【第21日】
道の駅:マオイの丘公園→小樽フェリー乗り場駐車場→(小樽市街観光)→フェリー乗船(23:30発)→翌日21:00に舞鶴到着予定
いよいよ今日が北海道での最後の行程となる。23時30分の小樽港出港までの間は、好きなように時間をお使いになれば良いと思う。私自身が大都会の札幌のことはあまり知らないので、もし札幌観光をされるのであれば、これはご自分でご希望の箇所を調べて訪問されるようにお願いしたい。留意しておきたいのは、とにかく駅前近くの場所にはキャブコンを留められるような駐車場が殆どないということである。例えば、時計台とかラーメン街、或いは大通り公園などという所は、探してもなかなか見出すのが困難だ。それ以外の観光場所ならばなんとかなるのではないか。スキーのジャンプ競技場は夏期は使われていないけど、大倉山や宮の森のシャンツエなどをちょっと覗いてみるのも参考になるかもしれない。羊ケ丘や藻岩山などは札幌の街を俯瞰するには最高の場所だと思う。
私が札幌エリアで一番お勧めできるのは、厚別区にある野幌(のっぽろ)森林公園の中にある北海道開拓の村である。ここには北海道開拓の歴史の思いがたくさん詰まっており、先人たちのご苦労がどんなものだったかを知る上で貴重な知識を多く得ることができると思う。それに広大な公園を散策するのも北海道の気分を味わう上で意義があるかもしれない。行き方はナビに頼るのが良いのではないか。この紙の上での説明では、ややこし過ぎて大ざっぱになってしまうと思うので省略したい。
適当に札幌市街や近郊の探訪を終えた後は、最後の拠点となる小樽に向かうこととなる。小樽には札樽自動車道を利用するのが一番手軽だけど、市内観光をしながら一般道を行くのも良いかもしれない。小樽へはR5が基盤となる道だ。小樽に着いたら、小樽の観光を存分に楽しめば良いと思う。先に下見をしておいた場所をじっくり歩きながら買い物などをするもよし、小樽には幾つもの観光名所があるので、あまり疲れ過ぎないように気をつけて残りの時間を有効に楽しんで欲しい。
夜が来ればもう旅は終わりがぐっと近づくことになる。名物の寿司などを食べながら最後の夜を心おきなく味わいたいものだ。(了)
<ガイドを振り返って>
思いついてこのガイドを書いている内に、自分自身の今年の北海道への旅の出発日がぐんと近づいているのに気がつき、途中からちょっぴりあせりを感じながらのガイドとなってしまいました。実は私の旅の出発日は、来週の月曜日、6月13日なのです。
Iさんのためのガイドは、もう1案あって、苫小牧港到着から苫小牧港出港を考えていたのですが、そういうわけで時間がありませんので、掲載はとても無理です。そもそも当初から勘違いをしており、15日間という先入観があったものですから、簡単に書けば済むなどと考えていたのですが、頂戴した予定日をよく確認しましたら、もう1週間多いのに気がついてあせった次第でした。でも、コースは違っても内容的には、同じような場所を通る結果となるでしょうから、ガイドとしてはさほど違わないものとなるのではないかと思います。よって、約束違反となりますが、もう一つの方は掲載を取りやめることにします。悪しからずご了承ください。
ざっとお伝えするつもりが、気がつくと結構長いものとなってしまいました。ガイドにはふさわしくない余計なことを書いているものですから、そうなってしまうのだと思います。観光協会などの回し者ではありませんので、私見を好きなように述べさせて頂くのも自分の特権のように思っています。
一応のガイドを終えて先ずはホッとしていますが、幾つかの反省点があります。先ず一番は、Iさんの体調のことを考えると、このコースでは厳し過ぎるのではないかということです。毎日が移動の連続となってしまっているのは欲張り過ぎだと本当は思っています。この通りにIさんに旅をして頂きたいというよりも、とりあえず選りどり見どりで行きたい所を選択される場合の参考資料に供したいという思いが高じて、移動の連続の内容となりました。34年ぶりの北海道となると、思い出の場所も幾つもあると思いますから、先ずはそれらを訪ねて見ることが大切かも知れません。その上で取り上げた場所を参考にご自分自身のコースを設定して頂くのが一番だと思っています。
それにしても相当に偏見に満ちた案内不足のガイドとなってしまっているようです。北海道の旅のベテランの方からは、なぜあの名所を取り上げないのか、あの穴場を入れないのか、その説明ではあまりにも不十分ではないかとお叱りを受けるに違いないと思っています。いわゆる穴場といわれるような所は無数といって良いほどあるのだと思いますが、それを紹介するのはとても困難です。それは実際に旅をしながら旅をする人が積み上げてゆくべき情報のように思います。そして、それこそが旅の楽しさであり、面白さなのだとも思っています。ですからその情報不足は大して問題にはならないのだと思っています。
