shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

【追悼】エディ・ヴァン・ヘイレン

2020-10-09 | Hard Rock
 おととい仕事の合間にネットでも見ながらお茶でもしようと何気なくヤフーのトップ・ページを開くと「E・ヴァン・ヘイレン氏死去」という信じられないニュースが目に飛び込んできた。私は “えっ、何それ... 嘘やろ...” と一瞬ワケが分からなくなったが、何度見てもヤフー・ニュースのトップ・ページにハッキリとそう書いてある。私はお茶どころではなくなり、むさぼるようにその記事を読んだ。
 享年65歳って... まだまだ早過ぎるよ、エディ... (T_T)  確か舌がんから回復して元気になったと思っていたが、記事によるとその後に喉頭がんや肺がんを患っていたとのこと。う~ん、ショック... めっちゃショック(*_*)  70年代後半から80年代全般にリアルタイムで洋楽ロックを聴いてきた世代にとってはまさに “巨星墜つ” としか言いようのない悲報である。
 私が初めてヴァン・ヘイレンを聴いたのはちょうど高校1年の時で、ラジオから流れてきた彼らのデビュー・シングル「You Really Got Me」の衝撃と言ったらなかった。当時は私が大嫌いなビージーズ「Saturday Night Fever」の全盛期で、他にもアース・ウインド&ファイアーとかロッド・スチュワートのディスコ物とか、かったるい音楽が巷に溢れていて鬱陶しいったらなかった。そんなところへいきなり闇をつんざくようなエディのギターが唸る「You Really Got Me」が登場して退屈極まりないディスコ・ミュージックを蹴散らしたのだから、こんな痛快なことはないヽ(^o^)丿
 私はすぐにレコ屋に走って彼らのデビュー・アルバム「炎の導火線」を手に入れ、何度も何度もそれこそ擦り切れるくらい聴きまくった。今でこそライトハンド奏法がどーの、タッピングがこーのという専門用語も理解できるが、当時はただただ胸がすくほどカッコ良い彼らのハードロックに夢中だった。特に私が魅かれたのはエディのギターが生み出す圧倒的なドライヴ感で、理屈を超越したロックンロールの初期衝動がマグマのように押し寄せる快感がたまらなかった。
 他のギタリストがどんなに頑張ってもエディのギターの音色は出せないという話をどこかで読んだことがあるが、確かにあの クキャクキャキュイイイ~ン っていう音は唯一無比で、ハードロック好きなら “あの音” だけでメシ3杯は喰えそうだ。ヴァン・ヘイレンの音楽はデヴィッド・リー・ロス期であれサミー・ヘイガー期であれ基本的に全部好きだが、どれか1枚となればやはり衝撃のデビューアルバムに尽きるだろう。特にA②「Eruption」~A③「You Really Got Me」~A④「Ain't Talkin' 'Bout Love」へと続く流れは何度聴いても鳥肌モノ。どこを切っても空前のソロが飛び出してくるのだからたまらない。これ以上カッコ良いハードロックがあるというのなら教えを乞いたい。
Eddie Van Halen - Eruption
 
Van Halen - Van Halen - You Really Got Me

Van Halen - Aint Talkin' 'Bout Love


 音質に関して言うとUSオリジナル盤が良いのはもちろんだが、UK盤も負けず劣らず素晴らしい。ビニールの質が良いのか、エンジニアの腕が良いのか、とにかくUK盤のヴァン・ヘイレンは狙い目である。しかし初期ヴァン・ヘイレンに関して言うと、実はもっと凄いのがある... US盤のプロモ・シングルだ。
 まず「You Really Got Me」だが、何と同曲のMONO/STEREOのカップリングなのだ。オルトフォンのモノ・カートリッジで聴くヴァン・ヘイレンの凄さを何と表現しよう? 大袈裟ではなく、まさにリスニングルーム全体が地鳴り鳴動せんばかりのラウドな音の塊が怒涛のようにスピーカーから迸り出てくるのだ。雨が降って窓を閉め切っている時なんかにこのシングルをかけてアンプのヴォリュームをグイグイ上げていく時の快感は筆舌に尽くし難い。
 もう1枚は「Ain't Talkin' 'Bout Love」でこっちはステレオのみなのだが、45回転パワーの恩恵か、はたまた最初期プレスのプロモ盤効果なのか、LP盤の2~3割増しくらいの凄まじい音圧であの重いリフやらミラクル速弾きやらが炸裂するのだからたまらない(≧▽≦)
    

 ロック界はかけがえのないギター・ヒーローを失ってしまった。彼のファンとして今はただ、満面の笑みで信じられないようなソロを弾きまくっていたエディの姿を思い浮かべながら彼の冥福を祈りたいと思う。RIP Eddie... ひょっとするとあの世でマイケルと再会して楽しそうに「Beat It」で必殺のソロを弾いているかもしれない。
Michael Jackson & Eddie Van Halen - Beat It Live (1984)
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