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てらまち・ねっと



 昨日のニュースで、東電が原発事故の汚染水を海に流す、と報道されていた。
 またか、とあきれた。
 「海や大気を汚す」ということへの不感症。
 
 そして、今朝のニュース。
 漁業者の抗議を受けて、撤回もしくは凍結し、再検討する方向らしい。

 「誰も認めることがない」のに、堂々と「展望」するというのは当事者能力の問題。
 当事者としての判断力の欠如だと思った。
 この体質はなかなか転換しないだろう。

 ところで、現地の関係者のことを二つ記録。
 そのひとつは、事業者側に勤務してきて、その反省として書物を出した「原発推進者の無念」という本の著者のこと。

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●放射能汚染水、海へ放出検討 東電、保管に行き詰まり
     朝日 2011年12月8日13時57分
 東京電力福島第一原発の放射能汚染水について、東電は8日、処理したうえで海に放出する計画を検討していることを明らかにした。東電は国の基準以下で通常の運転で海に放出しているレベルとしているが、原子炉内の核燃料を冷やすために使った水が含まれている。汚染水の保管が行き詰まりつつある問題が背景にある。漁業団体から抗議の動きも出始めた。

 東電によると、1~4号機のタービン建屋などにたまった汚染水をセシウム吸着装置などで浄化し、津波で入り込んだ海水による塩分を除いて淡水化したものを放出する。新たな浄化装置の追加も検討している。近く経済産業省原子力安全・保安院に提出する中期的な施設運営計画に盛り込む方針を関係団体に伝えた。

 処理水の保管タンクにはすでに計約10万トンたまっている。来年3月には、タンクがいっぱいになる見込み。タンクを増設する敷地は限られる一方で、1日400トンとみられる建屋への地下水流入は続いている。原発内での再利用や地下水の流入防止策も検討するものの、限度があるという。放出時期や量、処理後の濃度などは未定だとしている。

●低濃度汚染水 海へ 福島第一 来春計画
       東京 2011年12月8日 夕刊
 福島第一原発の事故で、東京電力は八日、福島第一原発敷地内の汚染水を浄化処理した上で、来年三月ごろ、海へ放出することを検討していると明らかにした。通常の基準未満にまで放射性物質を減らし、環境への影響はないと説明している。全国漁業協同組合連合会(全漁連)は反発している。

 福島第一原発の建屋地下には高濃度の放射性物質を含む汚染水が約七万五千トンたまっている。東電は一日千トンのペースでこの水を浄化。うち約五百トンを原子炉内の冷却水として再利用している。

 差し引きの五百トンが余剰で、東電は現在、敷地内に設置したタンクで保管している。増設計画の分も含めて約十四万トンの容量を確保しているが、来年三月上旬にいっぱいになる見通しになっている。

 一方、建屋地下には一日あたり数百トンの地下水が流入している。このため、余剰の処理水を減らすために浄化のペースを落とすと、建屋地下の高濃度汚染水があふれる心配が出る。東電は地中壁の設置などで地下水の流入を防ぐことも検討したが、有効な手段は見つかっていない。

 東電の松本純一原子力・立地本部長代理は「将来の見込みがない中、いつまでもタンクの増設を続けるわけにいかない」と説明。将来的に敷地外へ放出する方針を全漁連へ伝えた。放出する水は、通常時の原発なら海洋放出が認められる程度まで放射性物質を減らし、海洋への影響は出ないようにする。

 東電は近く処理水などの放射性廃棄物の取り扱いを取りまとめ、経済産業省原子力安全・保安院に提出する予定。一方、全漁連は「低濃度とはいえ、さらなる風評被害や国際的な批判を招くのは必至。到底許されるものではない」との抗議文を東電などに提出した。

 東電は今年四月、浄化前の汚染水一万一千五百トンを「比較的、濃度が低い」として海へ放出。近隣諸国や関係団体への連絡が遅れたため批判を受けた。

●【原発】海への汚染水放出計画は「許しがたい」
       テレ朝 (12/08 11:53)
 東京電力が福島第一原発で処理しきれない汚染水を海に放出する検討をしていることが分かり、漁業団体が強く抗議しました。

 第一原発の建屋には、注水で発生する高濃度の汚染水に加え、一日に最大で500トンの地下水が流入しています。一部は注水に再利用していますが、地下水で増える分はタンクに移送しています。しかし、来年3月にもタンクがいっぱいになる可能性があり、東京電力は濃度を基準値以下に下げて海に放出する検討を始めました。

