shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

ヘレン・メリルのEP3枚ついにゲット!!! ①

2018-01-01 | Jazz Vocal
 新年あけましておめでとうございます。このブログを始めたのが2008年の10月なので今年でいよいよ10年目に突入ということになるわけですが、何事にも飽きっぽくて長続きしない私が10年も続けてこれたというのはやはり大好きな音楽について書いてきたからだからだと思います。昨年はドイツに始まりフランス、オーストラリア、ニュージーランド、そしてスウェーデンと、ビートルズの各国盤蒐集に明け暮れた1年でしたが、今年は一体どんな1年になるのか、今からとっても楽しみです。まぁ何にハマるにせよ、今年もマイペースで続けていけたらと思いますので、どうぞ宜しくお願い致しますm(__)m

 私はジャズ・ヴォーカルが大好きで、特にハスキー系の女性ヴォーカルには目がない。中でも一番の愛聴盤が「ヘレン・メリルとクリフォード・ブラウン」で、“ニューヨークのため息” と呼ばれるヘレン・メリルのハスキー・ヴォイスに突き抜けるようなクリフォード・ブラウンのトランペット、そしてオシー・ジョンソンの神業ブラッシュ・ワークが愉しめるという、ジャズ・ヴォーカル史上最強の1枚だ。
 全7曲の中で私が断トツに好きなのが「帰ってくれたら嬉しいわ」というこっ恥ずかしい誤訳の邦題(←帰って “きて” くれたら嬉しいのではなく、帰って “いく” のが嬉しいのであって、全くの正反対...)で知られる「ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ」だ。もちろん曲そのものも大好きなのだが、何と言っても間奏部分でスピーカーから迸り出るクリフォード・ブラウンの歌心溢れるトランペットが最高で、これを全身に浴びたいがためにわざわざレコード・プレイヤーをトーレンスからガラードに買い換えたというぐらいの惚れ込みようなのだ。
 このレコードのもう一つの魅力はそのジャケットで、ヘレン・メリルのドアップにこれまた大写しになったマイクロフォンという構図がインパクト絶大で、眺めているだけで彼女の歌が聞こえてくるようだ。又、バックの鮮やかなブルーも印象的で、ヴィジュアル的にこれほど強烈にジャズを感じさせるヴォーカル・アルバムは他にないのではないかと思う。
Helen Merrill with Clifford Brown / You'd Be So Nice To Come Home To


 この「ヘレン・メリルとクリフォード・ブラウン」、一時期はアナログLPだけでも Big Drummer ロゴの 1stプレス、Small Drummer ロゴの 2nd プレス、そして Mercuryロゴの 3rdプレスの3枚所有していたほどの溺愛盤で(←この 3rdプレスは 1stプレスや 2ndプレスに比べて音が極端に悪かったので中古屋に売りに行ったらたまたま店主が外出中で、バイトの兄チャンが “これ高いヤツですよね!!!” とか言って12,000円で買い取ってくれた... 2,500円ぐらいいけば御の字と思っていたのだが... 一体いくらで店に出したんやろwww)、今でも 1stプレス盤と 2nd プレス盤はレコード棚の特等席に鎮座ましましている。
 そんな私がこの EP盤の存在を知ったのはまだインターネットのイの字も知らずに足繁く大阪京都神戸のレコ屋巡りをしていた頃のことで、大阪日本橋にあった名店 EASTの佐藤さんに見せていただいたのが EP-1-6105 だった。歌唱シーンを別アングルから捉えたジャケット写真はその小さなサイズからは考えられないような圧倒的な存在感を放っており、その魅惑のジャケットを見て私は一目惚れしてしまった。佐藤さんによるとこれはアルバムの音源を3枚の EPに分けてリリースしたうちの1枚で、市場には滅多に出てこない激レア盤なのだという。おいくらですかと訊くと売り物ではないとのことだったので、私はその麗しのジャケットを目に焼き付けてお店を出た。
 それからというもの、行く先々のレコ屋でヘレン・メリルの EP盤を探してはみたものの、関西圏にそんな激レア盤を置いているお店などなかったし、数回に亘る東京遠征でも見つけることができなかった。コレクターズにも、ノスタルジアにも、スリーリーにも、ユニオンにも置いてない...(>_<)  それから何年か経ってインターネットを始め、パソコン画面上で EP盤3枚の存在を確認することはできたものの、3枚セットで10万円(!)という目の玉が飛び出るような高値で取り引きされているのを目の当たりにし、“あぁ、これは自分みたいな貧乏コレクターが手に入れられるような代物じゃないな...” と一旦はギヴアップした。 (つづく)

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