shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

The Best Of Herman's Hermits

2008-11-28 | Oldies (50's & 60's)
 ハーマンズ・ハーミッツは60年代半ばに絶大な人気を誇ったマンチェスター出身のポップ・グループである。ヴォーカルのピーター・ヌーン中心のアイドル・グループで、親しみやすいポップな曲に恵まれたこともあって65年にはアメリカでビートルズに次ぐ人気を誇るまでになった。ハーミッツにはアニマルズやヤードバーズといった様々なバンドをプロデュースし数々のヒット曲を世に送り出してきたミッキー・モストという敏腕プロデューサーがついていたせいか、特に初期の楽曲レベルの高さはハンパではない。デビュー曲の①「朝からゴキゲン」はキャロル・キングとジェリー・ゴフィンが共作したバブルガム・ポップ・ナンバーで、これぞ3分間ポップスの極みといえるようなウキウキする曲。②「ハートがドキドキ」も①の三軒隣りに住んでいるような軽快なポップ曲で、お約束のハンド・クラッピングやタンバリン、エヴァリー・ブラザーズ風コーラスもバッチリだ。④「ミセス・ブラウンのお嬢さん」は彼ら初の全米№1ヒット。そんなにスゴイ曲とは思わないが、イギリス伝統のミュージック・ホール的な曲調がアメリカでは未知のサウンドとして新鮮に響いたのではないか。因みに吉田拓郎の「となりの町のお嬢さん」はタイトルから曲調、音作りに至るまでこの曲ソックリに作られた拓郎会心のパロディーだ。ヘンリー君が結婚した相手の女性が実は離婚歴7回の「ヘンリー好き」で僕は8人目のヘンリーなんだと歌うコミカルなミュージック・ホール・ソング⑥「ヘンリー8世君」は「ミセスブラウン」の二匹目のドジョウを狙ったもので、その戦略が見事にハマり彼ら2曲目の全米№1に。ホンマにアメリカ人は単純だ(笑) 思わず一緒に口ずさみたくなるようなキャッチーなメロディー展開の⑧「あの娘に御用心」は絶妙なコーラス・ワークが聴き物のブリット・ポップ。「ウィンチェスターの鐘」の作者が書いた⑮「見つめあう恋」はカーペンターズのカヴァー・ヴァージョンでも有名な、まさに絵に描いたような大名曲。⑯「ノー・ミルク・トゥディ」はホリーズの「バス・ストップ」とタイマンを張れるくらいの隠れた傑作で、ビートルズっぽいサウンドがたまらない(≧▽≦) これだけポップなヒット曲が満載のハーミッツのベスト盤、オールディーズ・ポップス・ファンは必携の1枚だ。

Herman's Hermits - No milk today



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