 全国漁業協同組合連合会・服部郁弘会長:「我々の思いを一切取り入れていない、何も考えていない。漁業者はどうなってもいいのかと」
 全国漁業協同組合連合会の服部会長は、汚染水の放出計画に抗議する文書を東京電力の西沢社長らに渡しました。服部会長は、4月にも汚染水が海に放出されたことを踏まえ、「さらなる風評被害や国際的な批判を招く計画は到底許されない」と抗議しました。

●汚染水海に放出計画 東電3月にも 漁業団体が猛反発
        スポニチ [ 2011年12月9日 06:00 ]
 東京電力は8日、福島第1原発で貯蔵している低濃度汚染水を来年3月上旬にも海洋に放出する計画をまとめた。1~4号機の建屋地下などの汚染水から放射性物質を分離し、処理した後の水。放出する場合は、これまで除去していない放射性ストロンチウムの処理技術を開発し、放射性物質の濃度を法令で定める周辺海域での基準以下まで下げるという。

 これに対して、全国漁業協同組合連合会は8日、東電本店を訪れ、西沢俊夫社長に抗議文を手渡した。「さらなる風評被害を招く海洋放出は許されない」と指摘。「4月の汚染水流出事故以降、二度と海へ流出させないよう強く申し入れてきたにもかかわらず、これを無視した計画書の提出は許しがたい」としている。経済産業省にも抗議文を提出した。

 農林水産省の筒井信隆副大臣は、東電が海洋放出を行わないと約束しているはずだとの認識を示した上で「認めるわけにはいかない」と述べた。

 第1原発では4日、高濃度の放射性物質を含む汚染水を処理した後に淡水化する装置から水が漏れているのが見つかった。放射性物質ストロンチウムなどを含んでおり、約150リットルが海に流出した。

●【原発】汚染水の海洋放出を計画書に盛り込まず
        テレ朝 (12/09 05:50)
| 使い方は? 東京電力は、原子力安全・保安院に提出した計画書に福島第一原発からの浄化された汚染水の海洋放出を盛り込まなかったことを明らかにしました。

 東京電力、松本純一原子力・立地本部長代理:「(海洋放出は)まだ決まっていないということで、今回の報告から外した」
 福島第一原発から出た汚染水は、浄化されて原子炉の冷却に使われるほか、仮設タンクにも貯蔵されています。来年3月上旬にはタンクがいっぱいになるとして、放射性物質の濃度を基準値より下げて海に放出する検討を始めていました。しかし、漁業団体が強く抗議したことなどを受けて、東京電力は、保安院に提出した第一原発の運用計画に汚染水の海洋放出を盛り込みませんでした。今後については、「やるともやらないとも意思決定ができていない」と検討を続ける方針は変えていません。

●「原発事故風化させない」
       (2011年12月9日 読売新聞)
 被災地の現状について講演する長谷川さん  東日本大震災の東京電力福島第一原発事故で計画的避難区域に指定されている福島県飯舘村の酪農家、長谷川健一さん(58)が7日夜、久留米市で講演した。事故から間もなく9か月になろうとする中、苦難の日々を振り返りながら、「事故を風化させてはならない」と訴えた。

 被災地から遠い九州の人に震災について改めて考えてもらおうと、久留米青年会議所が主催。市民ら約150人が耳を傾けた。

 長谷川さんは同村前田地区で牛50頭を飼育していた。しかし原発事故の影響でうち12頭が殺処分された。現在は同県伊達市の仮設住宅で暮らしているが、村民有志と「全村見守り隊」を結成し、交代で村を巡回している。

 長谷川さんは「日本は国策として原発を推進したのに、事故が起きたときの対策を何もしていなかった」と批判。酪農家の女性が「ごめんね」と泣きながら殺処分される牛を見送った光景や、「原発さえなければ」との書き置きを残して酪農仲間が自殺したことなどを悔しそうに振り返った。

 さらに、「福島の子どもたちが差別されることのない社会をみんなで作っていかなければならない」と述べ、事故を語り継ぐことの大切さを強調した。

 長谷川さんや地元大学生らによるパネルディスカッションもあり、「(九州に住む)自分たちも考えなければならないことがある」などの意見が出た。


●ザ・特集:「福島第1」20キロ圏内から避難中 原発推進者の悔恨
             毎日新聞 2011年12月8日 
 ひとりの「原発推進者」が、東京電力福島第1原発事故で家を追われた。敦賀原発(福井県)などを稼働している「日本原子力発電」(原電、本社・東京都)元役員で、原発事業に長年関わってきた北村俊郎さん(66)だ。今秋「原発推進者の無念」(平凡社新書)を出版した。寒風の吹く福島へ、その「無念」を聞きに向かった。【江畑佳明】

 ◇原子力は行き詰まると思った。まさか大規模汚染とは。
 ◇「事故の可能性1/10000」。今考えれば確率論は誤り。
 ◇電源喪失の可能性排除し、現場で確認しなかった。

