shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

タイムマシンにおねがい / サディスティック・ミカ・バンド

2018-09-01 | J-Rock/Pop
 私は日々音楽漬けの生活を送っているせいか、何の前触れもなく突然頭の中で音楽が鳴り出すことがよくある。その大半は印象的なギター・リフのイントロを持った曲で、ある時は「レイラ」だったり、ある時は「ジャンピング・ジャック・フラッシュ」だったり、またある時は「20thセンチュリー・ボーイ」だったりと洋楽が圧倒的に多いのだが、邦楽ではサディスティック・ミカ・バンドの「タイムマシンにおねがい」が定番中の定番だ。つい先日も仕事の真っ最中にこの曲が頭の中で何度も何度もヘビロテしてしまい(←全然仕事に集中してへんな... 笑)そそくさと家に帰って久々にミカ・バンドを大音響で聴いたのだが、やっぱりエエですなぁ... (≧▽≦)  というワケで、今日は「タイムマシンにおねがい」特集です。

①福井ミカ・オリジナル Ver. (with オリジナル・ミカ・バンド) [1974]
 彼らの代表作であると同時に邦楽ロックの最高峰と言っても過言ではないこのオリジナル・シングル盤(DTP-20053)も今となっては入手困難らしく、ヤフオクでは3,000~4,000円ぐらいの高値で取り引きされているようだが、CDで聴き慣れたこの曲をシングル盤の45回転で聴くとその桁違いの爆音に圧倒されること間違いなし! いきなり炸裂するイントロのリフ攻撃だけで軽く3メートルはぶっ飛ぶはずだ。ミカのヴォーカルのド迫力もハンパない。今回の特集でかれんやカエラといった他のヴォーカリストを聴いた後に初代のミカを聴くと、やっぱり本家本元には敵わんなぁと痛感させられる。素人感覚丸出しの彼女のヴォーカルが無ければ初期ミカ・バンドのポップでキッチュなサウンドは成り立たないのではないかとさえ思えてくる、究極のヘタウマ・ヴォーカルだ。
サディスティック・ミカ・バンド/タイムマシンにおねがい(1974年)


②桐島かれん Ver.(with 第2期ミカ・バンド) [1989年]
 歴代のミカ・バンド女性ヴォーカリストの中で、上手いヘタは抜きにして最もこのバンドのサウンドに合っているのは初代のミカだと思うが、ヴィジュアル的に言うと2代目の桐島かれんが断トツにいい。“華がある” とでもいえばいいのか、彼女の細やかな動作の一つ一つが妖艶な魅力を振りまいて観る者を魅了するし、ミカ・バンドならではの無国籍サウンドもこの時代のバブリーな感覚に絶妙にマッチしている。目で見て楽しめるゴージャスなミカ・バンドならこの第2期だ。
タイムマシンにおねがい - SADISTIC MICA BAND LIVE IN TOKYO 1989


③福井ミカ Ver.(with ユーミン, 高中正義, 高橋幸宏) [1996年]
 1996年に中野サンプラザで行われた「荒井由実復活コンサート」にミカがゲスト出演した時の映像がこれ。頭おかしいとしか思えないほどスイッチングを多用したカメラワークには吐き気がするが、貫録十分のミカのヴォーカルにユーミンがハモるところなんかもう鳥肌モノ。絵に描いたようなヘタウマ・ヴォーカルの二人が生み出すケミストリーにゾクゾクさせられること間違いなし! “ずっとミカに憧れていた” というユーミンはもうノリノリで、実に楽しそうに “憧れの人” ミカとの共演を楽しんでいる。高中“さかなクン”正義(笑)のギターもキレッキレだ。
タイムマシンにお願い


④福井ミカ Ver.(with 高中正義, Char, 村上ポンタ秀一, 吉田建, そうる透) [1997年]
 これは1997年に日本武道館で行われた高中正義の「虹伝説Ⅱライヴ」にミカがゲストとして参加した時の映像で、長年のイギリス生活で見た目はすっかり和製アン・ウィルソン(笑)と化してしまったが、そのパンチのあるヴォーカルはまだまだ健在で、怖いもの知らずの無勝手流唱法で圧倒的な存在感を示している。ゲスト参加した Char の遊び心溢れるプレイも必見で、茶目っ気たっぷりに “鉄腕アトム” のフレーズを挟むなど、このスーパーセッションを心から楽しんでいるようだ。
タイムマシンにおねがい


⑤木村カエラ Ver.(with 第3期ミカ・バンド) [2007年]
 私はJ-Popには全く興味がないので、この木村カエラというシンガーのことはミカ・バンドの3代目ヴォーカリストを務めたということ以外何も知らなかった。だから聴く前は大して期待していなかったのだが、実際に聴いてみてビックリ(゜o゜)  ミカやかれんほどの強烈な個性には欠けるものの、歌の上手さでは彼女が一番で、コンテンポラリーなJ-Popシンガーとは思えないような堂々たるパフォーマンスでミカバンドのヴォーカルという大役を立派にこなしていることに大いに感銘を受けた。いやホンマ、この娘すごいわ... 彼女を選んだトノバンの眼力に敬服!
タイムマシンにおねがい - SADISTIC MICA BAND

この記事についてブログを書く
« ドイツ盤「Die Beatles」マト... | トップ | サディスティック・ミカ・バ... »