古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

真面目な総会

2015-06-28 | 経済と世相
  株主総会の季節です。26日がピークだったようです。例年通りD社総会に出席しました。総評すると「真面目な総会でした」。以下その報告。
9時、家を出て、あいにくの雨なので、市バスで大津橋へ。外堀通りを5~6分西へ歩いて、会場の名古屋銀行協会ビル・5Fホールに着きました。受付を済ませ、ジュースを1本頂きロビーで休憩していたら、懐かしい顔ぶれが一人、二人と現れます。「やぁこんにちわ」と会長から声をかけられました。「こんにちはおはようございます」と、答えながら「おやっ」と思いました。控室に向かう会長の足取りがいかにも老人の足取りです。確か73歳になるから、年は争えない。顔を見るとまだ元気だが、年齢は最初に足に出る。
 10時になる。会場に入りマイクの近くに席を決めた。総会で、私が質問しないと、「あいつ死んだのかな?」と思われるだろう。
 定刻に始まり、会長が議長席に着いた。「1号議案から6号議案までありますが、説明を一括して行い、質問も一括で受け付けます」という。
107期事業報告からビデオを使い内容説明がはじまった。
議案は、1号議案 剰余金の処分について
3月期は10円の配当。2号議案は、定款一部変更。
3号議案は、取締役の選任 5名の役員がすべて再任。社外取締役として日銀OBのT氏を提案した。
4号議案、監査役選任。5号議案は、補欠監査役の選任。
約因賞与が6号議案でした。
 「それでは、質問、動議を受け付けます。発言の方は出席カードナンバーと氏名をお知らせください」。
早速、手を挙げたが一瞬早く手を挙げた株主がいて、議長はそちらを指名した。
若いお兄さんが立ち上がり、設備投資の地域別の投資額について聞いた。真面目な質問です。
常務が経ちあがり答えた。「国内と海外と半々です。国内は生産能力増大のライン、およびバイメタルラインへの投資、海外は、生産能力増大のための投資です」。
 次に小生が立って室問。「
「事業報告の中で『世界No1シェアを達成』とあったが、それぞれの分野での市場の大きさと当社のシェアの推定値を教えてください。
 常務が回答「すべり軸受けの市場としての公表されたデータはないが、メーカーはわかっているので、それらのメーカーの公表データから推定すると、
すべり時軸受 3400億円で当社シェアは18%。
自動車用すべり軸受け、1200億円で当社は31%
低速デイーゼルエンジン用(大型船用)は46億円中当社は59%を占めると思われます」。
続いて別の株主「コーポレーチブ・ガバナンスへの対応について説明を」
社長が回答した。真面目な回答です。『法の求める制度については着実に対応していく』
その後、毎年恒例の質問者K君が立ちあがり、配当性向について質問した。
『現在配当性向は20%程度だが、世の中の傾向として30%を目指すべきでは』
常務の回答は、『配当性向は20%、連結ベースでは18%で、十分とは思っていないので今後努力する』
今度は小生が経ちあがり二度目の質問。
『地域別の売上高と営業損益を見ると、北米の売上は、+42%だが、営業損益はマイナスである。 メキシコ工場の経ちあがりに伴う経費のためと思うが、今年度は単年度黒字達成できるのか。』
常務の回答は『そうなるべく努力します』だった。
『女性従業員の活用策』についての質問があった。
「従来6歳以下の子供がいる場合、就業時間を短縮できる制度があったが、これを小学3年生以下の子供についても適用できるようにした。」と、人事担当役員の説明。
K君が質問した『第3号議案(役員選任)だが、会長を除くと、選任候補は全員60台です。50代の役員が少なくとも一人や二人はいてほしい。後継者の育成をどう考えているのか。年齢だけで決めるわけではない、また会長・社長はお元気であることは承知しているが、元気な内にこそ、将来を見据えて手を打っておく必要がある』
もっともな意見だ。
議長が回答者に社長を指名した。
でも、会長はもうやめるべきとは言えないので『後期者の育成は努力している』という回答に留まった。
技術開発について、小生の質問です。
『現在もっとも重点を置いている技術開発のテーマは?もう一つ、海外の生産ラインの新設の場合、基本方針として、最新鋭の設備をもっていくのか、それとも国内生産で実績を上げた設備を移転するのか?』
社長『製品開発は、ストップ・ゴーを繰り返しても摩耗の少ない軸受けの開発、生産技術では、コンパクトライン(従来の半分の長さで生産できるライン)の開発に力をいれている。
細菌、特に欧米では、最新鋭の設備でないと、受け入れてもらえない。』
先輩のWさんが発言を求めた。
「バイメタルの生産能力は余裕を持つべきだ」。社長が九州佐賀にバイメタルの工場を新設する取り組みを説明した。
 最後に小生が『今年一月から単位株を100株に変更したが、その狙いと成果は?』
「取引出来高は何ともいえないが、株主数は約200名ほど増加しているので、できるだけ多数の人に参加を求めるという目的は達成されつつあるのでは?」という常務のコメントでした。
11時45分、質問は終り、各議案は拍手で承認されました。
総じて、真面目な質疑が多く出た真面目な総会でした。真面目な株主が増えたのも単位株数変更の効果だったかも?
 最後に執行役員全員がならんで挨拶して終了でした。私の知らない人の法が多い。退社してから、もう18年以上も経っているのだ、と改めて感じました。