shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

The Big Beat Of The Beatles

2020-10-04 | The Beatles
 私は何事もいったんハマると徹底的に極めないと気がすまない性質である。4ヶ月ほど前にB-SELSで「A Hard Day's Night」南ローデシア盤の素晴らしさを知った私は間髪を入れずに「Help!」の南ロー盤もゲットしたが(←これはホンマにラッキーやった...)、元々プレス枚数が絶対的に少ない南ロー盤がそう簡単に次から次へと手に入るはずもなく、7月8月とネットで南ロー盤を探す日々が続いた。
 そんなある日、Discogsの「ほしい物リスト」に入れておいたレコードが出品されたとの通知が来た。見てみると南ロー盤の中でも入手困難な「The Big Beat Of The Beatles」が、それも£80というリーズナブルなお値段で出品されたというのだ。このレコードは同タイトルの南アフリカ盤がeBayに$200~$300くらいの値段で2枚ほど出ていたが(盤質はGとVG)、盤質がイマイチの盤に2万も3万もつぎ込むなど到底あり得ない。それが今、VG+ の盤が送料込み12,000円で買えるチャンスが巡ってきたのだ。これを逃す手はない。ということで私は即買いを決めた。
 このレコードはUS盤の「Second Album」と同じジャケット・デザインながら、選曲は大きく違う。収録曲数は全11曲と同じだが、共通しているのは「She Loves You」「You Can't Do That」「I'll Get You」「Thank You Girl」の4曲だけで、US盤に多く入っていた「With The Beatles」収録曲の代わりにオリジナル・アルバムに未収録のシングル曲「From Me To You」「I Want To Hold Your Hand」やB面の隠れ名曲「This Boy」が入っているのが大きな特徴だ。
 盤質はセラーの説明通りのVG+ で、特に問題なく南ローデシアらしい竹を割ったようなドライなサウンドがスピーカーから飛び出してくる。ジャケットのグレーディングはG+ だったが私的には特に気になる欠陥はなく、逆にそのおかげで安く買えたと思うと嬉しくなってくる。そもそも60年近く前にアフリカで出たレコードがピッカピカの状態で残っていることを期待する方がおかしい。
 ちょうどこのレコードが届いた次の日にたまたまB-SELSに行く機会があったので、早速持参していつものようにSさんと一緒に楽しむことにした。

 私:南ローデシア盤を1枚手に入れたんで、今日はそれを持って来ましたで。
 Sさん:これはめっちゃレアなヤツですね。おぉ、ジャケ裏にちゃんと「RECORD MADE IN SOUTHERN RHODESIA」のステッカー貼ってある...
 私:じゃあ早速お願いします。
 Sさん:(A①「Can't Buy Me Love」の出だしを聴いて)やっぱり “あの音” ですね。
 私:元気出ますな(笑)
 Sさん:ハハハ... そうそう、ホンマに元気な音ですね。
 私:スカッとしますよね、この音。南ローデシア盤ってホンマにエエですね。
 Sさん:南ローデシア盤の中でもこれは特に珍しいんじゃないですか?
 私:そうなんですよ。 “Beatles / Southern Rhodesia” でネット検索してて偶然見つけたんです。ホンマにラッキーでしたわ。
 Sさん:こんな貴重な盤が聴けるなんて思ってもみませんでした。
 私:そもそも南ローデシアなんて国、半年前までは名前すら知りませんでしたからね。「A Hard Day's Night」南ロー盤の素晴らしさを教えてくれた B-SELS のおかげですわ。
 Sさん:この「I Want To Hold Your Hand」、元気があって非常によろしい(^.^)
 私:“世界を変えた” 衝撃性を上手く表現した音作りですね。
 Sさん:この「Ask Me Why」は特に良いですね。
 私:うん、わかります...
 Sさん:独特の良さがあります。
 私:あれ? この「Thank You Girl」だけ、ちょっとピッチ高くないですか?
 Sさん:そうですね、ちょっと速い気がします(笑)
 私:まぁそのへんはご愛嬌というところでしょうか...
 Sさん:このエンディング、好きです(^.^)
 私:わかる! スキッとしますよね。
 Sさん:(レコードをターンテーブルから取り上げてセンター・レーベルをしげしげと見つめながら)エエなぁ、このレーベル。初期の曲はこのクラシックな雰囲気のレーベルで聴きたいですね。
 私:そうですね。ノルウェー盤とか、中期までこのクラシックなレーベル・デザインなんですけど、€400とか高すぎて買えませんわ。
 Sさん:でも、南ローデシア盤の中でも特にレアなこれがもう手に入ったというのがスゴイですね。
 私:せっかくレコード棚に「アフリカ盤」のコーナーを作ったんで頑張らんとあきませんからね(笑)
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