shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

ゴールデン・ヒッツ / シーナ & ザ・ロケッツ

2010-09-23 | J-Rock/Pop
 今日はシーナ&ザ・ロケッツだ。この前ラモーンズの「アンソロジー」収録の「アイ・ウォナ・ビー・ユア・ガールフレンド」という曲について “シーナ&ザ・ロケッツあたりが演ればぴったりハマりそう...” と書いたのだが、エエ機会やから久々にシナロケ聴いてみようと彼らのアルファ・レコーズ時代の作品をまとめたベスト CD 「ゴールデン・ヒッツ ~アルファ・イヤーズ~」を引っ張り出してきて “おぉ、懐かしいなぁ~” と思いながら聴いていると、何とこの曲を⑮「マイ・ボーイフレンド」と改題して実際にカヴァーしているではないか!あぁ恥ずかしい(>_<) “持ってるのに気付かない” というのも情けない話だが、せっかくなのでこのベスト盤を取り上げることにした。
 シーナ&ザ・ロケッツは私が高校生の頃結構ハマっていて、鮎川誠のラウドなギターが炸裂する小気味よいロックンロールとシーナのワイルドでキュートなハスキー・ヴォイスが絶妙にブレンドしたサウンドが大好きだった。きっかけは確か彼らの 2nd アルバム「真空パック」に入っていた①「ユー・メイ・ドリーム」。そう、シナロケと言えば何はさておき「ユー・メイ・ドリーム」なのだ。当時は何も分からずにただ “エエ曲やなぁ...(^.^)” と聴き狂っていたのだが、鮎川誠&細野晴臣コンビ作のキャッチーなメロディーに乗ったシーナのユニークなヴォーカルのバックでこれでもかと鳴り響くカスタネットのアメアラレ攻撃は今の耳で聴くと絵に描いたようなスペクター・サウンドだし、隠し味的に使われているテクノなアレンジやお約束のハンド・クラッピングも絶妙だ。特に後半部の “ユメ~、ユメ~、ユメ~♪” と畳み掛けるパートの吸引力はハンパではない。コレは日本を代表するガールズ・ロック・クラシックスの一つと言っていいだろう。
 彼らにはそのハードボイルドなイメージとは裏腹に、②「ベイビー・メイビー」、③「浮かびのピーチ・ガール」、⑭「キス・ミー・クイック」のようなポップな曲も多いが、その本質はやはりシンプル&ストレートなロックンロールにある。中でも私のお気に入りは有名なロックンロール・クラシックスをカヴァーしたナンバーの数々で、ヴァン・ヘイレンの(←私の世代はキンクスやのうてヴァン・ヘイレンなんよね~)⑦「ユー・リアリー・ガット・ミー」なんかまさに鮎川誠のロック魂が炸裂しまくるカッコ良いヴァージョンに仕上がっているし、ストーンズの(21)「サティスファクション」なんかもうハマりすぎていてコワイぐらいだ。CCRの⑩「オー・スージーQ」なんか初めて聴いた時は彼らのオリジナル曲だと勘違いして “カッコエエ曲書きよるなぁ...” と感心しながら(笑)聴いていたものだった。
 勘違いと言えばラストに入っている(22)「レモンティー」、クレジットには “作曲:鮎川誠” となっていたのでてっきり彼らのオリジナルだと信じ込んでいたのだが、後になってヤードバーズやエアロスミスの「トレイン・ケプト・ア・ローリン」を聴いた時は “あっ、コレ「レモンティー」やん!一体どーなってんねん???” と一瞬ワケが分からなくなったのを覚えている。まぁ著作権云々に関してそれだけ大らかな時代だったのだろうが、それにしてもこのドライヴ感溢れるリフのカッコ良さにはゾクゾクさせられるし、中間部のギター・ソロなんか鬼気迫るものがある。このアルバムの中でも一番好きなトラックだ。
 オリジナル曲では気だるいムード満点の⑨「レイジー・クレイジー・ブルース」やサックスを加えた分厚いサウンドをバックに毒を撒き散らすシーナのヴォーカルがカッコ良い⑪「ピンナップ・ベイビー・ブルース」、ポリスの「ロクサーヌ」みたいなイントロに度肝を抜かれる⑬「ラジオ・ジャンク」、ラモーンズを彷彿とさせる超高速ガレージ・ロックンロール⑰「クレイジ・クールキャット」あたりが気に入っている。
 「真空パック」、「チャンネル・グー」、「ピンナップ・ベイビー・ブルース」といった初期の傑作アルバム群はすべて現在廃盤で入手困難らしい。日本のロックにとって何とも嘆かわしい状況だが、ラッキーなことに30年前に買ったウチのオリジナルLPはまだ健在なので、早速この週末にでも自家製 CD 化するとしよう。

シーナ & ロケッツ = ユー・メイ・ドリーム


レモンティー/シーナ&ザ・ロケッツ


Pinup Baby Blues

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2 コメント

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レモン ティー (Ted)
2010-09-27 10:35:10
これは 確かに Train kept a rollin'
ですね。 昔 映画「欲望」の中でヤードバーズが プレイしていましたね。
 もともとの曲は ジョニー バーネット トリオの曲みたいで これが入っているLPは
ロカビリー オン パレード ですよ。
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恥ずかしながら... (shiotch7)
2010-09-27 20:46:25
Ted さん、こんばんは♪

「トレイン・ケプト・ア・ローリン」は
てっきりヤードバーズの曲やと思い込んでましたし、
ジョニー・バーネットは
「ドリーミン」と「ユーアー・シックスティーン」しか知りませんでした。
50年代にはロカビリー・トリオを組んでたんですね。
早速アマゾンで試聴してみましたが、
ストレイ・キャッツの源流みたいな
バリバリのロカビリーですやん!
一つ勉強になりました。感謝感謝です(^.^)
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