shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

MOMOE TRIBUTE ~Thank You For... Part 2~

2010-04-13 | Cover Songs
 そろそろ60年代歌謡も出尽くした感があるので(←まさかザ・ピーナッツ28連発とか、江利チエミ20連発とかするワケにもいかへんし...笑)、同じ昭和歌謡でも70年代、それも王道といえる山口百恵ネタでいきたい。
 以前彼女のコンプリート・ベスト盤を取り上げた時にも書いたと思うが、私はアイドル時代の彼女には特に関心は無い。曲は普通の歌謡曲の域を出るものではなかったし、アイドルとしても自分の好みではなかったからだ。私が山口百恵というシンガーに魅かれるようになったのは一にも二にも「イミテーション・ゴールド」や「プレイバック・パート2」を始めとする “歌謡ロック” 路線の楽曲を聴いてからだった。彼女こそがロックのスリルと歌謡曲のメロディーを併せ持つこの “歌謡ロック” というジャンルを切り開いてきたパイオニアなのであり、そのあたりはもっと評価されていいと思う。「ひと夏の経験」や「いい日旅立ち」、「秋桜」だけが百恵ではないのだ。
 当然、音楽界にも彼女をリスペクトするアーティストが多く、これまで何枚かトリビュート・アルバムが出ているが、唯一無比な世界を構築している彼女の楽曲を歌いこなすのは一筋縄ではいかないようで、中には “何じゃいコレは?” と言いたくなるような盤もあるが、そんな玉石混交の中で私が気に入っているのがこの「MOMOE TRIBUTE ~Thank You For... Part 2~」である。因みに Part 1 はアホバカ CCCD なので要注意、ジャケットの雰囲気が似ているので間違って買ってしまったら燃えないゴミの日に出すしかない(笑)
 私がこの盤を買った理由はただ一つ、大好きなアン・ルイスの歌う「イミテーション・ゴールド」が入っていたからである。百恵の歌謡ロック路線を引き継ぎ、80年代に入って「ラ・セゾン」(←作詞:三浦百恵、作曲:沢田研二という凄い組み合わせ!)や「六本木心中」で完成させたのが他でもないアン・ルイスなのだ。これ以上のキャスティングは考えられない。ネットで試聴すると予想を遥かに超えるようなロックなサウンドがインパクト抜群だったのでこの1曲だけでも買いだと思い、ヤフオクで検索すると最安値で200円... レンタルするのと変わらんぐらい安いので思わず即決した。
 全10曲一気通聴してみてやはりアン・ルイスが圧倒的に良かった。とにかくエッジの効いたギターのイントロからハードでへヴィーなサウンドをバックに低いキーで歌うアンがたまらなくカッコイイ(≧▽≦) 私がアンの最高傑作と信ずる「REBIRTH」に入っていてもおかしくないような歌謡ロックの王道サウンドが圧巻だ(^o^)丿 
 アンの次に気に入ったのが⑦「美・サイレント」(大橋純子)だ。コレがもうオルガンバー・サバービアなグルーヴが支配するノリノリのサウンドで、トランペットは飛来するわ、スパニッシュ・ギターは暴れ回るわと、もうやりたい放題。それでいて原曲の良さを壊さずに新たな魅力を引き出す斬新で見事なアレンジで、彼女の力強いヴォーカルがこの曲を新たな次元へと昇華させているように思う。
 未知のアーティストでは疾走感溢れる⑤「ちっぽけな感傷」(スネオヘアー)と素直な歌い方が好感度抜群な②「いい日 旅立ち」(I WiSH)が良かった。逆に③「横須賀ストーリー」(RAG FAIR)はいかにも今風ののゴスペル・コーラスとして曲が処理されており、私の最も苦手な J-Pops サウンドになっているのでコレはパス。若い人なら抵抗なく聴けるかもしれないが、私はこの手の薄っぺらい音楽は生理的にダメだ。
 それ以外は可もなく不可もなしという感じで、アクの強さが胃にもたれる①「さよならの向こう側」(鈴木雅之)、歌はエエけどアレンジがイマイチな④「曼珠沙華」(工藤静香)、悪くはないけどオリジには遠く及ばない⑥「パールカラーにゆれて」(原田知世)、まったくジャズ・シンガーと思えないような重苦しい雰囲気の⑨「秋桜」(ケイコ・リー)、スカ・ビートを使ったアレンジの方向性がチョット違うような気がする⑩「愛の嵐」(三原じゅん子)、ベテランの味だけで聴かせてしまう⑪「夢先案内人」(柳ジョージ)といった塩梅だ。まぁさすがに定価の3,059円も出して買う盤では決してないが、ちょっと変わった百恵カヴァーをお探しの方は一度レンタルして聴いてみるのもいいと思う。

イミテイション・ゴールド/ アン・ルイス


美・サイレント

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2 コメント

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花の中3トリオ (shoppgirl)
2010-04-15 20:04:34
兄さま、こんばんは。

“これっキリン これっキリん 

           これ麒麟で~すかぁ”

なんて動物園で歌ってくれた人を思い出しました。

百恵ちゃん、懐かしい。
私は淳子ちゃんが好きでした(笑)

大橋純子の「美・サイレント」オリジナルとは別の曲の様な雰囲気でいいですね♪

アン・ルイスの「イミテーション・ゴールド」は胸毛系ではないですか!!
兄さん、この曲がお好きな筈やねぇ
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胸毛系歌謡 (shiotch7)
2010-04-15 21:44:09
姐さん、こんばんは♪

懐かしいでしょ(^.^)
私はキャンディーズが好きでした(笑)

「美・サイレント」、オリジナルとは違う土俵でエエ味出してますよね。
カヴァーの王道を行ってます。

大好きなアン・ルイスが
大好きな胸毛系サウンドで
大好きな「イミテーション・ゴールド」を歌う...
タマランなぁ(笑)

今日もこの曲をアップする予定です。
ホンマに好っきゃなぁ(笑)
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