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新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

孫の美術館デビュー 「テオ・ヤンセン展」

2011年08月16日 | 美術館&博物館

Teo_yansen2

 「テオ・ヤンセン展」。テレビからの情報でずっと気になっていました。「孤高の天才」「レオナルド・ダ・ヴィンチの再来」「九州初上陸」「風を食べる」「人工生命体」「砂浜の生命体」「プラスチックチューブ」「進化」とキーワードが並べば当然わくわくします。

 その展覧会を娘の引っ越しの手伝いに行ったときに運よく見ることができました。場所は大分市美術館、「テオ・ヤンセン展~風を食べるビーチアニマル~」です。写真は携帯で撮ったものです。

1週間ほど前に両親と一緒に来館したという3歳半の孫が、「ボク、テオヤンセン だーいすき!また見る」ということで、眼を輝かせて私を案内してくれました。孫はその不可思議な動きをする生命体がとても気に入ったようで、まさしくばーばとの美術館デビューです。幼い子がこんな形で美術館に出会ったことに、そして孫と二人で美術館に行けたことに、ばーばは何となく心が弾み嬉しく思っています。

 彫刻家であり物理学者でもあるテオ・ヤンセンのビーチアニマルの発想は、生物の進化を自分の目で見たいということ、オランダの砂浜の生物の崩壊の危機を強く認識していたことにあるようです。

 20年前、プラスチックチューブを粘着テープでつなぎ合わせて作り始めた生命体ヴァルガリス。それが立ち、動き、歩き・・・と、いくつも名前を変えながら進化していきます。今ではロボットよりもスムーズに歩き、その動きの滑らかさはまさに生命を感じさせます。その脚部を構成する部品の長さの比率は、膨大な組み合わせの中から数年をかけて発見したそうです。

 進化し続けている今では、風を受けて自立歩行をし、風を受けた羽がポンプを動かし、背中のペットボトルに空気がたまり、この空気が脚部につながるピストンを動かし、ゆっくりと美しい歩行が始まるのです。

 触覚器を備えているというのも感動モノです。歩行をしていて障害物を感知すれば逆方向に戻り危険を避けるのです。それも複雑な機械というわけでなくただのチューブだけなのです。

 この動きはすべて自然からのエネルギーで、電気やぜんまいなどは一切使っていないのです。簡単に手に入るプラスチックチューブで構成されるまさに単一細胞体が、ロボットよりも美しい歩行をする・・・。そのことに人は驚嘆の声を上げるのだと思います。

 芸術なのか科学なのか・・・の論争もあるようですが、まさにダ・ヴィンチを彷彿させ、しっかりしたコンセプトのもとに制作しているのはやはり芸術だと思います。

 観終わってミュージアムショップに行くと模型の2種類の「ミニ・ビースト」が売られていました。孫は前回来た時に目をつけていたのでしよう、それに見入る目力につい感動して買ってやると、とても満足そうでした。

 下記は、他の展覧会場の映像ですが、なかなか楽しいです。

 http://www.youtube.com/watch?v=q69kshOZ7M8

 

 生命体の基本の動きはこんなに美しいのです。

 http://www.youtube.com/watch?v=-GgOn66knqA&feature=related

 

 

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