shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

コケティッシュ爆弾 (Pt. 1) / 奥村チヨ

2010-03-18 | 昭和歌謡
 この2日間、ベンチャーズつながりということで渚ゆう子と欧陽菲菲という、キャラも歌唱スタイルもある意味対照的な二人の歌姫(菲菲は姫というよりディーヴァという称号が相応しい...)を取り上げてきたが、もう一人忘れてならないのが奥村チヨである。
 彼女の歌を初めて聴いたのはベンチャーズの「ライヴ・アゲイン」に入っていた1曲「北国の青い空」だったが、アルバム中唯一の歌入りでしかもどこか演歌っぽく聞こえるコブシの効いた歌唱にイマイチ馴染めなかったこともあって(←その次に入っているのが「ブラック・サンド・ビーチ」やから落差激しすぎますわ...)、ベンチャーズ絡みではチヨちゃんをスルーしてしまった。何とも不幸なファースト・コンタクトである。
 そんな私が次に彼女の名前を目にしたのは今年に入ってからのこと。ちあきさんにハマって色々聴き漁っていくうちに「ちあきなおみ ヒット・ポップスをうたう」に入っていた「恋の奴隷」という曲が気に入り、オリジナルを調べようと YouTube で検索するとオートコンプリートで “奥村チヨ” という名前が出てきた。奥村チヨって確かあの「北国...」の歌手かいな?と思いながらまずクリックしたのが1969年当時の映像で、その小悪魔的な魅力を振りまきながら歌う姿に私の目は釘付けになってしまった。
 大コーフンした私は他の映像も見ようと次々とクリックしていったのだがその多くは1990年代以降のかなり最近の映像だ。私の経験ではこういう場合、洋の東西を問わず “見ぃひんんかったらよかった...(>_<)” 的なパターンが殆どで、若かった頃の美しさが際立っていればいるほどその落差の激しさにショックを受けるものだが、彼女は違った。1965年のデビューだからもう50才代後半のはずなのに、何という美しさ(゜o゜) 歌っている時の仕草もめちゃくちゃキュートで、熟女フェチ&小悪魔萌え~の私は一発で彼女の “恋の奴隷” になってしまった(笑) そして更に凄いのはその美貌だけでなく圧倒的な声量と深いヴィブラート唱法も健在だったこと。ヴォイス・トレーニングとかもキッチリ続けているのだろうと思うとそのプロ根性に頭が下がる。それにしても還暦前の小悪魔って... タッ、タマランなぁ(≧▽≦)
 よく知らないアーティストの最初の1枚のチョイスは重要である。特に彼女のような美人シンガーの場合、選曲、ジャケット共に満足のいく盤を見つけなくてはならない。私はいつものようにアマゾンで検索し、最初の1枚に選んだのがその名もズバリ「コケティッシュ爆弾」だ。解説を見ると何とあのみうらじゅん氏プロデュースの一連のシリーズの1枚で、 “小悪魔的キュートさをテーマにした選曲” だという。コレを買わねば男がすたるというものだ。
 このアルバムは2枚組で全37曲、トータル2時間弱という超お徳用盤で、Disc-1 にはライヴ音源を含む “恋シリーズ3部作” を中心としたお色気セクシー路線の作品を、Disc-2 には “和製シルヴィ・バルタン” と呼ばれていたデビュー当時の瑞々しさ溢れる清純派路線の作品や “恋シリーズ” の対極に位置する「終着駅」のようなしっとり系の作品を選んである。どの曲も彼女の歌っている姿を想像しながら聴くだけでもうタマランのだが、どっぷり煩悩にまみれた俗物の塊のような私はやはり Disc-1 ばかり聴いてしまう。もちろんインタビューなどからこの路線が彼女の志向したものでないことは分かっているが、やはり好きなモンはしゃあない。
 みうらじゅん氏選曲・配列コンピ盤の一番の特徴は、出し惜しみをせず冒頭からいきなりガツーンと強烈パンチを食らわせて一気に流れを作ってしまうところにある。ここではそれが “恋シリーズ” の①「恋の奴隷」と②「恋狂い」のライヴ・ヴァージョン2連発だ。場所が京都の高級ナイトクラブ “ベラミ” (←田岡組長狙撃事件があった有名なクラブ)ということもあって、スタジオ録音ヴァージョンを遥かに凌ぐフェロモンをまき散らしながら、彼女お得意のヴィブラートをバンバン効かせた “お座敷小唄唱法” が全開だ。特に②なんか当時としてはかなり先進的なリズムの冒険をしており、それが彼女の悶絶ヴォイスと結びついて実に妖しい輝きを放つカッコ良いトラックになっている。私なんか何度聴いても “萌えるぅのよ 萌えるのよぉ~♪” とメロメロ状態だ。当時の歌謡ショーのアットホームな雰囲気が伝わってくるような録音も昭和歌謡の濃厚な空気感を上手く再現している。とにかく奥村チヨは何はさておきこの2曲から、なのだ。 (つづく)

koi の奴隷・奥村チヨ^^


恋の奴隷~恋狂い(京都ベラミにて収録・Live Version)・・・奥村チヨ

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2 コメント

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万年コケティッシュ (いぼ・たらぅぉ)
2010-03-20 21:41:07
初めまして。

いやぁ~エエですなぁ~~ チヨちゃん。
私もこの「コケティッシュ爆弾」は家宝にしております。
聴くたびに爆発寸前です。

改めて上のクリップを拝見しますと、ロネッツのヴェロニカ(ロニー・スペクター)に似ているような・・

やっぱり、「ベラミ」のライブが一番雰囲気満点で良いです。

あ・な・た 好みのぅぉ・・
あ・な・た 好みのぅぉ・・

ベラミのテーブルで鑑賞している自分の横でクネクネしてお唄いになるチヨちゃんの姿を、贅沢にも想像してしまいます。

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はじめまして♪ (shiotch7)
2010-03-21 01:24:47
いぼ・たらぅぉさん、はじめまして。
しょっぷ姐さんとこでいつもお名前拝見しておりました。
チヨちゃんマニアであられましたか。
私もフェロモン唱法全開のベラミ・ライヴが一番好きです。
特にこの「恋狂い」の歌い方、タマランですよね~
ベラミのDVDとか出たら1万円でも買うのになぁ...
ビートルズの「ロックバンド」みたいなCGでも
十分萌えそうな気がする...

>自分の横でクネクネしてお唄いになるチヨちゃんの姿

思わず想像してしまいましたがな。
コーフンして寝れませんわ。
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