コースの中に道東の釧路エリアを入れなかったのは、入れたくても日程上難しい選択を迫られたからでした。釧路の市街地は大都市の態様をなしていますから、私はいつも通過するだけで済ませていますので、あまり推奨できるような場所を知りません。でも、釧路市の近郊には、訪ねたい場所が幾つもあります。釧路湿原がその第一だと思います。ただ、夏の釧路湿原は只の草っ原が広がるだけの何の変哲もない場所であり、花も少なく、虫なども多いので、無理に行くこともなかろうと阿寒湖の方を取り上げた次第です。もし釧路方面に行くのであれば、R38脇にある道の駅:しらぬか恋問の駅弁の豚丼をお勧めするのになあ、と思っています。レストランでは温かい豚丼を賞味することもできます。普段肉類を敬遠している私でも、ここを通る時には必ずタッパーウエア持参でこれを味わうことにしています。入れ物を持参するのは、どんぶりのご飯に載せてある豚肉の全部を食べるのが無理だからなのです。ですから食べる前に何枚かをタッパーに入れるというわけです。釧路エリアではこの他に釧路湿原西部の塘路とか北部の鶴居村など良い所が幾つもあります。
道南の方は初めにお断りしましたように、小樽到着では函館方面へ行くとなると、かなり時間を取ってしまいますので、パスすることにしました。でも他のエリアの分を減らせば函館や松前町、それに日本海側を巡ることも十分可能だと思います。函館も又中核市であり、道内では最初に開けた場所の一つですから、それなりの歴史を感じさせる場所がたくさんありますので、是非寄って見たい場所です。小樽に良く似た雰囲気の港もあり、文明開化時代の名残を随所に見ることができます。追加できるものならば、是非検討して見て頂きたい場所です。
食べ物のことについては、あまり熱心に取り上げませんでした。その最大の理由は、私自身が食事制限などを余儀なくされているため、今までも殆ど外食をしたことがなく、美食には無関係の世界に住んでいるからです。良く知らないものをガイドするのは犯罪のようなものではないかという考えがあるものですから。
又温泉についてもあまり熱心でなかったのは、北海道には実にたくさんの温泉があり、旅先で近くの人にちょっと訪ねれば、幾らでも教えて頂けるものだと思っているからなのです。
<老爺心としてのアドバイス>
最後に、安全で健康な旅を続けるために是非ご留意頂きたいことを何点か申し上げたいと思います。何しろ2~3日のアウトドア的なくらしではなく、何千キロもの長い行程を行くわけですので、出かけて見て初めて気づくことや苦労することが結構あるのです。これは私の老爺心です。
①夏の北海道は寒い時もある
8月のこの時期では寒さはあまり問題ないかもしれませんが、
時々思わぬ寒さに見舞われて困惑することがあります。7月の旅
でしたらそのようなことが必ずあると思います。防寒対策として
必要最小限の衣服は携行すべきでしょう。又、暑くても常時長袖
のものの着用をお勧めします。紫外線と虫よけのためです。虫に
刺されて入院騒ぎとなったケースもありますのでご注意を。
②給油は早めに
北海道の道は集落のない長い区間が結構あります。常に早めの給
油を心がけたいものです。その内どこかではダメなのです。ガス
欠の車は処置なしとなってしまいます。
③トイレの処理(小)はこまめに行う
カセットトイレの処理は通常のトイレのある場所で行います。
道の駅などでは行わないなどという人もいますけど、小の方の処理は差支えないと思います。ただし、混雑しているような時間帯では他の迷惑となりますので、気配りが必要だと思います。大の方はカセットではなく、道の駅やキャンプ場のトイレなどを利用するようにします。
④眠くなったら眠る
長距離ドライブでは、たまらなく睡魔に襲われることがありま
す。そんな時は目をこすりながら無理して運転するのではなく、道脇の邪魔にならない場所を見つけて、気が済むまで眠ることにします。私の場合は運転席で眠るのではなく、ベッドの方で眠ることにしています。30分ほども眠ればもう大丈夫です。
⑤宿泊場所ではエンジンを切る。又発電機は遅くまで使わない。
これは周囲の人たちに対するエチケットです。特に発電機は電
子レンジを使う場合などには必需品なので、当たり前と思って使っている人を見かけますが、嫌われ者となること間違いなしです。夜の使用はせいぜい20時までくらいでしょう。
⑥置き引き被害にご注意を
旅の間に車のドアを閉めるのを忘れて、席を外したちょっとの間に中に置いていた貴重品類の入ったバッグを盗られたという被害の話を何度か耳にしました。旅の浮き浮き気分に浸っているには、この日本国でさえもまだ治安は不十分のようです。くれぐれも油断なく、ご留意ください。
以上でガイドを終わります。どうぞ良い旅を!!