村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

いざ初炭 サカチカさん

2009-07-30 21:27:45 | 村雨庵 稽古 
点前座にはサカチカさんが 初炭手前をすべく息を整えている

茶経の四之器に 
風炉は、銅や鉄で鋳る・・・釜は、生鉄でつくる・・とある


古作の釜 
鎌倉、室町、江戸初期と福岡県遠賀郡の芦屋釜が第一だ
きめの細かい地肌は、つるつるの、鯰肌、
繰口、羽付か、羽落かの真形釜
鐶付は鬼面がほとんどで、美しい地紋は浮き出し、
釜は薄手で、内側がきれい
端正なる釜である

重要文化財に指定されている茶の湯釜9個のうち8個までを芦屋釜が占めているらしと福岡県遠賀郡の芦屋町役場のホームページにある。


いまひとつは栃木県の佐野の天明釜だ
室町時代に茶の 湯の流行により、野趣に富んだ素朴な作風が好まれ、優れた技術と合わせて、筑前の芦屋の釜と並んで全国にその名を知られ、「関東の天明釜をもって、良となす」と称賛され、天下にその名をとどろかせていました。
天明釜の特徴
1. 全体の姿に簡素な趣がある。独創的な形
2. 肌は荒肌
3. 図文はない
4. 口造りは甑口(こしきぐち)(まっすぐに立上がったもの)
5. 鐶付(かんつき)はいろいろな形
以上が栃木の伝統工芸のホームページにある

いまも
鐶付には鬼面キメン、遠山トオヤマ、獅子咬シガミ、蜘蛛クモ、兎、亀、蝉、貝、蜻蛉、竹、茶の実、蕨、桐、菊、香包み、社殿、賽サイ、笛、雲、七宝、松の実、くちなし、竹の節、海老、結び、砂金袋、笛、扇などなど、植物、動物、吉祥、や器物をかたどったものなど多様である

古作の釜のほかに
桃山時代は京都三条の釜座カマンザが栄える
紹鴎の釜師の西村道仁、 名越善正が有名だが
名越家は釜座中最も古い家系といわれ,
名越善正は三条釜座の中心的存在であったと推測される。
ほかに利休の釜師、天下一の辻与次郎がことに有名である

江戸時代は、名越家(代々名越弥五郎)、
大西家(初代浄林が二人の弟達と京へ上洛し、三条釜座の座人になったのが始まり、代々清右衛門を名乗る)、
西村家、堀家
地方では前田家の宮崎寒雉など

室町時代の釜座は影をひそめ

京都の三条釜座、や江戸や尾張に釜座が開かれるようになった


時代は流れ
場所を移り
現在まで釜の製作は続く
日々酸化して錆、滅びゆく鉄の鋳物を何百年経てもなお美術品として厳然とある茶の湯釜
亭主が席を外さば、釜は亭主の代わりをしておりまする
コメント
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