『やわらかな生命』、文春文庫の、福岡伸一博士の本をGETしました。
この本は、福岡ハカセが週刊文春に連載したコラムをまとめた本ですが、こん一節がありました。「トンボの交尾」についての記述です。
トンボは連なったまま飛行していることがよくある。1匹が胴体を「つ」の字形にまげて、尻尾の先でもう1匹の頭部を捕まえている。捕まえられている方は、自分の胴体を「し」の字形に屈曲させてその先端を他方の胸のあたりにくっつけている。「つ」と「し」が連結してハート型。まさに愛のかたちだが、どちらがオスでどちらがメスでかわかりますか。答えは前の「つ」がオスで、後の「し」がメス。
トンボの生殖器は、オスもメスも尻尾の先にある。オスは交接の際、尻尾の先でメスを捕まえなければならないので、生殖器がつかえない。だからあらかじめ、自分の尻尾を自分の胸付近にある袋に突っ込んで精子を溜めておくのである。メスは胴体を「し」の字に曲げて精子を溜めておく。メスは、胴体を「し」の字に曲げて、尻尾の先端をオスの胸の袋に入れて精子を受け取る。交尾ひとつにもたいへんなてまひまがかかっている。その上普通の場合(?)と違って、メスの方がオスに挿入している。
日本書紀によれば、神武天皇は山に上がり、大和の国を見て詠ったそうだ。
あなにや国をえつること(なんとすばらしい国をもったことか)
うつゆうまさき国といえども(せまい国ではあるが)、アキツ(トンボ)のとなめ[交尾]の如くにあるかな
と。神武天皇はトンボの交接についてどこまで知っていたのか?
この本は、福岡ハカセが週刊文春に連載したコラムをまとめた本ですが、こん一節がありました。「トンボの交尾」についての記述です。
トンボは連なったまま飛行していることがよくある。1匹が胴体を「つ」の字形にまげて、尻尾の先でもう1匹の頭部を捕まえている。捕まえられている方は、自分の胴体を「し」の字形に屈曲させてその先端を他方の胸のあたりにくっつけている。「つ」と「し」が連結してハート型。まさに愛のかたちだが、どちらがオスでどちらがメスでかわかりますか。答えは前の「つ」がオスで、後の「し」がメス。
トンボの生殖器は、オスもメスも尻尾の先にある。オスは交接の際、尻尾の先でメスを捕まえなければならないので、生殖器がつかえない。だからあらかじめ、自分の尻尾を自分の胸付近にある袋に突っ込んで精子を溜めておくのである。メスは胴体を「し」の字に曲げて精子を溜めておく。メスは、胴体を「し」の字に曲げて、尻尾の先端をオスの胸の袋に入れて精子を受け取る。交尾ひとつにもたいへんなてまひまがかかっている。その上普通の場合(?)と違って、メスの方がオスに挿入している。
日本書紀によれば、神武天皇は山に上がり、大和の国を見て詠ったそうだ。
あなにや国をえつること(なんとすばらしい国をもったことか)
うつゆうまさき国といえども(せまい国ではあるが)、アキツ(トンボ)のとなめ[交尾]の如くにあるかな
と。神武天皇はトンボの交接についてどこまで知っていたのか?