shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

The Art Of Lounge Vol. 3 / Janet Seidel

2008-10-27 | Jazz Vocal
オーストラリアの癒し系、ジャネット・サイデルは私の大のお気に入り。ドリス・デイ~マーサ・ティルトン系の清楚で温かみのあるそのナチュラルな歌声に惚れ込んでいる。初めて彼女の歌声を聴いたのは9年前のこと、吉祥寺ディスクユニオンでエサ箱を漁ってた時に彼女の Comes Love がかかった。スモールコンボをバックにどこかノスタルジックなムードを醸し出す自然な語り口がすっごく心地良かった。あまりの素晴らしさにコーフンして店員さんに「今かかってるの、誰ですかっ?」と詰め寄ったのを今でも覚えている。それからというもの、彼女の新作が出れば必ず買うようにしているが、ハズレは1枚もない。ペギーリー集、ドリスデイ集、ブロッサムディアリー集... どんなテーマであろうと彼女の一声で完全にジャネット・ワールドと化してしまう。それだけでも凄いことなのに、実は彼女のCDにはもう一つ聴き所がある。各楽器の音が実に生々しく録られているのだ。私はすべての楽器の中でブラッシュが一番好きなのだが、ここで紹介する The Art Of Lounge Vol. 3 ではそのブラッシュが大活躍しており、もう嬉しくて嬉しくてたまらない(≧▽≦) ①のMoonglow からいきなりデカイほうきで床を掃くようなブラッシュ・サウンドが聴け、そこに彼女の歌声が乗ってくるともう言葉に出来ない快感が全身を襲う。軽快にスイングする②I Could Write A Book、とろけるような歌い方がたまらない③Always、ストリングスが効果的な④Midnight Sun、粋の極み⑥Canadian Sunset、間奏で印象的なソロが連発される⑦Whatever Lola Wants、これしかないというテンポ設定がジャジーなグルーヴ感を生む⑧Lullaby Of Birdland、絶妙なブラッシュ・ワークがたまらない⑨Cow Cow Boogie、サンバのリズムが愉しい⑩Trolley Song、水が滴り落ちるようなしっとり感が絶品の⑪Cry Me A River、そよ風のような軽やかさがエエ感じの⑫Breeze And I、落ち着いた雰囲気の⑬Over The Rainbow、究極のリラクセイションを味わえる⑭Dream... すべてが完璧だ。しかしこのCDで一番の聴き所は何と言っても⑤のMiami Beach Rhumba。心の琴線に触れまくる哀愁のメロディーをエキゾチックに歌うジャネットがたまらない。歌良し曲良し演奏良しの、万人に愛されてしかるべきヴォーカル名盤だと思う。

The Trolley Song

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2 コメント

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マイアミ ビーチ ルンバ ! (シュミット)
2008-10-27 01:01:58
今晩は、シュミットです。ほんと「マイアミ ビーチ ルンバ」をこんな風に唄える人ってそうそういませんよね。いいアルバムを教えてもらって感謝です。

それとこの人のアルバムは唄のセレクションと並べ方がうまいですね。とても工夫してると思います。彼女の自然なテイストがもちろん魅力なわけですが、彼女のまわりに「わかった」人がいろいろいて、しっかりサポートしてるんでしょうね。

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選曲の重要性 (shiotch7)
2008-10-27 17:59:49
シュミットさん、コメントありがとうございます。

歌手にとって「自分に合った曲」を見つけるのも物凄く大切なことですよね。「マイアミ・ビーチ・ルンバ」はこの盤で初めて知りました。ホンマに日本人好みのエエ曲ですねぇ。この曲を教えてくれたジャネットに感謝です。
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