古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

一緒に泳いだ全員が優勝?

2011-04-05 | 水泳
一緒に泳いだ全員が優勝?という前代未聞のレースでした。
3日朝、6時に起きた。さて今日は何時に出かけるのかな?前夜ラーメン屋に付き合わなかったので、集合時間を聞き漏らした。支度してから隣室のWさんに聞くと「7時20分だ」という。「朝飯はどうする?」、「ホテルの食堂待ってると遅くなるから、昨夜コンビニでおにぎり買ってきた」、「じゃー買ってくるか」とホテル隣のコンビニで調達してくる。
 地下鉄の駅まで歩く。言われるままに300円のキップを買って乗車。「長田」、これは震災の町だ。「湊川公園」、「わが子正行呼び寄せて・・」という唱歌があったなど駅名の看板を見ながら思っているうち、名谷(みょうだに)駅に着く。
 駅を出て「ああっ」と仲間が言う。何事か、駅前の建物の上を見て、こちらも「ああっ」。
 会場の「エスパテイオ スポーツクラブ」の前。ずらーと並んでいる。8時の開場を待っている列だ。「これは1000人くらいいそうだ」。こちらも並ぶしかない。春というのにつめたーい風が吹いている。やっと入場したが、控え室に場所を確保するのが大変。兵庫県と県外と控え室を分けてあるが、県外の部屋に行っても場所は取れない。
 「はるばる名古屋から来たんだ」と幹事が、おばさんパワーで交渉して、兵庫県内の部屋に場所を確保してくれた。
 9:00開会式。「東日本大震災に黙祷」。控え室にいたが起立黙祷。出番は11:19と聞いていたので、「アップの練習は10時ごろでいいか」と控え室でOさんが貰ってきたプログラムを見せてもらう。男子100mのバタフライ1組を見る。小生は7コ-スだが・・75歳区分は小生一人だ。「ほぼ金メダル当確だな」と他のメンバーを見て「えっ」。70歳区分が一人、65歳区分が一人、60歳区分も55歳区分も50歳区分も各一人なのだ。
 2組以下もみたが、後はすべて50歳未満。つまり、1組を泳ぐ人は完泳すれば全員各年齢で優勝という前代未聞の組み合わせだ。しかし、登録タイムが私以外は全員1分台だ。
「これじゃ、75m過ぎたら泳いでいるのは自分だけ?プール借りきりで独泳だナ」。Hさんが「大丈夫よ。お金払ってるんだから」。それはそうだけど。
 アップには苦労した。試合をしているプールの横に、20m×4の浅いプールがあってここがアップの練習プールになっているのだが、とにかく超満員。泳いでいても他の選手の邪魔になりそうで泳いでいられない。40m×3本泳いだだけでやめてしまう。「まぁ全く泳がず、ぶっつけ本番よりはいい」
11時前プールに下りて召集を待った。ほぼ予定時間に飛び込み台に上がる。
スタートの笛で飛び込んだ。他の選手は自分より圧倒的に早いだろうから、一切気にせずマイペースで泳いだ。75mのターンの後、他の選手はもういないだろう。すると全審判が自分を見てる。
一人で泳げば必ず優勝するとは限らない。くたびれて一掻きでも平泳ぎをやったら失格になるからだ。どの審判もこれはバタフライだと認定する泳ぎでなくっちゃ!しっかり腕を回してゴールに向かう。気のせいかゴールに近づくにつれて拍手が大きくなった。フィニッシュ!恥ずかしいほど呼吸が荒く、しばらくプールから上がれなかった。次の組が飛び込んでからゆっくりプールを上がる。タイム(電光掲示がないので分からない)はとにかく、これで金メダルだ!
1時間ほどして速報板を見にいくと、75歳区分1位に小生の名。タイムが悪い!2分34秒53とある。しかし、不思議なことに隣を泳いだはずの70歳区分の選手が出ていない!「失格なんだ」、「早くとびこみすぎたのかナ?(今回はなぜかフライング失格が多かった)それとも体調不良でリタイヤ-?」。以下65歳、60歳、55歳、50歳と一緒に泳いだメンバーが一位になっている。
「惜しかった!失格がなければ泳いだ人全員が優勝という記録だったのに」
金メダルを受け取り、控え室に戻ると、「どうっ?」と聞かれたので「わざとゆっくり泳いだわけじゃないが、結果はわざとゆっくり泳いだみたいなタイム」といったら皆笑う。
バックの25mに出場したWさんが23秒4、65歳男子銅で初メダル受賞。後、ヴェテラン勢は、それぞれにメダルを貰って、2時半ごろ会場を後にした。
帰途は三宮で、「どうする?レストランに入る?」、「難波まで行くと、いったん駅を出ないと食べられないよ」。皆、昼飯抜きだったから、お腹が空いていた。
「こちらに行こう」と、Jチャンが先頭に立ちレストラン探し!そごうの地下食品売り場に出た。「ここでみんな弁当を買う!」、「3時33分の奈良行きに乗る!」と宣告した。もう、レストラン探しはくたびれたらしい。命令通りに皆お好みの弁当を仕入れ、阪神電車に乗る。難波では30分ほどの待ち時間。駅構内にみやげ物売り場があり、土産を仕入れ飲み物を調達し、5時丁度の特急に乗車。早速弁当を広げて、来るときと同様に酒盛りを始めた。女性も結構アルコールが好きだ。というわけで、無事に二日間の遠征旅行を終えた次第です。