読み終えた司馬遼太郎『播磨灘物語』1巻~4巻は、Amazonの古本を購入したものです。新品だと2600円余り、古本だと送料が1冊ごとにかかるので2000円余り。価格的にはそれほど違わなくても、ほとんど新品と思えるほど保存状態がよくすぐ届くので、私はここの中古商品をよく利用しています。
丁寧に梱包されて送られてくるその向こうに、かっての持ち主の人柄が見えてくることがあるし、同じ本をどんな気持ちで読んだのだろうと想像するのも楽しいのです。少なくとも選んだきっかけは似ている気がします。
この本の2巻目を読んでいるときに1枚のレシートがでてきました。≪喫茶室「庭」、吉祥寺、2006年8月28日、16:37、アメリカーノ 420円・・・≫
このレシートを見ながら、2巻目を買ったこの人は家に帰り着くのを待ち切れずに、喫茶室でコーヒー片手に読みふけったのかしらと想像してしまいました。分かるなぁ、そのはやる気持ち。夕方のこの時間に、喫茶室でくつろげるのは主婦ではないだろうなぁ・・・。
もう40年前ですが、吉祥寺は学生時代によく行ったところ。当時はクラシック専門の2つの大きな純喫茶がありました。思い出は美しい!胸がキュンとなってネットで探すと「あったー!」。なんとワンクリックで出てきました。
今でも吉祥寺の喧騒を忘れさせてくれる静かで清潔な空間「だった」ようです。「だった」と書いたのは、その喫茶室は既に昨年の2008年12月に閉店されたことが書いてあったからです。今は純喫茶だけでは存続できなくなった時代でしょうか・・・。
私の空想もぴたりと扉を閉ざされてしまいましたが、学生時代が急に懐かしくよみがえってきました。サークルの終わった後、ソファーを並べてもらってコーヒー100円でずいぶんねばったものです。みんなどうしているかしら…。
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しばらく家を空けていたら、オランダで買ってきたチューリップが咲き誇っていました。やたらと埋め込んだので景観的にはよくないのですが、わ~っと咲いて春の象徴として存在感はバツグンです。