shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

「Uncle Albert / Too Many People」のモノラル・シングル盤

2019-05-14 | Paul McCartney
 この前のGW中に B-SELSを訪れた時のこと、この日はたまたま先客の方々とお店の奥のテーブルで相席することになったのだが、前々から目を付けていたレコードが売れてしまって(←さっさと買っておけばよかったのだが、こればっかりはしゃあない... )ちょっと落ち込んで口数が少なかった私に気を遣ってくださったのか、 Sさんが “shiotchさん、こんなんどうですか?” とかけてくださったのがポールの USプロモ・シングル「Uncle Albert ~ Admiral Halsey / Too Many People」(PRO-6278)だった。私はシングルのプロモ盤にはあまり興味はないのだが、この盤は違った。何とモノラル盤だったのである(゜o゜)
 この2曲が入っている「ラム」のモノラル盤と言えば2ヶ月ほど前にこのブログでも取り上げた邪道(?)のブラジル盤が頭に浮かぶが、こちらは王道中の王道を行く正真正銘の US盤、つまり例の激レア・プレミア付き $15,000盤の 12分の2、つまり $2.500(約28万円!)分の値打ちがある USモノの音が聴けるというワケだ。これはえらいこっちゃである。私は買い損ねた盤のことなどすっかり忘れ、お店のスピーカーから出てくる音に全神経を集中させた。
 出てきた音はブラジル盤ともニュー・リマスター盤とも激しく一線を画す古き良きモノラル・サウンドで、そのヴィンテージな味わいはとにかく素晴らしいの一言に尽きる。特に B面の「トゥー・メニー・ピープル」はモノラル効果が絶大で、そのまま「3レッグズ」へと突入してくれへんかなぁ... と思わず無い物ねだりをしてしまうくらいの野太いサウンドだった。
Paul & Linda McCartney - Too Many People - 45 RPM - RARE MONO MIX


 結局その日はスーパーが閉まる前に連休中の食材を買いに行かなくてはいけなかったので早目にお店を出たのだが、家に帰ってからは真夜中までこのプロモ・シングル盤のことを調べまくった。まず最初に Discogsで調べてみたところ、意外なことに3枚も出ていたのだが、最安の盤は G+の分際で£70(= 約1万円)という強気の値付けでビックリ。更に残りの2枚はどちらも NMながら $150というえげつなさで、eBayに至っては何と $175(= 約2万円)というのだからハナシにならない。
 こういう時は案外灯台下暗しで国内のサイトで安く買える場合があるのでヤフオクを見てみたが出品はナシ。それならばとディスクユニオンの通販サイトで検索してみたところ、1枚だけ在庫があるにはあったのだが、お値段の方は EX+ 盤が17,400円と、Discogsとほぼ同じ価格設定だ。しかも商品説明欄には「最難関タイトル!!」と ! が2つも付いている。私は自分の無知を思い知ると同時にビートルズ関連のレコード蒐集の奥の深さを痛感した。
 B-SELS で聴かせていただいた盤は確か VG表記だったがそれはあくまでも Visual grade での話。実際の Play gradeは EX+レベルで聴感上ほぼ問題ナシの良盤であり、しかもそれが7,800円というお値打ち価格なのだから実に良心的な商いをされていると言える。お店で聴いたあの音がどうしても忘れられなかった私は購入を固く決意し、その翌日にお店に電話を入れて “昨日聴かせていただいたモノラルのプロモ盤シングル、まだ売れてませんか?” と訊くと “そんなん、売れるワケないじゃないですか!” と大笑いされたのだが、大型連休を利用して全国のビートルズ・ファンが B-SELS詣でに来るのではないか... と気が気ではなかった私は電話を切って30分後には B-SELSで支払いを済ませていた(笑)
 Sさんによると “盤の表面に結構な数のスリキズがあるので、どうしても盤質表記を厳しめにせざるを得なかったんです。” とのことだが、私は音に出ないキズなんか全然気にならないので余裕のセーフ(^o^)丿  因みに “この盤いつ頃から置いてはったんですか?” と尋ねると “店のオープンの時からずーっと置いてましたよ。” と言われ、こんな宝物がエサ箱に眠っていたというのに半年以上も見逃していたことを大いに反省した(>_<)  そういえばいつも真剣に見るのは LPの棚ばかりでシングル盤の方はほとんど見たことがなかったなぁ...
 ということで、これまではビートルズ関連のシングル盤は UK盤で揃えて(あとちょこっと NZ盤)安心していたのだが、B-SELSで USプロモのモノラル盤の存在を知ってしまった今となっては指をくわえて見ているわけにはいかない。野太いモノラル・サウンドが三度のメシより好きなヴィンテージ・レコード愛好家の血が騒ぐのだ。最近はブラジル盤やらインド盤、アイルランド盤といったマニアックな各国盤にかまけていたが、これから暫くはモノラルの USプロモ・シングルを徹底的に狙ってやろうと戦闘モードに突入した。
Paul & Linda McCartney - Uncle Albert/Admiral Halsey - Mono 45RPM


【追悼】このブログを書き終えてさぁアップしようとネットを開いたところ、トップページのヤフー・ニュースでドリス・デイが亡くなったと知ってビックリ... う~ん、ショック(>_<) 彼女は古き良きアメリカの象徴のような存在であり、私にとってはペギー・リーと並ぶ2大フェイヴァリット・フィーメイル・シンガーだった。悲しいなぁ...(*_*) もちろんビートルズ・ファンにもこの曲でおなじみだ。心より追悼の意を込めて... RIP Doris Day... Dig it, Dig it...
Dig It (Remastered 2009)

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