらくすると、大雪山の方が明るくなり出し、気づかなかった筋雲が赤く染まって見えたのだった。

   

大雪山塊の夜明けの空。中央一番高いのが旭岳あたりか。何時の間にか山の上空にかかった雲が鮮やかな朱色に染まって、朝の到来を告げたのだった。

日の出にはまだ少し早く、しばらく待っていると、いつの間にか十勝連峰の峰々にも雲が湧きだし絡まりつき始めた。やがてそれらの雲の一番多いと見えるトムラウシ山の上の方が朱く染まり出した。どうやらその辺りがここからの日の出の場所らしい。しばらくすると陽光が輝きながら広がり出した。日の出である。山の端の雲を染めて太陽がグングンとせり上がってきた。眩しいけどまだ上りたての太陽は、その光の輪を少しの時間見ることが可能だった。今日初めての陽光に染められた連峰の景観は、大自然の神秘的な世界をたっぷりと味わわせてくれたのだった。風は未だ少し強く、外に出ると寒さを覚えるほどだったが、相棒も飛び出して盛んにカメラのシャッターを切っていた。

   

十勝連峰の日の出。太陽の左方に最高峰のトムラウシ山がある。たくさんの山が連なっているので、登山をしていない自分にはそれらの山を正確に言い当てることができないのが残念。厳かな日の出という一瞬だった。

 いつものように10時までTVを見て、出発の準備が終わり、さあ、これからとりあえずファーム富田へ行こうとしていたら、1台のワンボックス車が入って来て人が下りてきた。顔を見たら、何と別海町のふれあいキャンプ場で、隣に泊まられた方で、我が守谷町に近い龍ヶ崎市在住の方だった。名前は伺っていないので存じ上げなかったのだが、旅を通して自然の中にある様々な景観の写真を撮り、自然の中に在る様々な音を録音して、Uチューブに載せているという話をされていた。その方が突然入って来られたので驚くとともに、再会できたことを嬉しく思った。お互いその後過ごした旅のコースや出来事などの話となり、それからかなり長い時間歓談することとなった。人との出会いはこのようにして深まってゆくものである。名刺を交換してOさんであることを知った。Uチューブはまだ見ていないけど、彼の投稿作品を見るのが楽しみである。11時近くとなって、別れて出発となる。

 ところで、今日の予定は殆ど決まっていない。ファーム富田までで、その先はハッキリしていない。明後日札幌在住の相棒の友達の方のお宅を訪問予定なので、それまでの間は調整的な時間なのであった。旅の間には、このようなときが時々発生する。予定が決まらないということは、自在の時間があるということなのだが、それは意外と自在の自覚を持てない時間でもある。とにかく先ずはファーム富田へ。今頃いってもラベンダーがあるわけではなし、花の方も昨日の色彩の丘を超えるほどの広さがあるわけでもないので、それほど期待しているわけではない。とにかく今頃の季節のラベンダーの名所がどうなっているのかを見てみたいだけだった。行ってみると、やはり予想通りの花畑の状態だったが、来訪者は多く、何台もの観光バスが停まっていた。観光客の多くは中国や台湾、それに韓国辺りからの人たちで、所定のコースに載せられての来訪に違いない。花のシーズンは終わっており、気の毒だなと思った。それでも中庭の方には、サルビアやマリーゴールドなどの花畑が巧みにレイアウトされて花を咲かせており、少しは慰められたのかも知れない。相棒はいつも使っている石鹸を補充するのだと、売店の方へ消えて行った。しばらく経って相棒が戻り、もうお昼の時間なので、ここで何か食べることにして食堂へ。野菜カレーなるものを食べることにした。相棒はより沢山野菜が多いのをオーダーしていた。中速の間に決めたのは、このあとは麓郷の方へ行くことと山部地区にある嶋田農園といういつもお邪魔している所に行き、スイカやメロンなどを物色すること。宿の方は依然未定だった。食事が済んで、カメラを抱えて出て行った相棒と別れて、車に戻り暫く寝床に横になった。眠くなったのである。

 相棒が戻って麓郷方面へ出発。麓郷はTVや映画の「北の国から」のロケ地であり、その時使った場所や物が残っている。何年か前に訪ねたことがあるけど、そのドラマを見ていない自分にはあまりよく理解できなかった。もう一度覗くのもいいかと思った次第。走り出して、先ずは嶋田農園の方へ先に行くこととした。富良野の果物や野菜は有名だけど、その中心の産地は山部地区である。その中の農家の一つに嶋田農園があり、我々はいつもそこによってメロンやスイカなどを手に入れることにしている。特に相棒はメロンが好きで、楽しみにしているようだ。自分はメロンの甘さがあまり好みではなく、同じような食べ物ならスイカの方がいい。ということで、今回は自分がスイカを相棒はメロンをそれぞれゲットした。カボチャやトウキビもたくさん並んでいたけど、このところ食べ過ぎの傾向にあるので、我慢することにした。

 買い物を終えて、麓郷へということになったのだけど、相棒もあまり乗り気ではなさそうで、自分としても特別にそこへ行きたいという気持ちもない。それじゃあ、行くのは止めようということになった。さて、宿はどうするか。相棒が依然として鼻がグズグズしていて調子が回復していない様なので、それじゃあ早めにどこか近くで休むことにするかということになった。昨日の千望峠でもいいのだけど、今日は昨日以上の風が吹いているので、風の少ない日の出公園下の方へ行くか、となった。しばらく走っている内に、一昨日東川の道の駅に行ったとき、相棒が木工クラフトの製作所などを見てみたいと言っていたのを思い出し、いっそのこともう一度東川の道の駅に泊まり、明日はその木工所などを幾つか訪ねた後、札幌方面に向かいどこか適当な所を探して泊まることにしようかと提案したところ、たちまち了解を得たのだった。このようにして、今日の宿は東川の道の駅に再泊となったのである。どうでもいいようなことをくどくどと書き連ねて申し訳ないけど、ま、旅の実態の一部は、我々の場合は、このようないい加減さで決められ、進んでいるのである。16時東川の道の駅到着。

 一昨日もピカピカの青空下の到着だったけど、今日もまた同じようなお天道様の照りつける中での到着だった。しかし暑さの実感はかなり変わっている。今日は少し風があり、日差しも弱まって凌ぎやすいのである。残暑もようやく重い腰を上げて逃げ去る準備を始めたようだ。途中の道脇の表示板によれば。気温は23℃、路面温度は32℃となっていた。これが普通というものであろう。その昔はもっと涼しかったに違いない。涼しくなったとはいえ、ピカピカの日差しはかなりのもので、それから日が沈むまでの間は、西側のカーテンを閉めて一方の風道を塞ぐことを余儀なくされたのだった。

 先ほど買ってきたスイカを、直ぐ傍にある手動ポンプで汲んだ井戸水に浸して冷やし、今夜の夕食のデザートは、デザートが中心の夕食となった。変な話だけど、要するにスイカの他は酒の肴と水割りだけだったということ。中玉のスイカを半分食べるのは、二人掛かりでも容易なことではない。半分は中身を小切りにしてタッパーに入れて冷蔵庫の中へ。冷蔵庫は小さく狭いので、そのスペースをひねり出すのが大変だった。所帯じみた話ではある。明日辺りから本格的な帰途のモードに入ることになる。札幌が近づき、函館が近づくと北海道の旅の終わりが如実なものとなるのである。

 今日(9/6)の予定】 

道の駅:東川道草館 →(旭川市内経由)→(未定)

 

コメント
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