古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

ウィルスって生き物でしょうか?

2009-05-23 | 経済と世相
新型インフルエンス・ウィルスが話題になっています。

そこで思ったことですが、一体ウィルスって生き物でしょうか?それとも無生物で、単なる物質なのでしょうか?

生物とは何か?定義があると思います。例えば「細胞が集まって出来ている」。ところがウィルスって細胞より小さい。

野口英世博士が、黄熱病の病原菌を研究したが成功しなかった。黄熱病は細菌による病気でなく、ウィルスによる病気だったので、野口博士の時代の顕微鏡では、細菌の細胞より小さいウィルスを見ることが出来なかったのです。

生物を「自己複製作用で増殖するもの」とする定義もあります。ウィルスは増殖するから、他人に感染しますね。この定義なら生物らしい。しかし、ウィルスは自分だけで増殖するのではなくて、他の生き物の細胞の中に入ると、DNAやRNAのように細胞分裂、つまり、自己複製が可能になる。「自己複製」の意味を、他の生き物を利用しての「自己複製」にまで広げたときに、初めて、ウィルスは生き物になる。

要するにウィルスって何なの?私は、「ウィルスは細胞の部品」あるいは、「ウィルスは細胞の断片」と思っています。

もちろん、私は生物学者ではありませんから、間違っているかもしれません。ただ、私の乏しい知識からすると、そう思うのが、一番理解が早いのです。

もうひとつ、何故大騒ぎをするのか?

生物は、自分の身体と違うものを見つけると、それを攻撃する抗体が存在するから、免疫機能が発揮できる。この自分と異なるものと言うのは、自然界には無限といっていいほど沢山ある。そのひとつ一つに対応する抗体をすべて持たねばならないとなると、身体中、抗体だらけになってしまう。実際は、異物を体験すると、その異物に対応する抗体をつくる仕組みが、身体の中にある。(このしくみを発見した利根川進博士はノーベル賞を受賞しました。)

ウィルスの抗体も、ウィルスを体験することで、人間の身体に出来てくる。ところが、突然変異で出来た、文字通り新型ウィルスは、今まで誰も体験していないから、誰も抗体を持っていない。そんなウィルスが世界中に広がったら、人類は大打撃を受ける危険性がある。というので、大騒ぎになっていました。

「水際で防止する」と、空港の検疫体制を強化して、大張り切りの大臣もみえましたが、グローバル化の時代、そんなことは不可能でした。感染しても潜伏期間がありますから、空港に着いた時に発病していない人は、すいすい通過してしまいます。

グローバル化は、経済もおなじですが、良いことばかりではありません。近頃、外国に行ったことがない人が珍しいくらいになったのは、グローバル化の恩恵ですが、マイナス面も考えて、政治家には手をうってもらいたいものですね。もちろん、経済について。

以上、小生の愚考です。

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