福岡市博物館のエントランスホールに入ると、あっと意表を突く18m×10.8mの巨大「達磨図」が天井からつりさげて展示されています。
これは拡大したものでなく、北斎が名古屋で120畳大の紙に半日で書き上げたものを実物大復元したもので、名古屋博物館所蔵のものです。
何でも「北斎漫画」のキャンペーンを兼ねたパフォーマンスということでまさに現代に通じる感覚です。
このパフォーマンスを事細かに書いた猿猴庵の「北斎大画即書細図」が展示されており、当日の見物客のにぎわいの様子、藁を束ねた筆を抱え持つ様子、絵のどの部分を書いているのかなど詳細に書かれてとても面白いものでした。この記録を書いた著者のユーモアとセンスがしのばれます。江戸時代の町人は自由闊達だったのですね。
印象に残った展示のエピソードの中から。北斎は名前を初期の「春朗」から晩年の「画狂老人卍」まで30回も変え、90回も引っ越しをし、その弟子も巻物に書かれているほどの200名。
1999年に米国の「ライフ誌」が行った「この1000年で最も重要な功績を残した世界の人物100人」で、日本人で唯一選ばれたのが北斎で86位。ちなみに1位はエジソン、2位はコロンブス、ダ・ヴィンチ5位、85位ヘレン・ケラー、エリザベス1世88位・・・。印象派への影響、世界中で発行されている北斎の切手、はては小惑星「HOKUSAI」の名前まで、やはり北斎は有名人です。
「大北斎展」にふさわしく、今回の展覧会は初公開、新発見を含む300点が、「版画」「版本」「肉筆」に分類され、さらにその中に北斎の画風ごとに分けられて、言わずもがなのまさに大展覧会です。5月22日(日)までです。
いつものことながら、ふもとに稲妻が光る冨嶽三十六景「 山下白雨」と「北斎漫画」を見るとホッとします。
先日,私はBSで見た白州正子の番組に登場した「日月山水図屏風」を
どうしても観たくなって我慢できず,
大阪府河内長野にある金剛寺まで行ってきました。
どこか北斎の版画に共通するような屏風でした。
うらやましいです。
実にすばらしい屏風で、白洲さんが絶賛すればますますよく見えます。
2007年に大阪市立美術館に「BIOMBO展」を見に行きました。
その時の出品目録にあるのですが、残念なことに後期展示になっており
私は見ることができずに、ついに幻の屏風になってしまいました。
金剛寺はふだんは年に2回しか展示しないと聞いているので、仙人さんは
貴重なものを見たんですね。見逃したらきっと後悔されたと思いますよ。
そうでしたか。初めて知りました。
知らないことばかりで恥ずかしいですが、勉強になります。
絵画のことも、良く分かりませんが、皆様に教えて頂いて
少しずつ、一歩ずつ歩んでいきます。
わが町にも日本一と称される観音画があり、
山肌に掲げます。45m×18mで240反だそうです。
富士市にある新豊院というお寺です。
天才はやはり引っ越しがお好きなようで o(*>▽<*)o
新豊院の巨大観音図の事は初めて知りさっそく調べてみました。
3月に2日間だけ御開帳だとか。
山の一角を切り開いたところに吊りさげられるようで壮観この上ない
ことでしょう。
我が家では今日、ゴーヤのネット4m×4mを2階から吊り下げました。
成果は夏のゴーヤの緑のカーテンです。
北斎以後 あれほどの描写力のある画家は出ていないように思います。
ところで福岡はすばらしいところですね。
人の動きの瞬時を素早いタッチで描いたり、愛情を持って
誇張したり、北斎はユーモアの心得があり、とても人間的な
人だったんだなと思っています。
でした~!仕事を終えてよく散歩して帰るのですが、その時に
通る道に北斎通りというのがあります。東京は両国辺りから
錦糸町、亀戸辺りまでつながってます。その通りには街灯に
北斎の絵が刷り込まれてます。
手元にあるラスコーの壁画をプリントした花瓶を見ながら、
いまだにシュールの意味を理解できない自分を感じています。
NHkのBSでとても興味深いイスラエルの北斎コレクションを見ました。
『近年、葛飾北斎を代表とする浮世絵の未知の名品がイスラエルで発見された。コレクションは3000点余り。ユダヤ人の画商ティコティンが大戦の間、命がけで守り抜き、イスラエルへ寄贈したものだ。』
わくわくしました!
》おとよんさん
すっかりご無沙汰しております。
忘れないでいてくださってありがとうございます。
「北斎通り」が気になってさっそく調べました。
103枚のラミネートの版画があるんですね。
そこを歩くだけでもウキウキしそうな感じです。
そこが普通の通勤道路…とはなかなか贅沢ですね。
世界の巨匠を大切にしたいですね。