・・・・・・(略)・・・

 原電時代は、東海原発、敦賀原発で長く勤務。主な仕事は、原発労働者の安全管理。原発建設や定期点検の現場で、足場の悪いところの有無、手すりの強度など事故予防に努めた。原発全体の構造も自然に覚えた。「原子炉から何から、原発全体を見ないと安全管理はできないですから」

 目の当たりにしたのは、それだけではない。メンテナンスを請け負っている下請け、孫請けの多重構造。大手電力会社や原子炉メーカーの閉鎖的な体質……。「トイレのないマンション」と例えられるように、使用済み核燃料は蓄積される一方。その再利用を狙った高速増殖炉「もんじゅ」は、度重なる事故で軌道に乗らない。「電力の安定供給」という錦の御旗(みはた)の下で、いくつもの懸案が先送りされていた。「負の側面」が気になり、業界誌に原稿を書いては、警鐘を鳴らした。「原発事業はいつか行き詰まると考えていた。でも、まさか、放射能汚染が大規模に広がる事態は予想していなかった」

 原発の安全性を、住民集会で説明したこともある。「事故発生の確率は1万分の1と極めて低い」と解説すると、ある住民が「それは明日起こる可能性もあるということですよね」と指摘した。返す言葉がなかった。「今考えると、あの確率論は誤りだった」

 事故後、妻に「これまで『スリーマイル島レベルの事故は日本では起きない』とさんざん言っていたじゃないの。原子力業界に苦言を呈したのはわかるけれど」と何度も叱られた。重く響いたという。

 結果論かもしれないが、地震大国で海岸線の長い日本で、大地震や大津波で原発が破損する可能性は、素人でも想像できる。専門家はなぜ、思いが至らなかったのか。

 「それはね」と、ひと呼吸置いて答えた。

 「『世界に冠たる無停電の実績がある日本で、長時間の電源喪失は考えにくい』と統計だけで判断し、そういう発想を排除したからです。現場に足を運び、『本当に電源回復できるか』などを確認していない。そこに最大の問題がある」。また、チェルノブイリ事故の教訓も「政府や電力会社は『炉のタイプが違う』という線引きをしてしまった」と指摘する。事故の可能性を少なく見積もった結果、日常の避難訓練は簡素化され、住民も危機感を持たなかった。

 厳しく批判するその視線は、どこか寂しげだった。

     ■
 「ビッグパレット」の敷地には、川内村、富岡町のプレハブの臨時庁舎があり、原発事故で避難した人たちの仮設住宅も隣接している。周囲を歩きながら、避難生活の話になった。

 消費期限切れのパンが提供されるほど貧しい食糧事情。行政からの情報不足。誠意を感じさせない東京電力の賠償対応。元の生活に戻れるかわからない不安……厳しい現実と向き合ううちに、原発への考えを変えざるを得なくなった。「いったんこんな大事故が起こった以上、原発はもう、経済的に割に合わないことが明白になったのではないか。これから人口減の時代に入り、エネルギー需要も減少へ向かう中、どう考えても説得力のある論理形成は難しい」

 自然と庭のある暮らしを求め、妻とネコたちと、いおりを結んだ富岡町。福島第2原発の所在地で、交付金で行政サービスが充実しているのも魅力だった。自宅は福島第1原発の半径20キロ圏内の警戒区域に含まれ、立ち入り制限されている。事故後一時帰宅できたのはわずかに3回。放射線量は北村さんの推計で年間40ミリシーベルト以上、とても元の暮らしに戻れる見込みはないという。「自宅の不動産価格はゼロでしょう。老人ホームに入る資金に、と考えていたんですけどね」とぽつり。

     ■
 長年携わった原発によって、現在の生活と老後の未来予想図が奪われる--。何と皮肉な現実だろうか。

 「それでも」と北村さんの声が大きくなった。「私は原発を推進した者として、また被災した立場として、自分の経験を発信し続けるべきだと思っています。その責任がある」

 事故後、講演に招かれることが多くなった。被害者となって初めて、無批判な原発推進の怖さを再認識した。自分もその流れの中にいた自責の念が、発言の原動力になっている。

 参事を務める日本原子力産業協会は原発関連企業や自治体で構成されている。脱原発派から見れば原発推進側だ、と言われるかもしれない。「批判は予想しています。しかし内部にいながら原発の問題点を指摘してこそ、意味がある。これまでは内部の批判を受け入れる体質が業界になかった。出版後原発OBから『よくぞ書いてくれた』と激励の手紙をもらいました」

 取材を終えると、すでに日は沈み、冷たい風が吹き付けていた。


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