shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Paris In April / April March

2009-05-25 | European Pops
 昨日はG3の定例会があった。久々に顔を合わせた901さんは開口一番「YouTubeでChick Habit, Death Proofって入れてみて!」と仰る。映画に疎い私は何のことか分からず、言われるままに検索すると、いきなりズラ~ッと出るわ出るわ...(゜o゜) “Tarantino's Film” “song from the movie DEATH PROOF” “April March”... 要するにタランティーノの映画「デス・プルーフ」の中で「チック・ハビット」という曲が使われていて、歌っているのはエイプリル・マーチ、ということなのだが、エイプリル・マーチなら確かフランス・ギャルのカヴァー絡みでCDを持っている。この曲に限らずイエイエはフランス語がチンプンカンプンなので、曲名までは覚えてなかったけど...(>_<) 「車から投げ出した女の子の足がリズム取ってるヤツがめっちゃエエねん!」ということなので、とりあえずみんなでYouTube鑑賞。おぉ、やっぱりフランス・ギャルの「娘たちにかまわないで(Laisse Tomber Les Filles)」だ!ドリフのズンドコ節を想わせるゲンスブールなイントロからいかにもチープな雰囲気横溢のハスッパな女性ヴォーカルが炸裂する。カート・ラッセル扮する元スタントマンが愛車を凶器代わりにして狙った女性たちを次々と襲っていくという設定らしいのだが、今回目をつけたターゲットもいかにも軽薄そうなオネエチャンたち。ボンネットに寝そべってスタントライドをしているところ(←何やってんねん!)へいきなり車を横からぶつけて殺そうとするが、どうやら今度ばかりは相手が悪かったようだ。ド迫力のカーチェイスに決着をつけ、車から降りた3人のオネエチャンたちがカート・ラッセルをボコボコにいてまう壮絶なラスト・シーンはインパクト大!メリケンサック(?)による鉄拳制裁十数連発に続いてトドメの回し蹴りが決まり3人同時にガッツポーズでジ・エンドとなる(笑) まるでプライドやバーリ・トゥードを見ているようだ。本当はこの後にエンド・ロールのバックでこの「チック・ハビット」が流れるらしいのだが、面白いことに映画のダイジェストとして編集されたYouTubeの映像とこの曲のテンポが不思議なくらい見事に合っててついつい何度も見てしまう。901さんがハマったのもよくわかる。おかげでこちらもイエイエ熱が再燃しそうだ。それを見ていたplincoさんが「新型イエイエ・ウイルスに伝染したな」と大笑い。みなさんも下のYouTubeの映像を見たら感染するかも...(笑) 
 というわけでエイプリル・マーチである。 “4月・3月” って名前からして既にナメとるのだが、この人のことは何も知らないのでWikipediaで調べてみると、本名エリノア・ブレイク、フランスとは何の関係もないカリフォルニア生まれの生粋のアメリカ人だった。このCD「パリス・イン・エイプリル」(←このタイトルも中々シャレが効いててエエなぁ)を出した当時は30才ということで、 “フレンチかぶれのヤンキー娘” キャラが楽しいし、シンプルなテケテケ・ギター中心の音作りが懐かしさを増幅させる60'sフレンチ・イエイエ・ミュージックの波状攻撃もたまらない(≧▽≦) 
 上記の①「チック・ハビット」は今や彼女の代名詞となった感のある曲で、「デス・プルーフ」以外にも「GO!GO! チアーズ」という映画や英仏でのルノー車のテレビCMにも使われているとのこと。彼女の胡散臭さ全開のヘタウマ・ヴォーカルとバックの活きの良いリズムが脳内ループを起こさせるのだろう。一旦ハマるとクセになるアブナイ曲だ。
 バックで彼女が笑い転げる②「プアー・ローラ」はミカ・バンドの「怪傑シルバー・チャイルド・イン・パリ」って感じ(?)だし、③「ホワイル・ウィーァ・ヤング」なんか哀愁の60'sグループ・サウンズそのものだ。⑤「モト・シャグ」や⑨「トゥ・メンズ」なんかもバブルガム的な味わい溢れる60'sロックンロール。何よりも彼女が上手い下手なんかぶっ飛ばしてロックしているのがいい。⑦「ラ・シャンソン・デ・プレヴァー(?)」はフランソワーズ・アルディにマリー・ラフォレをサッとふりかけ、イエイエ・ソースでフォークソング仕立てにしてみましたというような徹底したフェイク・フレンチ・ワールドに大爆笑。この娘、なかなかやってくれます。尚、⑧⑩⑪⑫⑬⑭はそれぞれ①③②⑤⑥④のフランス語・ヴァージョンだ。
 全曲3分以内で一気呵成に聴かせてしまうこのCDは、イエイエ・ファンはもちろんのこと、ラモーンズあたりにも通じるシンプルなロックンロールが好きな人にもオススメの、B級名盤大賞最右翼だ。

THE GIRLS OF DEATH PROOF



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2 コメント

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久々にはまったよ (901)
2009-05-25 20:01:04
今晩は、901です(笑)。
先日は映画でも盛り上がってしまいましたね。わたしも久々の「in the groove」です。dead proofとchick habitには当分お世話になります。カート・ラッセルという俳優は私と同年輩だと思うんですが、「girls」にあそこまでボコボコにされるなんて、拍手喝采です。ああいうトシヨリ最高です。
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私にも余波が (shiotch7)
2009-05-25 20:22:00
901さん、こんばんは♪ 先日はどうも(笑)

私は901先輩の影響で新たなマイ・ブームに突入することが多いので、今回もどーなることか...

ラストのフルボッコ・シーン、最高です!
カート・ラッセル vs ビッチ軍団の壮絶な死闘に血がたぎります。
又私みたいな単純バカでも楽しめそうな映画教えて下さいネ!
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